食料品の小売・製造などを手掛ける明治屋(東京都中央区)は6月27日、シンガポールの中心部にある複合施設内に新たな店舗をオープンする。海外では16年ぶり、同国では2カ所目となる新店舗を、アジア他国への事業展開の足掛かりとする考えだ。
複合施設「グレート・ワールド・シティー」で27日に開業する明治屋の新店舗=25日、シンガポール中心部(NNA撮影)
新店舗は現地法人の明治屋シンガポールが、中心部リバー・バレーの複合施設「グレート・ワールド・シティー」の地下2階に設置した。スーパーのほか、北海道から直輸入したスイーツや飲料などを販売する「北海道どさんこプラザ」とイートインスペースの「北海道フードプラザ」を併設する。
店舗の総面積は1,563平方メートルで、うちスーパーが1,294平方メートルを占める。イートインスペースには、ラーメンなど食品の販売を手掛ける西山製麺(札幌市)がシンガポール1号店を構える。
取扱品目数は計4,150。現地の富裕層や家族連れを主要なターゲット層とする。シンガポール1号店の顧客層は地元住民が7割、日本人が3割だが、2号店は地元住民の割合を8割に引き上げる計画だ。
新店舗の現地スタッフは53人。明治屋シンガポール全体の日本人従業員数は7人だ。2号店の開設には数百万Sドル(1Sドル=約79円)を投じた。売り上げは、規模が大きい1号店の約7割を目指す。
明治屋は、今年初めにグレート・ワールド・シティー側から出店のオファーを受けた。立地が良く、高い需要が見込めることから開業することにした。
2018年4月に始まった同施設の大規模改修工事は20年に終了する予定。翌年には近隣に都市高速鉄道(MRT)トムソン・イーストコースト線(TEL)のグレート・ワールド駅が開業する予定で、さらなる集客を見込む。
シンガポールの日系小売店では過去1年半で、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の東南アジア向けのブランド「ドンドンドンキ」が店舗を拡大。現地の消費者の間で日本食品の購入先として賑わっている。
明治屋シンガポールの名越秀二常務取締役は「当社は商品やサービス、店の雰囲気など細部までこだわった事業展開をしている。『ドンドンドンキ』とはコンセプトが異なるため、競合にはならない」と話した。
■1号店、20年までは継続
明治屋のシンガポール1号店は、中心部の商業施設「リャンコート」にある。03年にオープンした。
周辺ではビルの再開発が進んでおり、明治屋も移転が取り沙汰されているが、まだ決まっていない。少なくとも20年までは営業を継続する。
明治屋の海外店舗は現在シンガポールのみ。かつてはオランダのアムステルダムにも店舗を構えていたが16年に撤退した。
明治屋は、16年ぶりの海外での新規出店となったシンガポール2号店を皮切りに、ベトナムなど他国市場に進出したい考え。明治屋シンガポールの名越取締役によると、進出先の候補としては、文化的に近い東南アジアをはじめとするアジア地域が有力だ。
object(WP_Post)#9816 (24) {
["ID"]=>
int(8064)
["post_author"]=>
string(1) "3"
["post_date"]=>
string(19) "2019-06-26 00:00:00"
["post_date_gmt"]=>
string(19) "2019-06-25 15:00:00"
["post_content"]=>
string(4056) "食料品の小売・製造などを手掛ける明治屋(東京都中央区)は6月27日、シンガポールの中心部にある複合施設内に新たな店舗をオープンする。海外では16年ぶり、同国では2カ所目となる新店舗を、アジア他国への事業展開の足掛かりとする考えだ。[caption id="attachment_8065" align="aligncenter" width="620"]複合施設「グレート・ワールド・シティー」で27日に開業する明治屋の新店舗=25日、シンガポール中心部(NNA撮影)[/caption]
新店舗は現地法人の明治屋シンガポールが、中心部リバー・バレーの複合施設「グレート・ワールド・シティー」の地下2階に設置した。スーパーのほか、北海道から直輸入したスイーツや飲料などを販売する「北海道どさんこプラザ」とイートインスペースの「北海道フードプラザ」を併設する。
