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地場ブランド取り入れ奏功ルミネ限定店が継続、認知拡大へ

JR東日本グループの商業施設運営会社ルミネ(東京都渋谷区)は、インドネシアの首都ジャカルタ南部で2022年12月から期間限定で出店した衣料品を扱うポップアップストアの営業を継続する。18年に開業した同国1号店に続く同ストアは地場ブランドの取り扱い数を約8割とし、当初は3月中旬までの予定だったが、好評を得ていた。地場と日本のブランドを取り入れたユニークな存在として、インドネシアでのルミネの長期的な展開を見据え、ブランドの認知度拡大や信頼向上を狙う。【和田純一】

首都ジャカルタのスディルマン中央商業地区にある「ASHTA District 8」モールに改装オープンした「ルミネポップアップ」=15日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

ジャカルタのスディルマン中央商業地区(SCBD)にある「ASHTA District 8」モールで15日、改装した店舗「ルミネポップアップ」がオープンした。24年1月までの営業が決まっている。商品の価格帯は引き続き、日本円で約5,000~6,000円の比較的手の届きやすいものから、3万円程度までをそろえる。ターゲットとするファッション感度の高い層へ訴求する。
ルミネ営業本部グローバル戦略部担当部長の笹浪正行氏はNNAに対し、「地場ブランドと日本のブランドをミックスで提案する店舗は珍しく、独自色を出すことでルミネというブランドの認知を向上させていきたい」と話す。
ルミネは日本では駅ビルなどの商業施設を運営するが、インドネシアではモールに入居するテナントとして、自ら商品を選んでいく立場になる。ローカルブランドの選定は現地キュレーターと連携するほか、ルミネの社員自ら展示会に足を運び発掘する場合もある。
ローカルブランドとのパイプや顧客との信頼関係を構築することで、今後、インドネシアのブランドが日本へ展開する際の支援を行うことができるほか、日本のブランドが東南アジア諸国連合(ASEAN)に展開する際の拠点になることができると、笹浪氏は今後の事業の発展可能性を語った。
■集客面の効果大きく
地場ブランドを積極的に取り入れるに至ったのは、インドネシア1号店として18年にオープンしたジャカルタの商業施設「プラザ・インドネシア」の「ルミネジャカルタ」での取り組みがきっかけにある。当時は店内の衣料・雑貨ブランドのほとんどが日本ブランドだったが、新型コロナウイルス禍の影響で、輸入に時間を要するようになった上、付帯コストも上昇していた。また、日本人向け衣類が必ずしもインドネシア人にマッチしないという課題があった。
そこで21年2月から衣料品やバッグ類といった小物などでローカルブランド製品を採用し、手に届きやすい価格帯の商品を増やした。初期段階として、商品点数のうち2割程度までローカルブランドを取り入れたところ、集客にも高い効果が見られ、新規の会員登録者数が前年の1.6倍に増えた。一定のファン層を持ちつつも、直営販売店を持っておらず、販路拡大を求めていたローカルブランドの意向とも合致した。
22年12月からおよそ3カ月間営業した「ASHTA District 8」の期間限定店舗では、売り場面積が約40坪で、1号店の10分の1程度しかないにもかかわらず、ローカルブランドの取り扱いを約8割とした店舗は、消費者の関心を集め、多くの来店者を獲得できた。結果、同時期の売上高は限定店舗の方が1.5倍高くなった。

「ルミネポップアップ」の店内の様子=15日、ジャカルタ特別州(NNA撮影)

15日に改装オープンした「ルミネポップアップ」では、ローカルブランドの取り扱いを7割程度として、輸入手続きなどに時間がかかり投入数が限られていた日本ブランドの割合をやや増やす予定だ。店内ではブランドごとの陳列を基本としながら、マネキンには、ローカルブランドと日本ブランドの商品を組み合わせる。日本本社と連携しつつ、基本的にインドネシア人スタッフが独自のコーディネートを提案する。ウィメンズ商品では、数年前はあまり好まれなかった、きれいめでフェミニンなデザイン、世界的なトレンドに沿った商品に人気が出ているという。
笹浪氏は、インドネシアは経済成長による生活水準の向上も著しく、可能性に満ちた国だと指摘。18年に同国に進出した経緯には、日本とインドネシアの国交樹立から60周年を記念した文化交流の促進の目的もあったという。ルミネがJR東日本グループの生活サービス部門の発展に貢献するという側面からも、ポップアップ事業に注力し、先行してローカルブランドを取り込むことで、長期的な販売基盤につなげたい考えだ。

