富山県がシンガポールで県産品のプロモーションを強化している。今月は中小企業の販路開拓などを支援する公益財団法人の富山県新世紀産業機構(富山市)を通じ、現地でプロモーションを実施。来月には現地のバイヤーとのオンライン商談会を開催する。新型コロナウイルス禍前を含めて同機構がシンガポールで今回のようなプロモーションを本格展開するのは初めて。リアルとネットのハイブリッド型で県産品の販路拡大を目指す。【清水美雪】
富山県がシンガポールのHISの店頭に開設したポップアップストア=28日、シンガポール中心部(NNA撮影)
プロモーションとしては9月1~30日に、中心部タンジョンパガーの商業施設「100AM」内にある旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)のシンガポール支店に県産品のポップアップストアを開設。現地の消費者向けに8社の8品目の販売・PRを実施中だ。交流サイト(SNS)やウェブ広告なども活用している。
氷見うどんや釜揚げほたるいか、ハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)ラーメン、鰤醬(ぶりしょう、ブリを使った魚醤=ぎょしょう)、野菜だし入りみそといった食品のほか、工芸品のぐい呑(の)みやアルミ鍋、化粧品も販売。既にシンガポールで販売されている商品も一部あるが、現地初お目見えの商品が多い。
10月には今回のプロモーションに参加した8社と、飲食業者や小売業者など現地のバイヤーを引き合わせるオンライン商談会を実施する。ポップアップストアでの販売結果を生かしながら、商談成約率の向上を目指す。
富山県新世紀産業機構は、新型コロナの流行前、アジア地域との商流構築に向けて現地のバイヤーを富山に招待したり、アジアの展示会に出展したりしていた。コロナ禍を経て電子商取引(EC)を通じた県産品の輸出が増える中、リアルとオンラインを融合したハイブリッド方式でアジアでの販促活動に力を入れることにした。
アジア地域で今回のようなプロモーションを実施するのはシンガポールが初となる。同国ではこれまで、コロナ下でも現地小売店などの販売動向を委託会社に確認してもらうバーチャルマーケティング調査を実施。昨年7月には、JR東日本が現地で運営する飲食店「ジャパン・レール・カフェ」で食品、日用雑貨、伝統工芸品など県産品のテストマーケティングを行っていた。
昨年までの取り組みでは県から参加するメーカーや関係者がシンガポールを直接訪問するのは難しかったが、今回は一部のメーカーや関係者が同国を訪れ、現地の状況を視察した。
富山県新世紀産業機構アジア経済交流センター長の鎌田慶昭氏はNNAに対し、「シンガポールは東南アジアの中でも消費者の購買力が高いほか、情報発信地、物流ハブでもあることから、まず同国での認知度向上を目指すことにした」と述べた。今後はシンガポールを含むアジア地域で県産品の認知度や売り上げの向上を目指すと付け加えた。
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氷見うどんや釜揚げほたるいか、ハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)ラーメン、鰤醬(ぶりしょう、ブリを使った魚醤=ぎょしょう)、野菜だし入りみそといった食品のほか、工芸品のぐい呑(の)みやアルミ鍋、化粧品も販売。既にシンガポールで販売されている商品も一部あるが、現地初お目見えの商品が多い。
10月には今回のプロモーションに参加した8社と、飲食業者や小売業者など現地のバイヤーを引き合わせるオンライン商談会を実施する。ポップアップストアでの販売結果を生かしながら、商談成約率の向上を目指す。
富山県新世紀産業機構は、新型コロナの流行前、アジア地域との商流構築に向けて現地のバイヤーを富山に招待したり、アジアの展示会に出展したりしていた。コロナ禍を経て電子商取引(EC)を通じた県産品の輸出が増える中、リアルとオンラインを融合したハイブリッド方式でアジアでの販促活動に力を入れることにした。
アジア地域で今回のようなプロモーションを実施するのはシンガポールが初となる。同国ではこれまで、コロナ下でも現地小売店などの販売動向を委託会社に確認してもらうバーチャルマーケティング調査を実施。昨年7月には、JR東日本が現地で運営する飲食店「ジャパン・レール・カフェ」で食品、日用雑貨、伝統工芸品など県産品のテストマーケティングを行っていた。
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富山県新世紀産業機構アジア経済交流センター長の鎌田慶昭氏はNNAに対し、「シンガポールは東南アジアの中でも消費者の購買力が高いほか、情報発信地、物流ハブでもあることから、まず同国での認知度向上を目指すことにした」と述べた。今後はシンガポールを含むアジア地域で県産品の認知度や売り上げの向上を目指すと付け加えた。"
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