店舗の総面積は1,563平方メートルで、うちスーパーが1,294平方メートルを占める。イートインスペースには、ラーメンなど食品の販売を手掛ける西山製麺(札幌市)がシンガポール1号店を構える。
取扱品目数は計4,150。現地の富裕層や家族連れを主要なターゲット層とする。シンガポール1号店の顧客層は地元住民が7割、日本人が3割だが、2号店は地元住民の割合を8割に引き上げる計画だ。
新店舗の現地スタッフは53人。明治屋シンガポール全体の日本人従業員数は7人だ。2号店の開設には数百万Sドル(1Sドル=約79円)を投じた。売り上げは、規模が大きい1号店の約7割を目指す。
明治屋は、今年初めにグレート・ワールド・シティー側から出店のオファーを受けた。立地が良く、高い需要が見込めることから開業することにした。
2018年4月に始まった同施設の大規模改修工事は20年に終了する予定。翌年には近隣に都市高速鉄道(MRT)トムソン・イーストコースト線(TEL)のグレート・ワールド駅が開業する予定で、さらなる集客を見込む。
シンガポールの日系小売店では過去1年半で、総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の東南アジア向けのブランド「ドンドンドンキ」が店舗を拡大。現地の消費者の間で日本食品の購入先として賑わっている。
明治屋シンガポールの名越秀二常務取締役は「当社は商品やサービス、店の雰囲気など細部までこだわった事業展開をしている。『ドンドンドンキ』とはコンセプトが異なるため、競合にはならない」と話した。
■1号店、20年までは継続
明治屋のシンガポール1号店は、中心部の商業施設「リャンコート」にある。03年にオープンした。
周辺ではビルの再開発が進んでおり、明治屋も移転が取り沙汰されているが、まだ決まっていない。少なくとも20年までは営業を継続する。
明治屋の海外店舗は現在シンガポールのみ。かつてはオランダのアムステルダムにも店舗を構えていたが16年に撤退した。
明治屋は、16年ぶりの海外での新規出店となったシンガポール2号店を皮切りに、ベトナムなど他国市場に進出したい考え。明治屋シンガポールの名越取締役によると、進出先の候補としては、文化的に近い東南アジアをはじめとするアジア地域が有力だ。"
["post_title"]=>
string(80) "《日系進出》明治屋が16年ぶり新店舗、他国への足掛かりに"
["post_excerpt"]=>
string(0) ""
["post_status"]=>
string(7) "publish"
["comment_status"]=>
string(4) "open"
["ping_status"]=>
string(4) "open"
["post_password"]=>
string(0) ""
["post_name"]=>
string(200) "%e3%80%8a%e6%97%a5%e7%b3%bb%e9%80%b2%e5%87%ba%e3%80%8b%e6%98%8e%e6%b2%bb%e5%b1%8b%e3%81%8c16%e5%b9%b4%e3%81%b6%e3%82%8a%e6%96%b0%e5%ba%97%e8%88%97%e3%80%81%e4%bb%96%e5%9b%bd%e3%81%b8%e3%81%ae%e8%b6%b3"
["to_ping"]=>
string(0) ""
["pinged"]=>
string(0) ""
["post_modified"]=>
string(19) "2022-10-15 04:04:57"
["post_modified_gmt"]=>
string(19) "2022-10-14 19:04:57"
["post_content_filtered"]=>
string(0) ""
["post_parent"]=>
int(0)
["guid"]=>
string(33) "https://nnaglobalnavi.com/?p=8064"
["menu_order"]=>
int(0)
["post_type"]=>
string(4) "post"
["post_mime_type"]=>
string(0) ""
["comment_count"]=>
string(1) "0"
["filter"]=>
string(3) "raw"
}
- 国・地域別
-
シンガポール情報
- 内容別
-
ビジネス全般人事労務