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ジャカルタのスディルマン中央商業地区(SCBD)にある「ASHTA District 8」モールで15日、改装した店舗「ルミネポップアップ」がオープンした。24年1月までの営業が決まっている。商品の価格帯は引き続き、日本円で約5,000~6,000円の比較的手の届きやすいものから、3万円程度までをそろえる。ターゲットとするファッション感度の高い層へ訴求する。
ルミネ営業本部グローバル戦略部担当部長の笹浪正行氏はNNAに対し、「地場ブランドと日本のブランドをミックスで提案する店舗は珍しく、独自色を出すことでルミネというブランドの認知を向上させていきたい」と話す。
ルミネは日本では駅ビルなどの商業施設を運営するが、インドネシアではモールに入居するテナントとして、自ら商品を選んでいく立場になる。ローカルブランドの選定は現地キュレーターと連携するほか、ルミネの社員自ら展示会に足を運び発掘する場合もある。
ローカルブランドとのパイプや顧客との信頼関係を構築することで、今後、インドネシアのブランドが日本へ展開する際の支援を行うことができるほか、日本のブランドが東南アジア諸国連合(ASEAN)に展開する際の拠点になることができると、笹浪氏は今後の事業の発展可能性を語った。
■集客面の効果大きく
地場ブランドを積極的に取り入れるに至ったのは、インドネシア1号店として18年にオープンしたジャカルタの商業施設「プラザ・インドネシア」の「ルミネジャカルタ」での取り組みがきっかけにある。当時は店内の衣料・雑貨ブランドのほとんどが日本ブランドだったが、新型コロナウイルス禍の影響で、輸入に時間を要するようになった上、付帯コストも上昇していた。また、日本人向け衣類が必ずしもインドネシア人にマッチしないという課題があった。
そこで21年2月から衣料品やバッグ類といった小物などでローカルブランド製品を採用し、手に届きやすい価格帯の商品を増やした。初期段階として、商品点数のうち2割程度までローカルブランドを取り入れたところ、集客にも高い効果が見られ、新規の会員登録者数が前年の1.6倍に増えた。一定のファン層を持ちつつも、直営販売店を持っておらず、販路拡大を求めていたローカルブランドの意向とも合致した。
22年12月からおよそ3カ月間営業した「ASHTA District 8」の期間限定店舗では、売り場面積が約40坪で、1号店の10分の1程度しかないにもかかわらず、ローカルブランドの取り扱いを約8割とした店舗は、消費者の関心を集め、多くの来店者を獲得できた。結果、同時期の売上高は限定店舗の方が1.5倍高くなった。
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15日に改装オープンした「ルミネポップアップ」では、ローカルブランドの取り扱いを7割程度として、輸入手続きなどに時間がかかり投入数が限られていた日本ブランドの割合をやや増やす予定だ。店内ではブランドごとの陳列を基本としながら、マネキンには、ローカルブランドと日本ブランドの商品を組み合わせる。日本本社と連携しつつ、基本的にインドネシア人スタッフが独自のコーディネートを提案する。ウィメンズ商品では、数年前はあまり好まれなかった、きれいめでフェミニンなデザイン、世界的なトレンドに沿った商品に人気が出ているという。
笹浪氏は、インドネシアは経済成長による生活水準の向上も著しく、可能性に満ちた国だと指摘。18年に同国に進出した経緯には、日本とインドネシアの国交樹立から60周年を記念した文化交流の促進の目的もあったという。ルミネがJR東日本グループの生活サービス部門の発展に貢献するという側面からも、ポップアップ事業に注力し、先行してローカルブランドを取り込むことで、長期的な販売基盤につなげたい考えだ。" ["post_title"]=> string(81) "地場ブランド取り入れ奏功ルミネ限定店が継続、認知拡大へ" ["post_excerpt"]=> string(0) "" ["post_status"]=> string(7) "publish" ["comment_status"]=> string(4) "open" ["ping_status"]=> string(4) "open" ["post_password"]=> string(0) "" ["post_name"]=> string(198) "%e5%9c%b0%e5%a0%b4%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%89%e5%8f%96%e3%82%8a%e5%85%a5%e3%82%8c%e5%a5%8f%e5%8a%9f%e3%83%ab%e3%83%9f%e3%83%8d%e9%99%90%e5%ae%9a%e5%ba%97%e3%81%8c%e7%b6%99%e7%b6%9a%e3%80%81" ["to_ping"]=> string(0) "" ["pinged"]=> string(0) "" ["post_modified"]=> string(19) "2023-04-17 04:00:03" ["post_modified_gmt"]=> string(19) "2023-04-16 19:00:03" ["post_content_filtered"]=> string(0) "" ["post_parent"]=> int(0) ["guid"]=> string(34) "https://nnaglobalnavi.com/?p=12866" ["menu_order"]=> int(0) ["post_type"]=> string(4) "post" ["post_mime_type"]=> string(0) "" ["comment_count"]=> string(1) "0" ["filter"]=> string(3) "raw" }
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