一度住んだ場所には忘れられない味がある。広州なら燉湯、北京なら涼拌豆腐絲、インドならドーサだ。香港はワンタン麺に魚蛋粉、車仔麺に牛ダン粉（ダン＝月へんに南）と、おいしい麺の宝庫。異動が決まり、恋しくなるなとため息が出た。
とはいえ異動先のバンコクも、グルメ天国として名高い。屋台麺「クイッティアオ」の食べ歩きをしてみると、魚蛋（フィッシュボール）がデフォルトの具材であり、薬味やスープの種類こそ違えど、タイ風の魚蛋粉であることに気づく。
思い返せばミャンマーにも魚蛋粉はあった。また、普通語（北京語を基礎とする中国の共通語）でジャオ（餃）、広東語でガウと発音するギョーザは、タイ語ではギャオと呼ばれ、クイッティアオの定番の具材でもある。１杯の麺から、華人の影響だけではないような、アジアの深いつながりを感じるのだった。（粥）

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とはいえ異動先のバンコクも、グルメ天国として名高い。屋台麺「クイッティアオ」の食べ歩きをしてみると、魚蛋（フィッシュボール）がデフォルトの具材であり、薬味やスープの種類こそ違えど、タイ風の魚蛋粉であることに気づく。

思い返せばミャンマーにも魚蛋粉はあった。また、普通語（北京語を基礎とする中国の共通語）でジャオ（餃）、広東語でガウと発音するギョーザは、タイ語ではギャオと呼ばれ、クイッティアオの定番の具材でもある。１杯の麺から、華人の影響だけではないような、アジアの深いつながりを感じるのだった。（粥）"
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