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ポッキーの生産工場を始動江崎グリコ、世界最大規模

江崎グリコはインドネシアで、定番商品のチョコレート菓子「ポッキー」の生産を本格的に開始した。昨年11月から商業生産を始めた新工場は、建物の延べ床面積が約5万7,000平方メートルで、グリコグループのポッキーの生産工場としては世界最大。インドネシア国内向けに生産するほか、東南アジアや北米への輸出拠点と位置付ける。

現地生産を開始したポッキーの人気3フレーバーの商品を紹介するグリコマニュファクチャリングインドネシアの宮本工場長(左)、同社のバクティ社長(右)、グリコアジアパシフィックの永久COO(中央)=23日、西ジャワ州カラワン(NNA撮影)

工場は、西ジャワ州カラワン県のカラワン工業団地(KIIC)に約160億円を投じて建設し、昨年3月末に完成した。今年1月、国内市場向けに出荷を開始した。ポッキーの自社工場の設置は、日本、タイ、中国に続いてインドネシアが4カ国目。2012年に「グリコマニュファクチャリングジャパン北本工場」(埼玉県北本市)を稼働して以来の新設工場となる。
インドネシア市場ではこれまで、タイで生産したポッキーや「プリッツ」「プジョイ」を輸入販売してきた。北米や東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの需要の増加を受けて、タイ工場の生産を補完するためにインドネシア新工場の建設を決めた。
新工場では、主力商品のポッキーを生産。レギュラーサイズ(33~47グラム)やハーフサイズのほか、20年から伝統市場向けに販売を開始した6本入りの小袋サイズを生産する。生産能力は明らかにしていないが、現在2ラインを24時間稼働している。年内には北米向けの輸出を開始する計画で準備を進めている。
新工場で生産したポッキーは、2月から順次、店頭で販売を始めた。レギュラーサイズの価格は1箱8,300ルピア(約74円)前後。地場電子商取引(EC)大手「トコペディア」など5つの公式オンラインストアでも取り扱っている。プリッツやプジョイは引き続き、タイからの輸入販売を継続する。
■5年間の売り上げ成長31%
インドネシアで、ポッキーの販売を開始したのは1980年代半ば。現地代理店を通じて輸入販売しており、江崎グリコの関係者によれば、90年代中頃は、当時の物価水準から見ても「高級菓子」と捉えられていたという。
2014年に全額出資子会社の販売会社グリコインドネシアを設立し、販売網や物流の構築に注力。同社の山科裕二マーケティングゼネラルマネジャーは「販社の設立で広告宣伝にも力を入れてポッキーの認知度が高まった。今では家族や友人などと一緒に分け合って食べる人も増え、身近な存在に変わってきた」と話す。
17年にはシンガポールに全額出資子会社グリコアジアパシフィック(GAP)を設立して、インドネシアを含むASEAN域内を中心に販売を強化してきた。ポッキーは、GAPの菓子カテゴリー商品の売上高の76%を占める主力商品。グリコインドネシアの22年の売上高は、設立年の14年に比べて6倍に拡大し、18年から5年間の年平均成長率(CAGR)は31%となっている。
インドネシアではかつて、季節限定商品としてココナツブラウンシュガー味のポッキーを投入したことがある。江崎グリコ執行役員でGAPの最高執行責任者(COO)を務める永久秀明氏は「中間所得層人口が今後さらに伸びると見込まれるインドネシアは成長が期待できる」と述べ、将来的にはインドネシア市場向けのオリジナルフレーバーのポッキーの投入を検討する可能性はあると説明した。

江崎グリコがインドネシアで操業するポッキー工場の外観=23日、西ジャワ州カラワン(NNA撮影)
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工場は、西ジャワ州カラワン県のカラワン工業団地(KIIC)に約160億円を投じて建設し、昨年3月末に完成した。今年1月、国内市場向けに出荷を開始した。ポッキーの自社工場の設置は、日本、タイ、中国に続いてインドネシアが4カ国目。2012年に「グリコマニュファクチャリングジャパン北本工場」(埼玉県北本市)を稼働して以来の新設工場となる。
インドネシア市場ではこれまで、タイで生産したポッキーや「プリッツ」「プジョイ」を輸入販売してきた。北米や東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの需要の増加を受けて、タイ工場の生産を補完するためにインドネシア新工場の建設を決めた。
新工場では、主力商品のポッキーを生産。レギュラーサイズ(33~47グラム)やハーフサイズのほか、20年から伝統市場向けに販売を開始した6本入りの小袋サイズを生産する。生産能力は明らかにしていないが、現在2ラインを24時間稼働している。年内には北米向けの輸出を開始する計画で準備を進めている。
新工場で生産したポッキーは、2月から順次、店頭で販売を始めた。レギュラーサイズの価格は1箱8,300ルピア(約74円)前後。地場電子商取引(EC)大手「トコペディア」など5つの公式オンラインストアでも取り扱っている。プリッツやプジョイは引き続き、タイからの輸入販売を継続する。
■5年間の売り上げ成長31%
インドネシアで、ポッキーの販売を開始したのは1980年代半ば。現地代理店を通じて輸入販売しており、江崎グリコの関係者によれば、90年代中頃は、当時の物価水準から見ても「高級菓子」と捉えられていたという。
2014年に全額出資子会社の販売会社グリコインドネシアを設立し、販売網や物流の構築に注力。同社の山科裕二マーケティングゼネラルマネジャーは「販社の設立で広告宣伝にも力を入れてポッキーの認知度が高まった。今では家族や友人などと一緒に分け合って食べる人も増え、身近な存在に変わってきた」と話す。
17年にはシンガポールに全額出資子会社グリコアジアパシフィック(GAP)を設立して、インドネシアを含むASEAN域内を中心に販売を強化してきた。ポッキーは、GAPの菓子カテゴリー商品の売上高の76%を占める主力商品。グリコインドネシアの22年の売上高は、設立年の14年に比べて6倍に拡大し、18年から5年間の年平均成長率(CAGR)は31%となっている。
インドネシアではかつて、季節限定商品としてココナツブラウンシュガー味のポッキーを投入したことがある。江崎グリコ執行役員でGAPの最高執行責任者(COO)を務める永久秀明氏は「中間所得層人口が今後さらに伸びると見込まれるインドネシアは成長が期待できる」と述べ、将来的にはインドネシア市場向けのオリジナルフレーバーのポッキーの投入を検討する可能性はあると説明した。
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