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世界最大手と製鉄所建設スチールアジア、2600億円投資

フィリピンの鉄鋼最大手スチール・アジア・マニュファクチャリングは、国内最大の製鉄所を建設することで鉄鋼世界最大手の中国宝武鋼鉄集団と合意したと明らかにした。投資額は1,080億ペソ(約2,570億円)を見込む。新型コロナウイルス禍から国内経済が持ち直すなか、鉄鋼資材の輸入依存を減らすとともに、政府のインフラ整備事業や建設に必要な資材の供給力を高める。

スチール・アジアが経営する南部ダバオの圧延工場(同社提供)

マルコス大統領が3~5日に中国を訪問した際、両社が合意した。スチール・アジアのベンジャミン・ヤオ会長兼最高経営責任者(CEO)は「今回の投資計画は鉄鋼を輸入に頼る構造を変え、新たな産業が生まれるのを後押しする」と述べた。雇用創出効果は約2,000人を見込む。
新設する製鉄所では、溶鋼を300万トン生産する。建設や自動車、造船、設備産業など幅広い用途に対応していく。宝武の使節団が2月にフィリピンを訪れ、建設候補地を探す。
宝武は宝鋼集団と武漢鋼鉄集団が2016年に統合して誕生した。20年の粗鋼生産量は1億トンを超えた。
フィリピン国内では22年3月から新型コロナウイルス対策の外出・移動制限が最も緩くなり、経済活動の再開が進んでいる。新車市場は35万台まで持ち直し、新型コロナ前の水準をほぼ回復した。オンラインカジノ事業者(POGO)の撤退が相次ぎ、オフィス需要は低調なままだが、今後に成長軌道に戻ることが期待される。
スチール・アジアは1965年に設立され、94年に当時最先端の棒鋼圧延機を設置した。国内に流通する棒鋼の2本に1本はスチール・アジア製で、陸、海、空、電力、通信インフラの80%以上に供給している。
現在は国内6カ所に製造工場を構える。北部ルソン地方ではブラカン州とバタンガス州、中部ビサヤ地方ではセブ州、南部ミンダナオ地方ではダバオと東ミサミス州に工場があり、全国の需要に対応している。
セブ州のコンポステラに7カ所目の工場を開設する見通しだ。能力増強により、鉄鋼生産量は年300万トンと、現在から50%増える。
マルコス大統領の訪中で、フィリピン政府は中国政府と14件の覚書を交わした。15億~20億米ドル(約1,940億~2,590億円)の投資が見込まれている。

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フィリピン国内では22年3月から新型コロナウイルス対策の外出・移動制限が最も緩くなり、経済活動の再開が進んでいる。新車市場は35万台まで持ち直し、新型コロナ前の水準をほぼ回復した。オンラインカジノ事業者(POGO)の撤退が相次ぎ、オフィス需要は低調なままだが、今後に成長軌道に戻ることが期待される。
スチール・アジアは1965年に設立され、94年に当時最先端の棒鋼圧延機を設置した。国内に流通する棒鋼の2本に1本はスチール・アジア製で、陸、海、空、電力、通信インフラの80%以上に供給している。
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