フィリピンのマニラ首都圏パサイ市で10~13日、自動車展示会「マニラ・インターナショナル・オートショー(MIAS)」が開催された。日系3社を含む自動車メーカー28社が参加し、人気車種の新モデルや新たに投入を予定する車種を展示した。特に電気自動車(EV)を主力とする中国などの新興メーカーが多く出展し、過去最高の勢いで推移する新車市場の開拓を狙った。
自動車ショーには多くの中国系メーカーが参加した=10日、パサイ市(NNA撮影)
マニラ・インターナショナル・オートショーは、パサイ市の大型展示施設「世界貿易センター・メトロマニラ」を会場に、イベント運営を手がけるワールドベックス・サービシズ・インターナショナルが主催した。今回で開催20周年を迎えた。
自動車メーカーに加え、部品メーカーやアクセサリーの取扱店などを含めた参加企業は90社を超えた。来場者数は主催者発表で延べ20万人以上に上った。
いすゞ自動車のフィリピン法人はスポーツタイプ多目的車(SUV)「MU—X」の新モデルを一般向けに初公開したほか、ピックアップトラック「D—MAX」を展示した。
いすゞフィリピンズ(IPC)の社長に先月就任した津久井幹雄氏はNNAに対し「近隣国で新車需要が低迷しているのに対し、フィリピンは非常に販売が期待できる市場」と述べた。2025年通年の新車販売については前年とほぼ同じ水準で推移するとの見方を示した。24年の販売台数は1万7,641台と、前年比微増ながら過去最高を更新している。
いすゞフィリピンズはSUV「MU—X」の新モデルを一般向けに初公開した=10日、パサイ市(NNA撮影)
日系ではほかにスズキがセダン「ディザイア」のハイブリッド車(HV)モデルを発表した。日産自動車は先月投入したSUV「パトロール」の新モデルなどを展示した。
国内の自動車展ではほかに、フィリピン自動車工業会(CAMPI)が隔年開催する「フィリピン・インターナショナル・モーターショー(PIMS)」があり、例年マニラ・インターナショナル・オートショーへの日系メーカーの参加は限定的だ。そのため、今回の自動車展では特にEVを主力とする中国など日系以外のメーカーの出展が目立った。
初参加となるベトナムの複合企業ビングループ傘下のEVメーカー、ビンファストは小型SUV「VF6」をフィリピンで初公開した。年内に充電設備を併設したショールームを全国60カ所に新設する計画も発表し、販売網の強化に意欲を示した。
ビンファストの担当者は「家族主義のフィリピン人のニーズに訴求し、市場シェアを確保していく」と意気込んだ。同社は24年にフィリピンに進出した。
同じく初出展で24年にフィリピン市場に本格参入した米EV大手のテスラは国内で展開中の車種を展示し、認知向上に注力した。
中国勢からはEVを展開する極石汽車が初めて参加。販売価格が430万ペソ(約1,080万円)以上の高級車種を展示した。国内の富裕層を顧客として取り込むことを想定している。
中国勢ではほかに、同国EV最大手の比亜油(BYD)や広州汽車集団(広汽集団、GAC)、浙江吉利控股集団とスウェーデンのボルボ・カーとの合弁高級自動車ブランド「LYNK&CO(領克)」などが出展した。
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自動車メーカーに加え、部品メーカーやアクセサリーの取扱店などを含めた参加企業は90社を超えた。来場者数は主催者発表で延べ20万人以上に上った。
いすゞ自動車のフィリピン法人はスポーツタイプ多目的車(SUV)「MU—X」の新モデルを一般向けに初公開したほか、ピックアップトラック「D—MAX」を展示した。
いすゞフィリピンズ(IPC)の社長に先月就任した津久井幹雄氏はNNAに対し「近隣国で新車需要が低迷しているのに対し、フィリピンは非常に販売が期待できる市場」と述べた。2025年通年の新車販売については前年とほぼ同じ水準で推移するとの見方を示した。24年の販売台数は1万7,641台と、前年比微増ながら過去最高を更新している。
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日系ではほかにスズキがセダン「ディザイア」のハイブリッド車(HV)モデルを発表した。日産自動車は先月投入したSUV「パトロール」の新モデルなどを展示した。
国内の自動車展ではほかに、フィリピン自動車工業会(CAMPI)が隔年開催する「フィリピン・インターナショナル・モーターショー(PIMS)」があり、例年マニラ・インターナショナル・オートショーへの日系メーカーの参加は限定的だ。そのため、今回の自動車展では特にEVを主力とする中国など日系以外のメーカーの出展が目立った。
初参加となるベトナムの複合企業ビングループ傘下のEVメーカー、ビンファストは小型SUV「VF6」をフィリピンで初公開した。年内に充電設備を併設したショールームを全国60カ所に新設する計画も発表し、販売網の強化に意欲を示した。
ビンファストの担当者は「家族主義のフィリピン人のニーズに訴求し、市場シェアを確保していく」と意気込んだ。同社は24年にフィリピンに進出した。
同じく初出展で24年にフィリピン市場に本格参入した米EV大手のテスラは国内で展開中の車種を展示し、認知向上に注力した。
中国勢からはEVを展開する極石汽車が初めて参加。販売価格が430万ペソ(約1,080万円)以上の高級車種を展示した。国内の富裕層を顧客として取り込むことを想定している。
中国勢ではほかに、同国EV最大手の比亜油(BYD)や広州汽車集団(広汽集団、GAC)、浙江吉利控股集団とスウェーデンのボルボ・カーとの合弁高級自動車ブランド「LYNK&CO(領克)」などが出展した。"
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