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中国BYD、東部にEV工場投資額707億円、24年に操業開始

中国の新エネルギー車(NEV)大手、比亜迪(BYD)がタイで電気自動車(EV)の生産に乗り出す。計画の第1期として、約179億バーツ(約707億円)を投じて、年産能力15万台の工場を建設する。2024年の操業開始を予定している。BYDが中国国内以外にEVの生産拠点を設けるのはタイが初めて。一方、中国系の自動車メーカーがタイに生産拠点を設けるのは長城汽車(GWM)に続き2社目となる。[2393220_3.jpg]
東部ラヨーン県への工場建設に向けて、8日に工業団地・物流施設開発大手WHAコーポレーションと工場用地の契約を結んだ。BYDは単独資本により、東部3県(チョンブリ、ラヨーン、チャチュンサオ)の経済特区(SEZ)「東部経済回廊(EEC)」内の工業団地「WHAラヨーン36インダストリアル・エステート」に中国以外で初めての工場を建設する。
BYDは第1期として600ライ(96ヘクタール)の工場用地を取得。24年の操業開始に向けて建設工事を進めていく。年産能力は15万台を計画。当初はスポーツタイプ多目的車(SUV)のEV「ATTO3(アットスリー、中国名:元プラス)」を生産する。タイ国内のほか、将来的に東南アジア諸国連合(ASEAN)域内や欧州への輸出車の生産拠点としても機能する。
WHAラヨーン36は今年3月にオープン。マプタット港から25キロメートルの地点に位置し、レムチャバン港からも31キロの位置にある。県内の高速道路からも近く、ウタパオ空港から23キロの地点となる。スマート工業団地を指向しており、セキュリティーや排水処理など、各種のインフラでデジタル技術が採用されている。敷地内には各5,000平方メートルの2つのレンタル工場を備える。工業団地の総面積は1,281ライで、このうち、ほぼ半分をBYDの第1期分の工場用地が占める。第2期計画ではさらに500ライの工場用地の取得も視野に入れる。
BYDアジア太平洋オートセールス部門の劉学亮(りゅう・がくりょう)ゼネラルマネジャーは、「WHAラヨーン36インダストリアル・エステートは、立地、人材、物流、インフラなど、いずれもわれわれが工場用地として求める条件を満たす最高の場所だ」と説明した。一方、WHAコーポレーションは、BYDのEV生産拠点を中心とした「EVクラスター」(生産拠点群)の構築を目指すとしている。
BYDは4月、エンジン車の生産を停止し、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)の生産・販売に完全移行することを表明。タイでは同国のポーンプラパー家が設立したレバー・オートモーティブをEV販売総代理店として指定した。販売台数の目標として1万台を掲げている。地元紙によると、5年以内に5万~6万台を目指すとしている。ディーラー(販売店)は来年末までに60~70社に増える見通し。
事業拡大に向けて、マーケティングなどに30億バーツを投じる計画を表明している。5年以内にタイのEV業界のリーディングカンパニーを目指すとしている。
■中国勢、EV関連投資で攻勢
中国の自動車メーカーがタイに生産拠点を設けるのは、長城汽車に続いてBYDが2社目だ。長城汽車のタイ法人、長城汽車タイランドは21年6月、タイでの生産撤退を決めた米ゼネラル・モーターズ(GM)の工場を取得・改修する形で、ラヨーン県プルアックデーン郡で生産を開始した。
工場の敷地面積は412ライ。プレス、ボディー溶接(床面積3万平方メートル超)、塗装(同3万9,744平方メートル)、組み立て(6万3,000平方メートル)の4つのエリアで構成される。
小型SUV「哈弗(ハーバル)」のハイブリッド車(HV)「ハーバル H6 ジョリオン」などを組み立て生産しており、今月5日には同工場での累計生産台数が1万台に達したと発表した。
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タイ政府は、30年までに国内のEV生産台数が70万台に達し、エンジン車を含むすべての自動車生産の30%を占めるとみている。タイ投資委員会(BOI)はこれまでに外国企業17社、計26件のEV生産プロジェクトの投資計画を承認。合計生産台数は83万台に達している。
