台湾経済団体の中華民国工商協進会と九州経済連合会などは24日、台湾企業による九州への投資促進などを目的としたフォーラム「台湾・日本（九州）経済交流フォーラム2022」を台北市内で開いた。日台の経済団体の幹部らが講演したほか、台湾企業による日本への投資事例が紹介された。

ファウンドリー（半導体の受託製造）世界最大手、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の九州進出に伴い、さらなる経済交流や投資、企業の協業や連携などを促すのが目的。工商協進会の黄教ショウ（ショウ＝さんずいに章）副理事長はあいさつで、「ＴＳＭＣの工場建設後の10年間で、熊本県と九州に４兆円以上の波及効果をもたらすことが予想されている」と指摘した上で、「台湾と日本の産業の相互補完性は高く、台湾政府は一貫して日台の産業連携を重視している。台湾の経済団体も、日本との連携を強化し、より多くの提携の機会を開拓していく」と表明した。
フォーラムの前半では、九州経済産業局・国際部投資交流促進課の緒方孝範課長が九州の投資環境を紹介した。緒方氏によると、九州は自動車や半導体をはじめとした産業集積、充実した交通インフラ、最先端の大学や研究機関、豊富な人材などが魅力。1970年代から「シリコンアイランド」と呼ばれ、半導体生産額で日本市場全体の44％を占めることや、1,000社を超える関連企業があることも紹介し、「今回、台湾からＴＳＭＣ関連の投資が行われることで、半導体産業の集積がさらに進むことを期待している」と述べた。
日本貿易振興機構（ジェトロ）・地域統括センターの森則和センター長は、ジェトロの投資産業交流の取り組みや提供している支援などを紹介。台湾からも多くの企業の誘致に成功している一方、首都圏への進出が多いことが課題だとして、今後は九州などの地方への誘致を進めたい考えを示した。
後半はケーススタディーとして、福岡市と熊本県が対日投資支援策と事例を紹介。また台湾企業の日本への投資・連携事例として２社が登壇した。
フォーラムは今年で５回目。◇工商協進会◇九州経済連合会◇九州経済国際化推進機構◇日本貿易振興機構福岡貿易情報センター◇中華民国三三企業交流会（三三会）——が主催し、日本と台湾の企業関係者らが台北市の会場で約100人、オンラインで約200人参加した。

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ファウンドリー（半導体の受託製造）世界最大手、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の九州進出に伴い、さらなる経済交流や投資、企業の協業や連携などを促すのが目的。工商協進会の黄教ショウ（ショウ＝さんずいに章）副理事長はあいさつで、「ＴＳＭＣの工場建設後の10年間で、熊本県と九州に４兆円以上の波及効果をもたらすことが予想されている」と指摘した上で、「台湾と日本の産業の相互補完性は高く、台湾政府は一貫して日台の産業連携を重視している。台湾の経済団体も、日本との連携を強化し、より多くの提携の機会を開拓していく」と表明した。

フォーラムの前半では、九州経済産業局・国際部投資交流促進課の緒方孝範課長が九州の投資環境を紹介した。緒方氏によると、九州は自動車や半導体をはじめとした産業集積、充実した交通インフラ、最先端の大学や研究機関、豊富な人材などが魅力。1970年代から「シリコンアイランド」と呼ばれ、半導体生産額で日本市場全体の44％を占めることや、1,000社を超える関連企業があることも紹介し、「今回、台湾からＴＳＭＣ関連の投資が行われることで、半導体産業の集積がさらに進むことを期待している」と述べた。

日本貿易振興機構（ジェトロ）・地域統括センターの森則和センター長は、ジェトロの投資産業交流の取り組みや提供している支援などを紹介。台湾からも多くの企業の誘致に成功している一方、首都圏への進出が多いことが課題だとして、今後は九州などの地方への誘致を進めたい考えを示した。

後半はケーススタディーとして、福岡市と熊本県が対日投資支援策と事例を紹介。また台湾企業の日本への投資・連携事例として２社が登壇した。

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