環境調査や分析、コンサルティングなどを手掛ける環境管理センター(東京都八王子市)は16日、ベトナム子会社の開業記念式典をハノイ市内で開催した。同社が海外に拠点を設けるのは初めて。日本で約50年にわたり蓄積したノウハウを生かし、著しい経済成長に伴い環境問題が顕在化するベトナムで事業を展開していく。
ベトナム子会社の開業記念式典に出席した環境管理センターの水落社長(右から6人目)、KESの浜島会長(同5人目)ら=16日、ハノイ
子会社カンキョウ・エンバイロメント・ソリューションズ(KES)は昨年8月、北部フンイエン省に設立された。資本金は140億ドン(60万米ドル、約7,000万円)。市川環境エンジニアリング(千葉県市川市)との合弁会社で、環境管理センターが51%、市川環境エンジニアリングがアーバン・エンバイロメント(URENCO)11などとフンイエン省に設立した子会社ダイドン・エンバイロメント・ソリューションズ(DECOS)が49%出資する。
環境管理センターの浜島直人取締役が会長、DECOSのホアン・スアン・クアン氏が社長に就任。研究所(ラボ)を構え、水や土壌、大気の汚染、騒音、臭気などの環境調査や分析、コンサルティング事業を手掛ける。
環境管理センターの水落憲吾社長は、NNAに対して「日本も高度経済成長期には公害を経験してきた。過去の過ちから学んだことを生かして、ベトナムの健全な経済発展に貢献していきたいとの思いから海外初の進出先に選んだ」と説明。当初、中国への進出を計画しており、バングラデシュやタイなども視察してきたが、ベトナムは日本との親和性が高く、国民が勤勉だったことも決め手になったという。
ベトナムでは、政府や地方自治体、製造業を中心とした民間企業の需要を見込む。水落社長は、海外進出を検討し始めた2011年に東日本大震災が発生したことに触れ、「自国の環境はその国の国民が守るのが一番良いと実感した。ベトナムに子会社を設立し、われわれが主体となって問題に取り組んでいくのではなく、ベトナムの国民の環境意識を向上させるよう人材育成にも注力していく」と述べた。
■中国にも進出
環境管理センターはこのほど、中国・上海市近郊の浙江省でも子会社の登記を完了した。この拠点では、臭気問題を中心に事業を展開していく予定という。水落社長は「今後の海外展開について具体的なことは決まっていないが、アジアでネットワークを広げて各拠点をつないでいきたい」との考えを示した。
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子会社カンキョウ・エンバイロメント・ソリューションズ(KES)は昨年8月、北部フンイエン省に設立された。資本金は140億ドン(60万米ドル、約7,000万円)。市川環境エンジニアリング(千葉県市川市)との合弁会社で、環境管理センターが51%、市川環境エンジニアリングがアーバン・エンバイロメント(URENCO)11などとフンイエン省に設立した子会社ダイドン・エンバイロメント・ソリューションズ(DECOS)が49%出資する。
環境管理センターの浜島直人取締役が会長、DECOSのホアン・スアン・クアン氏が社長に就任。研究所(ラボ)を構え、水や土壌、大気の汚染、騒音、臭気などの環境調査や分析、コンサルティング事業を手掛ける。
環境管理センターの水落憲吾社長は、NNAに対して「日本も高度経済成長期には公害を経験してきた。過去の過ちから学んだことを生かして、ベトナムの健全な経済発展に貢献していきたいとの思いから海外初の進出先に選んだ」と説明。当初、中国への進出を計画しており、バングラデシュやタイなども視察してきたが、ベトナムは日本との親和性が高く、国民が勤勉だったことも決め手になったという。
ベトナムでは、政府や地方自治体、製造業を中心とした民間企業の需要を見込む。水落社長は、海外進出を検討し始めた2011年に東日本大震災が発生したことに触れ、「自国の環境はその国の国民が守るのが一番良いと実感した。ベトナムに子会社を設立し、われわれが主体となって問題に取り組んでいくのではなく、ベトナムの国民の環境意識を向上させるよう人材育成にも注力していく」と述べた。
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環境管理センターはこのほど、中国・上海市近郊の浙江省でも子会社の登記を完了した。この拠点では、臭気問題を中心に事業を展開していく予定という。水落社長は「今後の海外展開について具体的なことは決まっていないが、アジアでネットワークを広げて各拠点をつないでいきたい」との考えを示した。"
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