ファウンドリー(半導体の受託製造)大手の中芯国際集成電路製造(上海市、SMIC)が9日発表した2022年第4四半期(10~12月)決算は、純利益が前年同期比27.8%減の3億8,553万米ドル(約504億円)、売上高が2.6%増の16億2,127万米ドルだった。出荷量が減少したほか、売上原価などのコストもかさみ、業績を押し下げた。
前四半期比では、純利益が18.1%減、売上高は15.0%減。前四半期比の売上高は同社の事前予測(13~15%減)通りだった。
営業利益は前年同期比32.8%減の2億8,234万米ドルとなった。前四半期比は40.9%減。
粗利益率は32.0%。前年同期から3.0ポイント低下し、前四半期比では6.9ポイント下がった。設備稼働率の低下と出荷量の減少が響いた。
ウエハーによる売上高は全体の91.1%。ウエハーの用途別で見た売上高比率は、スマートフォン向けが28.6%、コンシューマー・エレクトロニクス製品向けが21.6%、スマート家具向けは10.8%、その他向けが39.0%だった。コンシューマー・エレクトロニクス製品が前四半期から1.7ポイント、スマート家具向けが4.1ポイントそれぞれ下がり、スマートフォン向けは2.6ポイント上がった。
地域別の売上高比率は、中国向けが69.1%、北米向けは25.3%、欧州・アジア向けは5.6%。中国向けは前四半期から6ポイント下がったが、北米向けは4.8ポイント、欧州・アジア向けは1.2ポイントそれぞれ上昇した。
期間中のウエハー出荷量(8インチベース)は前年同期比8.7%減の157万4,068枚。前四半期比でも12.4%減少した。設備稼働率は前年同期から19.9ポイント低い79.5%で、前四半期比では12.6ポイント下がった。稼働率低下の理由には触れていないが、新型コロナウイルスのまん延が要因の一つと考えられる。
第4四半期の月産能力は71万4,000枚で、前四半期の70万6,000枚から1.1%増加した。
第4四半期の資本的支出(研究開発費や設備投資費用の総称)は前四半期比9.0%増の19億8,710万米ドル。22年通年は63億5,000万米ドルで、上方修正後の計画値の66億米ドルを下回った。
22年12月期は純利益が前年比6.8%増の18億1,790万米ドル、売上高は33.6%増の72億7,330万米ドルだった。粗利率は38%で、過去最高を更新した。
■23年通期は減収見通し
同社は23年12月期の売上高が前年比1桁台の減少になるとの見通しを示した。粗利益率は20%前後まで下がると予測した。業界周期が上半期(1~6月)に底を抜け出せないとみられる上、外部環境の不確実性を低迷要因に挙げた。粗利益率の低下は減価償却がかさむことも要因。
23年末時点の月産能力は前年並みを維持し、資本的支出も前年水準になると説明した。
23年第1四半期(1~3月)決算の売上高は前四半期比10~12%減、粗利益率は19~21%になるとみている。
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第4四半期の月産能力は71万4,000枚で、前四半期の70万6,000枚から1.1%増加した。
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■23年通期は減収見通し
同社は23年12月期の売上高が前年比1桁台の減少になるとの見通しを示した。粗利益率は20%前後まで下がると予測した。業界周期が上半期(1~6月)に底を抜け出せないとみられる上、外部環境の不確実性を低迷要因に挙げた。粗利益率の低下は減価償却がかさむことも要因。
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