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コンビニGS25がハノイ出店6店舗同時、日系に先駆け

韓国の大手コンビニエンスストアチェーン「GS25」は14日、ベトナムの首都ハノイで6店舗を正式オープンした。近代的コンビニが少ないハノイでブランドの浸透を目指す。GS25は2018年1月に南部ホーチミン市にベトナム1号店を開業した外資コンビニでは後発だが、7年かけて首都進出を果たした。近年はハノイでも小売産業が急速に発展しており、南部で店舗網を広げるセブン—イレブンやファミリーマート、ミニストップの日系コンビニの出店へ期待が高まっている。

ドイカン店でセレモニーに参加したGS25関係者。右から3人目がGSリテールの許CEO=14日、ハノイ

GS25は現在、南部ホーチミン市を中心にベトナムで約350店舗を展開しているものの、ハノイへの進出は今回が初めて。◇ドイカン通り店(バーディン区)◇ハーチュン通り店(ホアンキエム区)◇ハンダウ通り店(同)——の路面店3店舗と、◇大成スクエア・ハノイ店(カウザイ区)◇ザ・ウエスト店(同)◇ダオズイアイン店(ドンダー区)——のオフィスビル内の3店舗を同時にオープンした。
ドイカン店で行われたセレモニーには、韓国のGS25の運営会社であるGSリテールから許瑞烘(ホ・ソホン)最高経営責任者(CEO)ら経営陣が駆けつけ、ハノイ進出を祝った。
ベトナムのGS25は韓国の小売り大手GSリテールと地場ソンキム・グループの合弁会社が運営している。許CEOはNNAに対し、「良いパートナーに恵まれ、ハノイへの初進出にとても興奮している。これから良質な韓国の製品をお客さまに供給していきたい」と述べた。ドイカン店内には大学生などの若者が多く詰めかけ、スタッフが入店制限するほどの盛況ぶりを見せた。
GSリテールベトナムのマイ・トゥイ・ニャンCEOは同時に6店舗を出店した戦略について、「認知度を一気に高めるため」と説明した。ハノイに進出した外資系コンビニは米系サークルKのみで、地場の「ウィンマート+(プラス)」はむしろミニスーパーに近い形態。日系コンビニのハノイ進出への期待が高まる中、先手を打つ狙いがあるものとみられる。
ソンキム・グループ傘下のソンキムリテールの辛秉琪(イ・ビョンギ)プラニングディレクターは「29年までにハノイ市とハノイ近郊に500店舗の出店を目指したい」と述べた。

ドイカン店は店内の人数制限が設けられるほどの盛況ぶりだった=14日、ハノイ

■広いイートインスペース
GS25のハノイ店舗は、イートイン(店内飲食)のスペースを広く確保しているのが特徴だ。「大成スクエア・ハノイ」の開発を主導した大成建設のベトナム子会社、大成デベロップメントハノイの池田直樹社長は「大成スクエア・ハノイで働くオフィスワーカー向けにイートインスペースを広くしてもらうように店舗のデザイン段階からお願いした」と述べた。大成スクエア・ハノイの近隣のレストランやカフェに加えて、宅配サービスを利用するオフィスワーカーも多い。池田氏は「GS25の入店で選択肢が増えた。オフィスビルとしての魅力も高まるだろう」と期待を寄せた。

大成スクエア・ハノイ店内のイートインスペース=14日、ハノイ

■25年はハノイの「コンビニ元年」に
GS25のハノイ進出には食品業界も大きな期待を寄せている。住友商事が出資し、ベトナムで飲食店向けの食材卸を手がけるカメレオ・インターナショナル(本社・シンガポール)は昨年12月にハノイ支店を設立。ホーチミン市に続き、ハノイでもGS25への生鮮野菜や果物などの卸売りを始めた。
ハノイ支店の山本純司支店長は「今後はカット野菜・フルーツなど加工度が高い商品も提供していく予定。GS25の多店舗展開を食材供給の面から支援したい」とし、「GS25だけでなく、今後ハノイに進出するコンビニとも協業しながら、一緒にハノイを盛り上げていきたい」と意気込んだ。

大成スクエア・ハノイ店の入り口付近には麺コーナーが設けられた=14日、ハノイ
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GS25は現在、南部ホーチミン市を中心にベトナムで約350店舗を展開しているものの、ハノイへの進出は今回が初めて。◇ドイカン通り店(バーディン区)◇ハーチュン通り店(ホアンキエム区)◇ハンダウ通り店(同)——の路面店3店舗と、◇大成スクエア・ハノイ店(カウザイ区)◇ザ・ウエスト店(同)◇ダオズイアイン店(ドンダー区)——のオフィスビル内の3店舗を同時にオープンした。
ドイカン店で行われたセレモニーには、韓国のGS25の運営会社であるGSリテールから許瑞烘(ホ・ソホン)最高経営責任者(CEO)ら経営陣が駆けつけ、ハノイ進出を祝った。
ベトナムのGS25は韓国の小売り大手GSリテールと地場ソンキム・グループの合弁会社が運営している。許CEOはNNAに対し、「良いパートナーに恵まれ、ハノイへの初進出にとても興奮している。これから良質な韓国の製品をお客さまに供給していきたい」と述べた。ドイカン店内には大学生などの若者が多く詰めかけ、スタッフが入店制限するほどの盛況ぶりを見せた。
GSリテールベトナムのマイ・トゥイ・ニャンCEOは同時に6店舗を出店した戦略について、「認知度を一気に高めるため」と説明した。ハノイに進出した外資系コンビニは米系サークルKのみで、地場の「ウィンマート+(プラス)」はむしろミニスーパーに近い形態。日系コンビニのハノイ進出への期待が高まる中、先手を打つ狙いがあるものとみられる。
ソンキム・グループ傘下のソンキムリテールの辛秉琪(イ・ビョンギ)プラニングディレクターは「29年までにハノイ市とハノイ近郊に500店舗の出店を目指したい」と述べた。
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■広いイートインスペース
GS25のハノイ店舗は、イートイン(店内飲食)のスペースを広く確保しているのが特徴だ。「大成スクエア・ハノイ」の開発を主導した大成建設のベトナム子会社、大成デベロップメントハノイの池田直樹社長は「大成スクエア・ハノイで働くオフィスワーカー向けにイートインスペースを広くしてもらうように店舗のデザイン段階からお願いした」と述べた。大成スクエア・ハノイの近隣のレストランやカフェに加えて、宅配サービスを利用するオフィスワーカーも多い。池田氏は「GS25の入店で選択肢が増えた。オフィスビルとしての魅力も高まるだろう」と期待を寄せた。
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■25年はハノイの「コンビニ元年」に
GS25のハノイ進出には食品業界も大きな期待を寄せている。住友商事が出資し、ベトナムで飲食店向けの食材卸を手がけるカメレオ・インターナショナル(本社・シンガポール)は昨年12月にハノイ支店を設立。ホーチミン市に続き、ハノイでもGS25への生鮮野菜や果物などの卸売りを始めた。
ハノイ支店の山本純司支店長は「今後はカット野菜・フルーツなど加工度が高い商品も提供していく予定。GS25の多店舗展開を食材供給の面から支援したい」とし、「GS25だけでなく、今後ハノイに進出するコンビニとも協業しながら、一緒にハノイを盛り上げていきたい」と意気込んだ。
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