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9月の輸出4.7%増、伸び幅は縮小傾向

香港政府統計処は28日、香港の9月の輸出額が前年同月比4.7%増の3,981億3,800万HKドル(約7兆8,300億円)だったと発表した。7カ月連続のプラス成長となったものの、伸び幅は前月から1.7ポイント縮小し、市場予測の6.6%を下回った。1~9月の累計は前年同期比10.7%増の3兆3,498億9,800万HKドルとなり、2桁成長を維持した。
9月は最大輸出先の中国本土向けの伸びが縮小したことに加え、2番目の市場である米国向けがマイナスに転じたことが全体に影響した。
本土は前年同月比12.3%増の2,433億2,300万HKドル、米国は2.3%減少の220億6,600万HKドルだった。3位のベトナムは33.0%増の137億6,600万HKドルと大きく伸びたものの、4位のインドは128億300万HKドルで22.9%減少。5位の台湾(18.8%減)、6位のアラブ首長国連邦(UAE、30.2%減)も2桁のマイナスとなった。日本は6.1%減の66億7,500万HKドルで7位だった。

輸入額は全体で1.4%増の4,513億4,200万HKドルとなり、輸出同様7カ月連続でプラス成長を記録。ただ伸び幅は前月の7.9%から大きく縮小した。最大の出荷元である本土からは1,932億6,700万HKドルで、1.1%の微増だった。2位は台湾(17.4%増)、3位はシンガポール(2.7%減)、4位は韓国(13.5%増)。日本は9.4%増の211億5,700万HKドルで5位だった。
9月の貿易収支は532億400万HKドルの赤字で、市場予測の418億HKドルを大きく上回った。
1~9月の輸出額を仕向け先別に見ると、最大の本土向けが前年同期比18.2%増の1兆9,565億400万HKドル、2位の米国は13.1%増の2,245億8,600万HKドルで、いずれも2桁増を維持した。ただ3位のインドは12.1%減った。日本は4位のベトナム、5位の台湾、6位のUAEに次ぐ7位で、2.3%減の615億5,700万HKドルと振るわなかった。
1~9月の輸入額は全体で7.1%増の3兆6,199億1,800万HKドル。貿易収支は2,700億2,000万HKドルの赤字だった。

政府報道官は今後の見通しについて、貿易摩擦の拡大や世界経済の不確実性が輸出に引き続き影響する可能性があるものの「本土の経済見通しの改善が一定の支えになる」とコメントした。
地場金融グループの大新金融集団の温嘉イ(イ=火へんに韋)エコノミストは9月輸出の伸び幅縮小について「本土以外の地域の需要低下や、米国向け輸出の後退が要因だ」と指摘。新興市場からの引き合いは強いものの、いまだ不確定要素は多いとして、今年通年の輸出額が前年比で1桁の成長にとどまる可能性もあると予測している。

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政府報道官は今後の見通しについて、貿易摩擦の拡大や世界経済の不確実性が輸出に引き続き影響する可能性があるものの「本土の経済見通しの改善が一定の支えになる」とコメントした。
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