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【台湾新創】目標は24年に日本1位KKday、往来再開で事業強化

世界各国で旅行者の受け入れが再開する中、オプショナルツアーを販売する台湾発の予約サイト「KKday(ケイケイデイ)」が日本市場を強化している。日本支社長にこのほど就任した大淵公晴氏は、国内、インバウンド、アウトバウンドの3方向で2024年に「取扱高や利用者数などで日本ナンバーワンを目指す」と意気込む。【山田愛実】
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KKdayは現地オプショナルツアー・アクティビティー専門のオンライン予約サイト。世界各地の旅先のツアーを網羅し、旅行者が個別にツアーやチケットを手配する手間を省き、旅行計画の利便性を向上させるサービスを提供する。
取り扱う旅行商品は現在、92カ国550都市以上の約30万件超。グループとしては向こう数年で、取扱高や利用者数などでアジアナンバーワンを目指している。
大淵氏によると、日本支社は新型コロナウイルスの感染拡大前、基本的にインバウンドや、台湾旅行向けなどコアなファン向けの商品に注力していた。一方、コロナの影響を受けた20年以降は、国内に事業領域を絞って注力してきたため、日本の商品が増えた。中でも台湾関連商品は「非常に好調」。日本の消費者・ユーザーは、台湾好きが多く、台湾フェスティバルなど台湾関連のチケットは扱えば販売が一気に伸びるという。
現在進めているのは、インバウンドとアウトバウンドの商品のリアクティベート(再有効化)。コロナで停止していた商品の再販売に向けて、情報のアップデートなど整備を進めている。コロナ前に販売していた商品のうち、インバウンドの約5割、アウトバウンドの約8割がそれぞれ既にリアクティベートできる段階という。
今後は往来の停止で強化した国内に、インバウンドとアウトバウンドを加えた3方向に注力した事業展開を初めて進める。従業員数は現在の60人規模から、約100人に拡大する考え。
またマーケティング・プロモーションの体制を整える。大淵氏は、これまでPRをしていなかったことから、日本での認知度は低いとして「伸びしろしかない」と強調。23年にマーケティング・プロモーションを加速し、24年には3方向それぞれの取扱高や利用者数などで「ナンバーワンを取る」と意気込んだ。
今後の見通しについては、往来再開の時期が国・地域によって異なることから、人の流れがコロナ前から変化する可能性があると指摘。コロナ前に扱っていた商品はアジア圏のものが多かったが、旅行者の受け入れは欧米から始まったため、ハワイの商品を準備するなどして対応を開始した。このほかタイ、シンガポール、韓国に加え、台湾も訪台旅行の受け入れ再開のめどが立ったら商品の準備を進める方針。
直近では、リベンジ消費に加え燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の引き上げを控えた駆け込み需要もあり、アウトバウンドが売れ始めた。中でも欧米、ハワイなどのチケットの販売が好調。日本国内の体験市場も、コロナ前と同水準まで回復しつつあるという。
■旅行市場「過去最高規模に」
大淵氏は、「インバウンドとアウトバウンドが今後どれくらいまで回復するかは不明瞭」としながらも、中国からのインバウンドは今年下半期(7~12月)に動き始め、今まで以上の人の動きが生まれるとみている。
また大淵氏は、「食と旅行は人間の本能でもあるので、市場は確実に伸び、回復する。コロナで抑制されていただけに、余暇に使うリアルな体験への投資の流れは確実に来る」と予想。「コロナが落ち着けば、市場は必ず過去最高規模になる」との見方を示した。
コロナ前との変化については、「これまで以上に体験にお金を使いたい、これまでにないことがしたいといったニーズが生まれる」と指摘。「新しい旅行の選び方や探し方に対して、新しい付加価値の提供をしていきたい」と強調した。
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■執行長がアプローチ
大淵氏は今年3月に日本支社長に就任。グループにとって日本はアジア有数の巨大マーケットであり、今後も重要拠点として力を入れる上で、スピード感を含め日本市場を知る人間がふさわしいとの考えで決まったと説明した。
大淵氏とKKdayを運営する酷遊天国際旅行社(酷遊天)の陳明明執行長の出会いは16年にさかのぼる。きっかけは大淵氏が創業し、当時代表取締役を務めていたアクティビティジャパン(東京都新宿区)が、KKdayの提携先として声をかけられたことだった。
大淵氏はその後、台湾発のライブ配信プラットフォームを手がける17LIVE(ワンセブンライブ)の最高業務責任者(CBO)に就任。17LIVEを退職した20年、陳氏からKKdayに誘われたという。
「他の会社の役員になることが決まっていたため即答はできなかった」が、「たびたびアプローチを受けて縁を感じた。アフターコロナで何をするべきか模索していたこともあり、アクティビティー分野でグローバルに挑戦できると考え、参加を決めた」と振り返った。
大淵氏は陳氏について、台湾の大手旅行サイト「易遊網(ezトラベル)」や「燦星旅遊網(スタートラベル)」の立ち上げに参画してきた経緯に触れ、「出会った頃から今まで常にグローバルな視点で経営を考えており、ぶれない」と指摘。複数の会社を次々グローバル展開してきた「スケール感」が大きな魅力だと語った。
■テックの力強みに
