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4Qの車販売低迷、コロナ禍で需要減退

全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)は8日、新型コロナウイルス流行の影響で乗用車市場の需要は予測を大幅に下回っており、大多数のメーカーは2022年第4四半期(10~12月)の販売目標を達成できないとの見方を示した。23年も市場が低迷するとの懸念が広がり、年末のガソリン車の駆け込み需要をある程度抑えると分析した。
CPCAは、新型コロナ感染対策は地域ごとの差が大きく、消費者が外出に慎重になっていると指摘。ただ、中央政府が感染対策を大幅に緩和したことで地方の対策が簡素化に向かい、休業する販売店が大幅に減って客足も徐々に戻ると分析した。
中国政府は自動車の購入を促すため、ガソリン車の車両購入税(自動車購入税)の減額措置や電気自動車(EV)など「新エネルギー車(NEV)」の購入に対する補助金政策を実施。いずれも今年末が期限で、措置終了に伴う駆け込み需要が発生するとみられている。
CPCAは、NEVの今年の販売台数が当初予測した650万台を達成できると指摘。ガソリン車は駆け込み需要が販売を押し上げるものの、販促効果は当初の予測よりも弱いものになるとみている。
■「08年以来の低調」
CPCAによると、狭義の乗用車(セダン、スポーツタイプ多目的車=SUV、多目的車=MPV含む)の22年11月の小売販売台数は前年同月比9.2%減の164万9,000台だった。前月比では10.5%減少。CPCAは「例年販売が旺盛になる9、10、11月に伸びが前月比で減少するのは、08年の世界金融危機以来だ」と指摘した。
11月は新型コロナが全国的に流行し、新車市場の規模が大きい広東省や重慶市、河南省、内モンゴル自治区、北京市などでの感染急増に伴う移動制限で、供給・需要両面が打撃を受けた。
NEVの11月の小売販売台数は前年同月比70.2%増の72万8,000台。前月比では7.9%増えた。
1~11月の乗用車の小売販売台数は前年同期比1.8%増の1,836万7,000台。NEVは2倍の503万台だった。
■23年は横ばい
CPCAは、乗用車の23年の小売販売台数が前年から横ばいの2,060万台になるとの予測を示した。卸売り販売は前年から1%増加し、うちNEVは30%増の840万台、ガソリン車は10%減の1,510万台と見通した。
来年の乗用車市場は在庫積み増しの余地がなくなり、輸出の急増も見込めないことから、「内需に頼るしかない」と指摘した。

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■「08年以来の低調」
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11月は新型コロナが全国的に流行し、新車市場の規模が大きい広東省や重慶市、河南省、内モンゴル自治区、北京市などでの感染急増に伴う移動制限で、供給・需要両面が打撃を受けた。
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CPCAは、乗用車の23年の小売販売台数が前年から横ばいの2,060万台になるとの予測を示した。卸売り販売は前年から1%増加し、うちNEVは30%増の840万台、ガソリン車は10%減の1,510万台と見通した。
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