タイの新車市場は日本メーカーがシェア87%を占めるが、これまでのところタイの電動車普及では中国メーカーがより活発な動きをみせている。22年上半期(1~6月)に新たに登録された電動車は、前年同期比67.4%増の4万1,696台。「MG(名爵)」ブランド車を販売する中国とタイの合弁MGセールス(タイランド)や長城汽車タイランドが大半を占めた。
先月24日には、中国の浙江合衆新能源汽車(合衆汽車)が、タイに初めて投入するEVブランド、ナタ汽車(ナ=口へんに那、タ=口へんに託のつくり)の小型のクロスオーバーSUV「NETA V」について、54万9,000バーツの低価格で発売すると発表している。

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BYDは第1期として600ライ(96ヘクタール)の工場用地を取得。24年の操業開始に向けて建設工事を進めていく。年産能力は15万台を計画。当初はスポーツタイプ多目的車(SUV)のEV「ATTO3(アットスリー、中国名:元プラス)」を生産する。タイ国内のほか、将来的に東南アジア諸国連合(ASEAN)域内や欧州への輸出車の生産拠点としても機能する。
WHAラヨーン36は今年3月にオープン。マプタット港から25キロメートルの地点に位置し、レムチャバン港からも31キロの位置にある。県内の高速道路からも近く、ウタパオ空港から23キロの地点となる。スマート工業団地を指向しており、セキュリティーや排水処理など、各種のインフラでデジタル技術が採用されている。敷地内には各5,000平方メートルの2つのレンタル工場を備える。工業団地の総面積は1,281ライで、このうち、ほぼ半分をBYDの第1期分の工場用地が占める。第2期計画ではさらに500ライの工場用地の取得も視野に入れる。
BYDアジア太平洋オートセールス部門の劉学亮(りゅう・がくりょう)ゼネラルマネジャーは、「WHAラヨーン36インダストリアル・エステートは、立地、人材、物流、インフラなど、いずれもわれわれが工場用地として求める条件を満たす最高の場所だ」と説明した。一方、WHAコーポレーションは、BYDのEV生産拠点を中心とした「EVクラスター」(生産拠点群)の構築を目指すとしている。
BYDは4月、エンジン車の生産を停止し、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)の生産・販売に完全移行することを表明。タイでは同国のポーンプラパー家が設立したレバー・オートモーティブをEV販売総代理店として指定した。販売台数の目標として1万台を掲げている。地元紙によると、5年以内に5万~6万台を目指すとしている。ディーラー(販売店)は来年末までに60~70社に増える見通し。
事業拡大に向けて、マーケティングなどに30億バーツを投じる計画を表明している。5年以内にタイのEV業界のリーディングカンパニーを目指すとしている。
■中国勢、EV関連投資で攻勢
中国の自動車メーカーがタイに生産拠点を設けるのは、長城汽車に続いてBYDが2社目だ。長城汽車のタイ法人、長城汽車タイランドは21年6月、タイでの生産撤退を決めた米ゼネラル・モーターズ(GM)の工場を取得・改修する形で、ラヨーン県プルアックデーン郡で生産を開始した。
工場の敷地面積は412ライ。プレス、ボディー溶接(床面積3万平方メートル超)、塗装(同3万9,744平方メートル)、組み立て(6万3,000平方メートル)の4つのエリアで構成される。
小型SUV「哈弗(ハーバル)」のハイブリッド車(HV)「ハーバル H6 ジョリオン」などを組み立て生産しており、今月5日には同工場での累計生産台数が1万台に達したと発表した。
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タイ政府は、30年までに国内のEV生産台数が70万台に達し、エンジン車を含むすべての自動車生産の30%を占めるとみている。タイ投資委員会(BOI)はこれまでに外国企業17社、計26件のEV生産プロジェクトの投資計画を承認。合計生産台数は83万台に達している。
タイの新車市場は日本メーカーがシェア87%を占めるが、これまでのところタイの電動車普及では中国メーカーがより活発な動きをみせている。22年上半期(1~6月)に新たに登録された電動車は、前年同期比67.4%増の4万1,696台。「MG(名爵)」ブランド車を販売する中国とタイの合弁MGセールス(タイランド)や長城汽車タイランドが大半を占めた。
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