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東南アでラバーウッド家具製品良品計画、現地製品開発の第2弾

生活雑貨ブランド「MUJI(無印良品)」を展開する良品計画(東京都豊島区)は11日、ラバーウッド(天然ゴムの木)を用いた新たな家具製品25点を発表した。東南アジアの生活や風土に合わせた製品開発の第2弾となる。シンガポールを皮切りに域内で販売を促進し、将来的には30点超の製品ラインアップを目指す。【大友賢】

良品開発はラバーウッド材を使用した家具の新製品を発表した=11日、シンガポール中心部(NNA撮影)

ラバーウッドは木材として使用するには細く、テーブルやベッド、本棚といった家具用の材木としての利用度が低いため、樹液の回収ができなくなった木の大半は伐採、廃棄されてきた。原木の仕入れ先の農場では、年間4万立方メートルに相当する量の原液回収を終えたラバーウッドが伐採されているという。
近年、材木を乾燥させる技術が向上し、ラバーウッドを集成材に加工することで木材としての価値が高まりつつあった。シンガポール法人MUJI(シンガポール)を含む東南アジアの製品企画チームはこの点に着目。木材の密度が高く、表面を磨くと触り心地の良いラバーウッドを採用することに決め、家具の開発を進めてきた。
ラバーウッドの利点は、硬さや触り心地だけではない。従来のオーク材の家具は高級感があり、家具用の木材として一般的に好まれるが、東南アジアの高温多湿な気候では年数が経つにつれてゆがみが生じやすい。
一方、ラバーウッドは湿度に強いため、ゆがみが生じることが少なく、1つの製品を長く使用できるという。域内の気候に適合した家具製品という観点からも最適な材料となる。
良品計画は今後、東南アジアのMUJI店舗で販売している全ての木製家具製品の材料を、オーク材からラバーウッド材に切り替える。木材は、ベトナムの天然ゴム農場で樹液を回収し終えた樹齢30年ほどの原木だ。家具の生産はベトナムで行う。
MUJI(シンガポール)商品担当マネジャーの松永佳久氏はNNAの取材に対し、「MUJIの家具製品全てにラバーウッドを採用することで、この木材に対するイメージを変えていきたい」と意気込みを語った。
■サステナビリティーの観点で事業推進
良品計画は、日本をはじめ東南アジア、欧州、北米、中国、中東、オーストラリアなどで計1,000店以上の店舗を構える。「地域への土着化」を事業戦略の柱としており、東南アジアの生活や風土に合わせた製品開発はその一環となる。

家具の新製品発表会の冒頭であいさつするMUJI(シンガポール)の大西克史マネジングディレクター=11日、シンガポール中心部(NNA撮影)

NNAは今回の新製品発表を受け、MUJI(シンガポール)の大西克史マネジングディレクターに話を聞いた。
——MUJI(シンガポール)が今回の新製品を最初に発表したのはなぜか。
シンガポールでの売り上げ構成比が他の東南アジア諸国と異なるのは、家具の売り上げが多い点だ。そのため、新製品が届いてすぐに発表することにした。
——ラバーウッドの使用を決定する際に何を重視したか。
まず地域の日常に合った製品を開発するということ。そしてもう一つが、サステナビリティー(持続可能性)の観点だ。特にシンガポールでは、サステナビリティーの機運の高まりを感じる。環境に配慮した材料を使用することと、長く使ってもらえる製品を開発することが重要だ。その点でラバーウッドは適している。
——ベトナムでの生産を選んだ理由は。
家具工場が多くあることが大きい。ドンナイ省にある家具製造工場と提携している。企画や品質・在庫管理などは、シンガポールを本拠とするムジ・グローバル・ソーシングが担当している。
——シンガポールでの今後の事業展開は。
MUJI(シンガポール)の顧客層におけるサステナビリティーへの関心の高まりを受け、アップサイクル食品(廃棄される原料や商品などを再加工して生産する食品)の開発を目指している。具体的には、マンゴーの種や収穫後に市場に出されずに残ったバナナなどを使用した新製品を開発できないか検討中だ。

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ラバーウッドの利点は、硬さや触り心地だけではない。従来のオーク材の家具は高級感があり、家具用の木材として一般的に好まれるが、東南アジアの高温多湿な気候では年数が経つにつれてゆがみが生じやすい。
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良品計画は今後、東南アジアのMUJI店舗で販売している全ての木製家具製品の材料を、オーク材からラバーウッド材に切り替える。木材は、ベトナムの天然ゴム農場で樹液を回収し終えた樹齢30年ほどの原木だ。家具の生産はベトナムで行う。
MUJI(シンガポール)商品担当マネジャーの松永佳久氏はNNAの取材に対し、「MUJIの家具製品全てにラバーウッドを採用することで、この木材に対するイメージを変えていきたい」と意気込みを語った。
■サステナビリティーの観点で事業推進
良品計画は、日本をはじめ東南アジア、欧州、北米、中国、中東、オーストラリアなどで計1,000店以上の店舗を構える。「地域への土着化」を事業戦略の柱としており、東南アジアの生活や風土に合わせた製品開発はその一環となる。
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NNAは今回の新製品発表を受け、MUJI(シンガポール)の大西克史マネジングディレクターに話を聞いた。
——MUJI(シンガポール)が今回の新製品を最初に発表したのはなぜか。
シンガポールでの売り上げ構成比が他の東南アジア諸国と異なるのは、家具の売り上げが多い点だ。そのため、新製品が届いてすぐに発表することにした。
——ラバーウッドの使用を決定する際に何を重視したか。
まず地域の日常に合った製品を開発するということ。そしてもう一つが、サステナビリティー(持続可能性)の観点だ。特にシンガポールでは、サステナビリティーの機運の高まりを感じる。環境に配慮した材料を使用することと、長く使ってもらえる製品を開発することが重要だ。その点でラバーウッドは適している。
——ベトナムでの生産を選んだ理由は。
家具工場が多くあることが大きい。ドンナイ省にある家具製造工場と提携している。企画や品質・在庫管理などは、シンガポールを本拠とするムジ・グローバル・ソーシングが担当している。
——シンガポールでの今後の事業展開は。
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