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無印、地域特化商品に注力「長まくら」の大ヒット踏み台に

生活雑貨ブランド「MUJI(無印良品)」を展開する良品計画(東京都豊島区)が、ベトナム市場向けに特化した商品の投入を強化している。今年4月に販売した「長まくら」は各店舗で品切れが起きるほどのヒット商品になった。現地法人MUJIリテール(ベトナム)の永岩徹也社長は「一つのローカル商品が当社のブランドを一気に広めた一例だ」と述べ、世界共通商品と並行して地元で売れ筋の商品開発に力を入れる考えを明らかにした。

MUJI(無印良品)は現在、ベトナム国内で4店舗を展開している=20日、ホーチミン市1区

「愛している人を抱き締めるよりも、MUJIの長まくらを抱き締める方が気持ち良い」。
きっかけは地元の口コミサイトに投稿された印象に残る感想だった。永岩氏は「この投稿が話題になり、全店舗の在庫が投稿の翌日には完売してしまった、数日後に入荷してもすぐに店頭からなくなってしまうほどだった」と大ヒットに顔をほころばせた。
この商品は、今年4月に販売を始めた40×120センチメートルの長まくらだ。
同社の開発チームが地元の人々の暮らしに適した商品開発に向けた市場調査を進める中で、長まくらを持っている家庭が多く、町中の雑貨店などの店頭でも頻繁に見かけることに気づき、商品開発を決めた。

MUJIリテール(ベトナム)が同国市場向けに展開している長まくら(同社公式フェイスブックから)

生地にはベトナムで調達契約を結んでいる工場から出る切れ端などを再利用。価格を29万9,000ドン(約13米ドル、約1,680円)と手頃な設定に抑えた。
何よりも大きかったのは「会員制交流サイト(SNS)で広がる地元の人たちの口コミ」だったと永岩氏は振り返る。「長まくらのヒットにより、ベトナムでの『MUJI』の認知度が一気に高まった側面がある」と話すほどの成功例だった。
■地元デザイナーとコラボも
良品計画は、日本をはじめ中国、東南アジア、北米、中東、欧州など世界各国に1,000店舗以上を出店している。さらなる成長戦略の柱の一つに位置づけるのが、各国・各店舗で地域の気候や風土に合った製品開発に注力することだ。
2020年11月に初出店したベトナムでも同様に、現地のニーズを捉えたローカライズ製品の供給強化を推進している。
今年からは、その一環として、狭い空間にも置くことができる靴箱を販売。ベトナムのアパートには備え付けの靴箱がないことが一般的なことに着目して開発した商品で、こちらも販売好調となっている。ベトナムの若手デザイナーが「自然と調和」をテーマに手がけたトートバッグを販売し、1個売れるごとに、1本植林を行う取り組みも始めている。
永岩氏は、「地域限定商品の展開を増やすことは、ベトナムの消費者に利益をもたらすだけではなく、より広い規模で国内全体の発展に貢献できる」と話す。地元の製造業に雇用を生み出すことに加え、サステナビリティー(持続可能性)につながる新たな協力の機会になるなど多くの利点があり、今後も現地に根付いた製品供給を推進していくという。
■現在4店舗、まずは二大都市中心
MUJIリテール(ベトナム)は、20年11月に南部ホーチミン市1区の商業施設パークソン内に1号店を出店。店舗面積は2,000平方メートルで、東南アジア最大級となっている。現在までに国内には計4店舗(ホーチミン市:2店舗、首都ハノイ市:2店舗)を出店している。将来的にはベトナム全国での出店を想定しているが、当面は「二大都市を中心に大型店舗の出店を順次進め、ブランドの認知度向上を集中的に進めていく」(永岩氏)方針だ。

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「愛している人を抱き締めるよりも、MUJIの長まくらを抱き締める方が気持ち良い」。
きっかけは地元の口コミサイトに投稿された印象に残る感想だった。永岩氏は「この投稿が話題になり、全店舗の在庫が投稿の翌日には完売してしまった、数日後に入荷してもすぐに店頭からなくなってしまうほどだった」と大ヒットに顔をほころばせた。
この商品は、今年4月に販売を始めた40×120センチメートルの長まくらだ。
同社の開発チームが地元の人々の暮らしに適した商品開発に向けた市場調査を進める中で、長まくらを持っている家庭が多く、町中の雑貨店などの店頭でも頻繁に見かけることに気づき、商品開発を決めた。
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生地にはベトナムで調達契約を結んでいる工場から出る切れ端などを再利用。価格を29万9,000ドン(約13米ドル、約1,680円)と手頃な設定に抑えた。
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■地元デザイナーとコラボも
良品計画は、日本をはじめ中国、東南アジア、北米、中東、欧州など世界各国に1,000店舗以上を出店している。さらなる成長戦略の柱の一つに位置づけるのが、各国・各店舗で地域の気候や風土に合った製品開発に注力することだ。
2020年11月に初出店したベトナムでも同様に、現地のニーズを捉えたローカライズ製品の供給強化を推進している。
今年からは、その一環として、狭い空間にも置くことができる靴箱を販売。ベトナムのアパートには備え付けの靴箱がないことが一般的なことに着目して開発した商品で、こちらも販売好調となっている。ベトナムの若手デザイナーが「自然と調和」をテーマに手がけたトートバッグを販売し、1個売れるごとに、1本植林を行う取り組みも始めている。
永岩氏は、「地域限定商品の展開を増やすことは、ベトナムの消費者に利益をもたらすだけではなく、より広い規模で国内全体の発展に貢献できる」と話す。地元の製造業に雇用を生み出すことに加え、サステナビリティー(持続可能性)につながる新たな協力の機会になるなど多くの利点があり、今後も現地に根付いた製品供給を推進していくという。
■現在4店舗、まずは二大都市中心
MUJIリテール(ベトナム)は、20年11月に南部ホーチミン市1区の商業施設パークソン内に1号店を出店。店舗面積は2,000平方メートルで、東南アジア最大級となっている。現在までに国内には計4店舗(ホーチミン市:2店舗、首都ハノイ市:2店舗)を出店している。将来的にはベトナム全国での出店を想定しているが、当面は「二大都市を中心に大型店舗の出店を順次進め、ブランドの認知度向上を集中的に進めていく」(永岩氏)方針だ。" ["post_title"]=> string(81) "無印、地域特化商品に注力「長まくら」の大ヒット踏み台に" ["post_excerpt"]=> string(0) "" ["post_status"]=> string(7) "publish" ["comment_status"]=> string(4) "open" ["ping_status"]=> string(4) "open" ["post_password"]=> string(0) "" ["post_name"]=> string(198) "%e7%84%a1%e5%8d%b0%e3%80%81%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e7%89%b9%e5%8c%96%e5%95%86%e5%93%81%e3%81%ab%e6%b3%a8%e5%8a%9b%e3%80%8c%e9%95%b7%e3%81%be%e3%81%8f%e3%82%89%e3%80%8d%e3%81%ae%e5%a4%a7%e3%83%92%e3%83%83" ["to_ping"]=> string(0) "" ["pinged"]=> string(0) "" ["post_modified"]=> string(19) "2022-12-27 04:00:04" ["post_modified_gmt"]=> string(19) "2022-12-26 19:00:04" ["post_content_filtered"]=> string(0) "" ["post_parent"]=> int(0) ["guid"]=> string(34) "https://nnaglobalnavi.com/?p=10915" ["menu_order"]=> int(0) ["post_type"]=> string(4) "post" ["post_mime_type"]=> string(0) "" ["comment_count"]=> string(1) "0" ["filter"]=> string(3) "raw" }
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