通信機器大手の華為技術(広東省深セン市、ファーウェイ)の親会社、華為投資控股(深セン市)が発表した2024年12月期本決算は、純利益が前年比28.0%減の625億7,400万元(約1兆2,900億円)だった。売り上げは好調に伸びたものの、公正価値の変動による評価損や資産減損の計上などが利益を押し下げた。比較対象となる前年の数値が高かったことも影響した。
営業利益は24.0%減の793億6,100万元。売上高営業利益率は9.2%で、前年から5.6ポイント下落した。
売上高は22.4%増の8,620億7,200万元となった。事業別は、情報通信技術(ICT)インフラ事業が4.9%増の3,699億300万元、端末事業が38.3%増の3,390億600万元、クラウドコンピューティング事業が8.5%増の385億2,300万元、デジタルエネルギー事業が24.4%増の686億7,800万元、スマートカーソリューション事業が5.7倍の263億5,300万元など。
■車事業に勢い
成長に期待をかけるスマートカーソリューション事業の伸びが最も高く、今回の決算では同事業単体として初めて利益を計上した。
ファーウェイは、同社の基本ソフト(OS)を搭載する「新エネルギー車(NEV)」で構成する新形態の自動車ブランド「鴻蒙智行(HIMA)」を展開しており、24年の販売台数は44万4,956台に拡大した。前年は30万台を下回っていたとみられる。
ファーウェイのスマートカー向けソリューション事業群の責任者を務める余承東氏は1月初旬までに、社内に向けて「25年は100万台の販売を目指す」との計画を示したとされる。
■端末事業が回復
売上高全体をけん引しているのはICTインフラ事業と端末事業の2事業。うち端末事業は近年、米国による制裁の影響でスマートフォンの売り上げが伸びず、21年から2年連続で減収となっていたが、23年から増収に転じ、24年も順調に伸びた。ファーウェイは折り畳みスマホに強みを持っており、国内シェアは1位の座にある。
地域別の売上高は、主力の中国市場が30.5%増の6,152億6,400万元。次いで多かったのが欧州・中東・アフリカ市場で、2.1%増の1,483億5,500万元となった。中国を除くアジア太平洋市場は5.5%増の433億600万元、米州市場は2.7%増の363億100万元だった。
研究開発(R&D)費は約9%増の1,797億元で、売上高の20.8%に相当する。直近10年の累計は1兆2,490億元となった。24年末時点のR&D人員は全体の54%を占める約11万3,000人。
華為投資控股はファーウェイに100%出資している。
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営業利益は24.0%減の793億6,100万元。売上高営業利益率は9.2%で、前年から5.6ポイント下落した。
売上高は22.4%増の8,620億7,200万元となった。事業別は、情報通信技術(ICT)インフラ事業が4.9%増の3,699億300万元、端末事業が38.3%増の3,390億600万元、クラウドコンピューティング事業が8.5%増の385億2,300万元、デジタルエネルギー事業が24.4%増の686億7,800万元、スマートカーソリューション事業が5.7倍の263億5,300万元など。
■車事業に勢い
成長に期待をかけるスマートカーソリューション事業の伸びが最も高く、今回の決算では同事業単体として初めて利益を計上した。
ファーウェイは、同社の基本ソフト(OS)を搭載する「新エネルギー車(NEV)」で構成する新形態の自動車ブランド「鴻蒙智行(HIMA)」を展開しており、24年の販売台数は44万4,956台に拡大した。前年は30万台を下回っていたとみられる。
ファーウェイのスマートカー向けソリューション事業群の責任者を務める余承東氏は1月初旬までに、社内に向けて「25年は100万台の販売を目指す」との計画を示したとされる。
■端末事業が回復
売上高全体をけん引しているのはICTインフラ事業と端末事業の2事業。うち端末事業は近年、米国による制裁の影響でスマートフォンの売り上げが伸びず、21年から2年連続で減収となっていたが、23年から増収に転じ、24年も順調に伸びた。ファーウェイは折り畳みスマホに強みを持っており、国内シェアは1位の座にある。
地域別の売上高は、主力の中国市場が30.5%増の6,152億6,400万元。次いで多かったのが欧州・中東・アフリカ市場で、2.1%増の1,483億5,500万元となった。中国を除くアジア太平洋市場は5.5%増の433億600万元、米州市場は2.7%増の363億100万元だった。
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