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新興企業ハブ育成へビザ優遇ユニコーンやVC誘致、トップ20へ

マレ—シア経済省は22日、ユニコーン企業(企業価値が高い新興企業)など有望なスタートアップ(新興企業)やベンチャーキャピタル(VC)の誘致に向けた包括的ロードマップ(行程表)「KL20アクションペーパー」を発表した。2030年までに首都クアラルンプールを世界のスタートアップ・ハブのトップ20に押し上げることを目的とし、産業エコシステムの整備を進める。テック系企業やVCには、査証(ビザ)の優遇措置も提供する。

スタートアップ会議「KL20サミット」の開幕式であいさつしたアンワル首相=22日、クアラルンプール(NNA撮影)

NNAが入手したKL20アクションペーパーによると、「イノベーションパス」と名付けられたテック系企業やVC向けの新ビザパッケージは、◇創業者・起業家◇経営幹部◇高度人材◇一般人材——の4カテゴリーから成る。経営幹部はいわゆる「Cスイート」および部門の統括責任者、高度人材は「経験豊富で希少なスキルセットを持つ人材」、一般人材は「テック系企業もしくはベンチャーキャピタルにおける日常業務に従事する人材」と定義されている。
一般人材は2年、その他のカテゴリーは5年間のビザが発給される。創業者・起業家および経営幹部向けでは配偶者も就労が認められる。また、高度人材および一般人材向けでは、失業時も最大90~180日の猶予期間が認められる点が特徴だ。企業駐在員や現地採用者に発給される現行の雇用パスは就労先とひも付けされ、失業時の国外退去猶予期間は設けられていない。
また、マレーシアへの移住を促進するため、帯同家族のケアにも力を入れる。同パスでは全てのビザカテゴリーに対して2週間の「配偶者プログラム」が提供される。◇マレーシアのライフスタイルや文化、労働習慣の紹介◇移住経験者の紹介◇外部専門家によるキャリア構築コンサルティング◇リクルーターや人事担当者の紹介◇託児所や語学学校の紹介◇プログラム終了後のフォローアップ——と海外からの移住者に必要とされる内容を包括したものになっている。

■現実的な課題対処に注力
同ロードマップでは、ユニコーン企業やVC向けにビザ手数料の免除、家賃補助、税制優遇、オフィス移転やバックオフィス業務の補助などを網羅したパッケージ、進出手続きを一元化する「シングルウインドー」、人材育成プログラム、資金調達プログラムなど、産業エコシステムの整備に向けた多くの施策が盛りこまれた。
同日に始まったスタートアップ会議「KL20サミット」の開幕式であいさつしたラフィジ・ラムリ経済相は、「今回発表したアクションペーパーは単なる青写真ではなく、(マレーシアへの進出で必要となる)現実的な問題に対処するための施策も盛り込んだ」と自信を示し、有力スタートアップやVCには多様な民族・文化が共存するマレーシアをアジア進出の足がかりにしてほしいと述べた。
また、アンワル・イブラヒム首相は、世界の分断が深まる中で、安定した政治と中立的な外交政策を保つマレーシアの優位性を強調。世界中から付加価値の高い投資を呼び込むとともに、地元企業の海外進出を後押ししていく考えを示した。
※関連記事:「ス州にIC設計ハブ設置へ、東南ア最大」<https://www.nna.jp/news/2649867>

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■現実的な課題対処に注力
同ロードマップでは、ユニコーン企業やVC向けにビザ手数料の免除、家賃補助、税制優遇、オフィス移転やバックオフィス業務の補助などを網羅したパッケージ、進出手続きを一元化する「シングルウインドー」、人材育成プログラム、資金調達プログラムなど、産業エコシステムの整備に向けた多くの施策が盛りこまれた。
同日に始まったスタートアップ会議「KL20サミット」の開幕式であいさつしたラフィジ・ラムリ経済相は、「今回発表したアクションペーパーは単なる青写真ではなく、(マレーシアへの進出で必要となる)現実的な問題に対処するための施策も盛り込んだ」と自信を示し、有力スタートアップやVCには多様な民族・文化が共存するマレーシアをアジア進出の足がかりにしてほしいと述べた。
また、アンワル・イブラヒム首相は、世界の分断が深まる中で、安定した政治と中立的な外交政策を保つマレーシアの優位性を強調。世界中から付加価値の高い投資を呼び込むとともに、地元企業の海外進出を後押ししていく考えを示した。
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