パナソニックはインドネシアで、住宅用の空調と換気ユニットを融合した新たなシステムの展開を開始した。室内を快適な環境に自動制御するシステムで、首都ジャカルタ郊外でグループ会社が開発を進める、環境に配慮したスマートタウン「SAVASA(サバサ)」の一戸建て住宅に導入している。インドネシアを皮切りに、マレーシア、タイ、ベトナムでも展開していく計画だ。
CAMSを導入した部屋のイメージを説明するパナソニックの菅沼氏。天井裏の換気ユニット(上)がエアコンと連動して作動する=8日、西ジャワ州ブカシ県(NNA撮影)
パナソニックが導入したのは、室内に設置したエアコンと換気ユニットを連動させる「Complete Air Management System(CAMS)」。リモコンに搭載されたセンサーが空気の質に関する情報を常時取得し、最適な冷房の強さ、換気量を自動でコントロールする。
天井裏に取り付けた換気ユニットがエアコンと連携して作動し、心地よい温度や湿度に調整するほか、二酸化炭素(CO2)の濃度や大気中に浮遊する微小粒子状物質(PM2.5)の量をより健康的なレベルに保つ。専用のアプリでCAMSを操作できるほか、室内空気の質の「見える化」を実現する。
パナホーム・デルタマス・インドネシアが開発するSAVASAの住宅物件では、これまでもパナソニックの上位機種のエアコンと換気ユニットが採用されていたが、それぞれ個別に作動していた。
室内に設置されたリモコン(上)に搭載されたセンサーが、温度や湿度、CO2の濃度、PM2.5の量を制御して快適な室内環境を実現する。専用アプリ(下)で室内環境を確認できる=8日、西ジャワ州ブカシ県(NNA撮影)
CAMSで使用するエアコンは、インバーター機能が付いたマレーシア製の最上位機種。換気ユニットやリモコン機器は中国から調達する。ダクトの設置など据え付け工事が必要なことから、基本的には新築物件に導入することを想定している。
ジャカルタや、SAVASAが立地する西ジャワ州ブカシ県をはじめとする地域では、大気汚染が問題視されている。パナソニックはタイで実施した調査で、住宅に設置した換気ユニットのフィルターが2カ月で真っ黒に汚れたことから、窓を開けての換気では室内の空気環境が必ずしも改善されないと説明。CAMSを導入すれば、エアコンを運転したままで室内温度を快適な水準に保ちつつ、窓を開けて換気するよりも消費電力を大幅に低減できるとしている。
室内空気の環境を改善するためのソリューションを提案する「クオリティー・エアー・フォー・ライフ(QAFL)」事業を手がける、パナソニック・空質空調社QAFL事業推進室の菅沼一郎室長は8日の会見で、「(人口が多く)市場規模が大きいインドネシアで(CAMSを)最初に投入することを決めた」と説明した。今後はマレーシアやタイ、ベトナムでの展開も計画している。
インドネシアでは現地の不動産開発会社と協業して、SAVASA以外の新築物件に導入することも視野に入れているという。
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パナソニックが導入したのは、室内に設置したエアコンと換気ユニットを連動させる「Complete Air Management System(CAMS)」。リモコンに搭載されたセンサーが空気の質に関する情報を常時取得し、最適な冷房の強さ、換気量を自動でコントロールする。
天井裏に取り付けた換気ユニットがエアコンと連携して作動し、心地よい温度や湿度に調整するほか、二酸化炭素(CO2)の濃度や大気中に浮遊する微小粒子状物質(PM2.5)の量をより健康的なレベルに保つ。専用のアプリでCAMSを操作できるほか、室内空気の質の「見える化」を実現する。
パナホーム・デルタマス・インドネシアが開発するSAVASAの住宅物件では、これまでもパナソニックの上位機種のエアコンと換気ユニットが採用されていたが、それぞれ個別に作動していた。
[caption id="attachment_10662" align="aligncenter" width="620"]室内に設置されたリモコン(上)に搭載されたセンサーが、温度や湿度、CO2の濃度、PM2.5の量を制御して快適な室内環境を実現する。専用アプリ(下)で室内環境を確認できる=8日、西ジャワ州ブカシ県(NNA撮影)[/caption]
CAMSで使用するエアコンは、インバーター機能が付いたマレーシア製の最上位機種。換気ユニットやリモコン機器は中国から調達する。ダクトの設置など据え付け工事が必要なことから、基本的には新築物件に導入することを想定している。
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室内空気の環境を改善するためのソリューションを提案する「クオリティー・エアー・フォー・ライフ(QAFL)」事業を手がける、パナソニック・空質空調社QAFL事業推進室の菅沼一郎室長は8日の会見で、「(人口が多く)市場規模が大きいインドネシアで(CAMSを)最初に投入することを決めた」と説明した。今後はマレーシアやタイ、ベトナムでの展開も計画している。
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