中国の乗用車業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は8日、今年に入って世界的に需給が逼迫(ひっぱく)する車載向け半導体について、「供給不足は既に大幅に緩和された」として、11月の乗用車生産に影響はないとの見方を示した。一方で、新型コロナウイルス流行による販売への影響は年末まで続くと予測した。
CPCAは「海外市場では一部ブランドの部品不足やエネルギー供給の不安定化が通年の世界生産台数に影響するとの予測もあるが、中国市場の生産台数はおおむね安定しており、生産増加に貢献している」と説明した。
一方で、最近の新型コロナウイルス流行を受けて広東省広州市で予定されていたモーターショーが延期になるなど、企業の活動に影響が出ていると指摘。メーカーは販売プロセスを徐々にオンラインに移行しているが、マーケティング効果はオフラインよりも目立って低いと分析した。
各地での感染再燃で店舗を閉店するディーラーも増えており、客足と受注に大きな影響が出ているとして、「年末の新車需要により大きなリスクと不確実性をもたらしている」と指摘した。
ただ、一部地域では公共交通機関が一時的に停止したことで自家用車の購入が増えており、年内に納車が進めば販売台数の押し上げにつながるとみている。
■前月比でマイナスに
CPCAによると、狭義の乗用車(セダン、スポーツタイプ多目的車=SUV、多目的車=MPV含む)の10月の小売販売台数は前年同月比7.3%増の184万台だった。
ただ前月比では4.3%減となり、需要期の9~10月としては2013年以降で初めてマイナスに落ち込んだ。10月は新車市場の規模が大きい河南省や広東省、内モンゴル自治区、福建省などで新型コロナの感染者が増え、販売の伸びが鈍った。
「新エネルギー車(NEV)」の10月の小売販売台数は前年同月比75.2%増の55万6,000台。前月比では9.0%減った。
1~10月の乗用車の小売販売台数は前年同期比3.0%増の1,671万6,000台。NEVは2.1倍の443万2,000台だった。
■乗用車のCO2ピークアウト実現
CPCAは、NEV乗用車が新車販売に占める割合は今年28%に達し、燃料消費量の多い地域のタクシーやインターネット配車用の車両はおおむね電動化されたとして「乗用車の二酸化炭素(CO2)排出ピークアウトは既に実現できた」との見方を示した。
中国のガソリン消費量もピークアウトを実現したと判断できると説明。NEVの普及率は拡大し続けており、今後のガソリン消費量は1億2,600万トンを超えることはないと指摘した。
CPCAはNEVの販売台数が22年に650万台前後になり、23年には840万台を突破すると予測。23年末にもNEV保有台数は2,000万台を超えるとの見方だ。
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■前月比でマイナスに
CPCAによると、狭義の乗用車(セダン、スポーツタイプ多目的車=SUV、多目的車=MPV含む)の10月の小売販売台数は前年同月比7.3%増の184万台だった。
ただ前月比では4.3%減となり、需要期の9~10月としては2013年以降で初めてマイナスに落ち込んだ。10月は新車市場の規模が大きい河南省や広東省、内モンゴル自治区、福建省などで新型コロナの感染者が増え、販売の伸びが鈍った。
「新エネルギー車(NEV)」の10月の小売販売台数は前年同月比75.2%増の55万6,000台。前月比では9.0%減った。
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CPCAは、NEV乗用車が新車販売に占める割合は今年28%に達し、燃料消費量の多い地域のタクシーやインターネット配車用の車両はおおむね電動化されたとして「乗用車の二酸化炭素(CO2)排出ピークアウトは既に実現できた」との見方を示した。
中国のガソリン消費量もピークアウトを実現したと判断できると説明。NEVの普及率は拡大し続けており、今後のガソリン消費量は1億2,600万トンを超えることはないと指摘した。
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