KKdayについては、「旅行業界におけるテックカンパニー」と分析。世界で600人いる従業員のうち、200人がエンジニアであり、グローバルで展開するリソースがあるため、各拠点でシナジー(相乗効果)を発揮できると説明した。
大淵氏によると、KKdayは翻訳オペレーションを通じて、各地域で同一商品を販売。そのため仕入れ担当チームが、チケットなどの商品を各市場向けにまとめて仕入れることが可能となる。日本の商品であれば、土日は日本人、平日はインバウンドと安定的に集客が見込めるため、ある程度の規模がおさえられる。
また、アクティビティー事業者が直販サイトの作成や予約管理を行える基幹システム「rezio(レジオ)」をグループで展開するなど、システム面のサービスの提供も強み。KKdayの新規事業者やユーザーの獲得にもつながっているという。
大淵氏は「エンジニア200人はかなり規模が大きく、この時点で他社に勝っている。またスピード感もある」とした上で、旅行市場における変化をいち早く捉え、素早くサービスを提供していく考えを強調した。

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今後は往来の停止で強化した国内に、インバウンドとアウトバウンドを加えた3方向に注力した事業展開を初めて進める。従業員数は現在の60人規模から、約100人に拡大する考え。
またマーケティング・プロモーションの体制を整える。大淵氏は、これまでPRをしていなかったことから、日本での認知度は低いとして「伸びしろしかない」と強調。23年にマーケティング・プロモーションを加速し、24年には3方向それぞれの取扱高や利用者数などで「ナンバーワンを取る」と意気込んだ。
今後の見通しについては、往来再開の時期が国・地域によって異なることから、人の流れがコロナ前から変化する可能性があると指摘。コロナ前に扱っていた商品はアジア圏のものが多かったが、旅行者の受け入れは欧米から始まったため、ハワイの商品を準備するなどして対応を開始した。このほかタイ、シンガポール、韓国に加え、台湾も訪台旅行の受け入れ再開のめどが立ったら商品の準備を進める方針。
直近では、リベンジ消費に加え燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の引き上げを控えた駆け込み需要もあり、アウトバウンドが売れ始めた。中でも欧米、ハワイなどのチケットの販売が好調。日本国内の体験市場も、コロナ前と同水準まで回復しつつあるという。
■旅行市場「過去最高規模に」
大淵氏は、「インバウンドとアウトバウンドが今後どれくらいまで回復するかは不明瞭」としながらも、中国からのインバウンドは今年下半期(7~12月)に動き始め、今まで以上の人の動きが生まれるとみている。
また大淵氏は、「食と旅行は人間の本能でもあるので、市場は確実に伸び、回復する。コロナで抑制されていただけに、余暇に使うリアルな体験への投資の流れは確実に来る」と予想。「コロナが落ち着けば、市場は必ず過去最高規模になる」との見方を示した。
コロナ前との変化については、「これまで以上に体験にお金を使いたい、これまでにないことがしたいといったニーズが生まれる」と指摘。「新しい旅行の選び方や探し方に対して、新しい付加価値の提供をしていきたい」と強調した。
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■執行長がアプローチ
大淵氏は今年3月に日本支社長に就任。グループにとって日本はアジア有数の巨大マーケットであり、今後も重要拠点として力を入れる上で、スピード感を含め日本市場を知る人間がふさわしいとの考えで決まったと説明した。
大淵氏とKKdayを運営する酷遊天国際旅行社(酷遊天)の陳明明執行長の出会いは16年にさかのぼる。きっかけは大淵氏が創業し、当時代表取締役を務めていたアクティビティジャパン(東京都新宿区)が、KKdayの提携先として声をかけられたことだった。
大淵氏はその後、台湾発のライブ配信プラットフォームを手がける17LIVE(ワンセブンライブ)の最高業務責任者(CBO)に就任。17LIVEを退職した20年、陳氏からKKdayに誘われたという。
「他の会社の役員になることが決まっていたため即答はできなかった」が、「たびたびアプローチを受けて縁を感じた。アフターコロナで何をするべきか模索していたこともあり、アクティビティー分野でグローバルに挑戦できると考え、参加を決めた」と振り返った。
大淵氏は陳氏について、台湾の大手旅行サイト「易遊網(ezトラベル)」や「燦星旅遊網(スタートラベル)」の立ち上げに参画してきた経緯に触れ、「出会った頃から今まで常にグローバルな視点で経営を考えており、ぶれない」と指摘。複数の会社を次々グローバル展開してきた「スケール感」が大きな魅力だと語った。
■テックの力強みに
KKdayについては、「旅行業界におけるテックカンパニー」と分析。世界で600人いる従業員のうち、200人がエンジニアであり、グローバルで展開するリソースがあるため、各拠点でシナジー(相乗効果)を発揮できると説明した。
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また、アクティビティー事業者が直販サイトの作成や予約管理を行える基幹システム「rezio(レジオ)」をグループで展開するなど、システム面のサービスの提供も強み。KKdayの新規事業者やユーザーの獲得にもつながっているという。
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