フィリピンのニューNAIAインフラ・コープ(NNIC)は、改修・運営を担うマニラ首都圏のニノイ・アキノ国際空港(NAIA)で国内線向けとなる旅客第5ターミナルを建設する計画を明らかにした。周辺のホテルを取り壊し、4年かけて整備する。旅客処理能力は年2,200万人を見込む。既存ターミナルが手狭になり設備も老朽化しているため、新たな施設を建てて空港運営を効率化する。
利用客で混雑するニノイ・アキノ国際空港=9月、マニラ首都圏(NNA撮影)
第5ターミナルは、空港に隣接する既存ホテル「フィリピン・ビレッジ・ホテル」の跡地に建設する。施設に設置する搭乗橋は36カ所となる。
NAIAインフラ・コープのゼネラルマネジャー、アンジェリト・アルバレス氏は15日の記者会見で「ホテルの取り壊しに向けて管轄するパサイ市などと協力している」と話した。必要な許認可を早期に取得し、2025年初めにも解体作業を始める。
ホテルはマルコス大統領の父である故マルコス大統領の時代の1974年に建設された。当時は国際会議が開催されるほど格式が高かったが、2001年に閉業した後は廃虚と化し、周辺の治安や建物の安全性に懸念が出ている。
土地はマニラ国際空港公団(MIAA)が所有している。同公団は運輸省傘下でニノイ・アキノ国際空港の規制策定や監督機関を担っている。
ニューNAIAインフラ・コープを主導する大手財閥サンミゲル・コーポレーション(SMC)は18日、新ターミナルの建設は国内線を担う第2ターミナルの拡張部分として位置付けると説明した。
既存の第1~4ターミナルは施設内の設備の老朽化が激しく、停電や預け荷物システムの障害などが発生している。利用客は旅客処理能力を上回り、航空便の遅延が発生する要因になっている。
ニューNAIAインフラ・コープは、第3ターミナルで格安航空会社(LCC)のセブ・パシフィック航空の国内線を第2ターミナルに移している。旅客処理能力を踏まえ、全便が可能かを協議している。
最も古い第4ターミナルは今月6日から改修工事のため閉鎖した。投資額は2億ペソ(約5億5,000万円)。セブパシ航空の子会社セブ・ゴーや同傘下のエアスイフト、チャーター便を運航する新興サンライト・エアーの運航便は全て第2ターミナルに移した。
主にターボプロップ機で国内の観光地の島を結ぶ路線が多いエアスイフトとサンライトに関しては、首都圏北方のパンパンガ州にあるクラーク国際空港に移すことを検討している。フィリピン航空(PAL)とセブパシ航空の同機材を使った路線についてはまだ検討中とした。
ニューNAIAインフラ・コープは9月、運輸省から請け負ったニノイ・アキノ国際空港の改修・運営を始めた。これまでに搭乗橋6本を再稼働し、生体認証システムを導入した。ほかにもインターネット接続の改善や駐車場の効率化、変電所の新設など電力供給体制を整えた。
改修・運営の事業費は1,706億ペソ。旅客処理能力は限界に達していることを踏まえ、現在に比べ約8割増の年6,200万人に引き上げる。滑走路の発着数は1時間当たり48本に増やすことを目指している。
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ニューNAIAインフラ・コープを主導する大手財閥サンミゲル・コーポレーション(SMC)は18日、新ターミナルの建設は国内線を担う第2ターミナルの拡張部分として位置付けると説明した。
既存の第1~4ターミナルは施設内の設備の老朽化が激しく、停電や預け荷物システムの障害などが発生している。利用客は旅客処理能力を上回り、航空便の遅延が発生する要因になっている。
ニューNAIAインフラ・コープは、第3ターミナルで格安航空会社(LCC)のセブ・パシフィック航空の国内線を第2ターミナルに移している。旅客処理能力を踏まえ、全便が可能かを協議している。
最も古い第4ターミナルは今月6日から改修工事のため閉鎖した。投資額は2億ペソ(約5億5,000万円)。セブパシ航空の子会社セブ・ゴーや同傘下のエアスイフト、チャーター便を運航する新興サンライト・エアーの運航便は全て第2ターミナルに移した。
主にターボプロップ機で国内の観光地の島を結ぶ路線が多いエアスイフトとサンライトに関しては、首都圏北方のパンパンガ州にあるクラーク国際空港に移すことを検討している。フィリピン航空(PAL)とセブパシ航空の同機材を使った路線についてはまだ検討中とした。
ニューNAIAインフラ・コープは9月、運輸省から請け負ったニノイ・アキノ国際空港の改修・運営を始めた。これまでに搭乗橋6本を再稼働し、生体認証システムを導入した。ほかにもインターネット接続の改善や駐車場の効率化、変電所の新設など電力供給体制を整えた。
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