日本青果物輸出促進協議会は、日本貿易振興機構(ジェトロ)傘下の日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)と連携し、東南アジアでの日本産果物の販売促進を強化する。贈答用の高級品として購入する富裕層をターゲットとしたプロモーションを展開し、徐々に裾野の拡大を狙う。1日にシンガポールで開催した「日本の果物、究極の贈り物」と題した販促イベントで発表した。[2388858_1.jpg]
日本青果物輸出促進協議会がシンガポールで日本産果物の販促イベントを開催するのは初めて。同様のイベントを8月末にタイで実施したほか、マレーシアでも開催を予定している。
今回のプロモーションの対象となる果物は、シンガポールでも人気が高いモモ、ブドウ、リンゴ、柿、ミカン、イチゴの6種類。正規品として各国・地域に輸出された商品には、農林水産省が認可した「JAPANESE FRUIT」のトレードマーク(ロゴ)が表示される。これにより日本品質を保証し、安全でおいしい果物が市場に提供されるようにする。
近年、イチゴやブドウなどの人気品種が許可なく日本国外に持ち出され、栽培されていることが問題となっている。トレードマークの表示は、こうした課題への対応という側面もある。
JFOODOのシンガポール代表、伊藤哲也氏はシンガポールの市場性について、「購買力が高く、中華系の住民の間では贈答文化が発達している。日本産の果物は人気が高く、今後販売量が増える可能性は高い」と述べた。
今回のプロモーション展開に際し、シンガポールでの販路開拓は、西本ウィズメタック・ホールディングス(東京都中央区)傘下の現地企業バンチューン・マーケティングと、カメイ(仙台市)傘下の現地企業イースタン・グリーン・マーケティングが担う。このほか複数の日系企業が参画する。
高品質な日本産果物を日々の食生活にとどまらず、9月の中秋節や1~2月の春節(旧正月)で贈答品や手土産として利用してもらうことを目指す。
■イチゴの輸出額は世界2位
日本産果物は品質や味が世界各国で評価されており、シンガポールでも人気がある。農水省が2020年にまとめた新型コロナウイルス禍前の輸出統計データによると、日本からシンガポールヘのイチゴの輸出額は19年に前年比11%増の2億円(輸出先国・地域ランキングで世界2位)、ブドウは18%増の1億4,000万円(同4位)、リンゴは27%増の1億1,000万円(5位)、モモは16%増の5,000万円(3位)とそれぞれ大きく伸びており、主要輸出国に位置付けられる。
ジェトロによると、日本の果物は高い価格が壁となり、東南アジアの市場で広く普及しているとは言えない状況だ。そこで日本青果物輸出促進協議会は、東南アジアに見られる贈答文化に着目。記念日や大切な人への贈答用の高級品としての需要を開拓したい考えだ。
JFOODOの伊藤氏は、「香港や台湾では高品質な日本産果物が贈答用として人気があり、この4~5年で輸出量が10倍に伸びた」と戦略の方向性に自信を示した。
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近年、イチゴやブドウなどの人気品種が許可なく日本国外に持ち出され、栽培されていることが問題となっている。トレードマークの表示は、こうした課題への対応という側面もある。
JFOODOのシンガポール代表、伊藤哲也氏はシンガポールの市場性について、「購買力が高く、中華系の住民の間では贈答文化が発達している。日本産の果物は人気が高く、今後販売量が増える可能性は高い」と述べた。
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高品質な日本産果物を日々の食生活にとどまらず、9月の中秋節や1~2月の春節(旧正月)で贈答品や手土産として利用してもらうことを目指す。
■イチゴの輸出額は世界2位
日本産果物は品質や味が世界各国で評価されており、シンガポールでも人気がある。農水省が2020年にまとめた新型コロナウイルス禍前の輸出統計データによると、日本からシンガポールヘのイチゴの輸出額は19年に前年比11%増の2億円(輸出先国・地域ランキングで世界2位)、ブドウは18%増の1億4,000万円(同4位)、リンゴは27%増の1億1,000万円(5位)、モモは16%増の5,000万円(3位)とそれぞれ大きく伸びており、主要輸出国に位置付けられる。
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