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2QのGDP、2.8%増に減速輸出は堅調も、観光低迷で消費減

タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)が18日発表した2025年第2四半期(4~6月)の実質国内総生産(GDP)速報値は前年同期比2.8%増加した。伸び率は第1四半期(1~3月)の3.2%(改定値)から減速。輸出が堅調だった一方、観光関連分野の減速が重しとなり消費が伸び悩んだ。東南アジア主要国の中でも最低の伸び率にとどまり、成長ペースが鈍化したのはタイのみとなった。
前四半期比のGDPは0.6%拡大。第1四半期の0.7%から減速した。上半期(1~6月)のGDP成長率は前年同期比3.0%だった。
第2四半期GDPの前年同期比成長率を業種別に見ると、「農業」は6.0%、「非農業」は2.5%だった。非農業のうち、「工業」は0.8%、「サービス」は3.5%それぞれ増加した。
工業のうち、「製造」は主力の輸出部門が米国の関税政策に伴う駆け込み需要などで押し上げられたため1.7%増加し、3四半期連続で拡大した。サービスでは、「卸小売り・修理」が加速した一方、外国人観光客数が減少したことで「宿泊・飲食サービス」が大幅に減速した。外国人観光客の到着数は前年同期比12.2%減の714万人だった。

サービス消費の成長鈍化に伴い、消費活動も鈍った。民間消費支出は2.1%増加したものの、第1四半期の2.5%から減速した。サービス向けの支出は1.1%に縮小した。一方、耐久消費財向けは6.1%増とプラスに転じた。自動車の購入が回復した。準耐久消費財向けと非耐久消費財向けも、それぞれ2.0%と2.6%増加し、第1四半期から加速した。
■通年の成長率は2%予測
NESDCは25年通年の経済成長率の見通しについて、5月時点の1.3~2.3%から1.8~2.3%に変更した。中間値は2.0%とし、前年実績の2.5%から減速するとの予測を示した。米関税措置の実施に伴い、年後半に輸出量が減少すると見込む。観光産業が減速する中、製造業に下押し圧力がかかると指摘した。
投資の伸び率は0.9%から2.1%に引き上げた。タイ経済は家計債務と企業債務の高止まりなどのリスクに引き続き直面しているが、公共投資支出の増加や民間投資の改善といった要因が経済活動を支えるとみている。
民間と政府の最終消費支出の伸び率はそれぞれ2.1%と1.2%に引き下げた。民間支出は、観光収入の低迷と農産物価格の低下に伴う農家の所得減少の影響を受ける見通し。

NESDCのダヌチャー長官は18日に開いた記者会見で、カンボジアとの国境紛争に起因するカンボジア労働者の帰国で労働力不足が懸念されているが、労働省が他国からの代替労働力の確保に向けた体制整備を進めているとした。紛争は、「一部の民間企業や小規模貿易事業者に打撃を与えているが、タイ経済全体への大きな影響はない」との見解を示した。

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前四半期比のGDPは0.6%拡大。第1四半期の0.7%から減速した。上半期(1~6月)のGDP成長率は前年同期比3.0%だった。
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サービス消費の成長鈍化に伴い、消費活動も鈍った。民間消費支出は2.1%増加したものの、第1四半期の2.5%から減速した。サービス向けの支出は1.1%に縮小した。一方、耐久消費財向けは6.1%増とプラスに転じた。自動車の購入が回復した。準耐久消費財向けと非耐久消費財向けも、それぞれ2.0%と2.6%増加し、第1四半期から加速した。
■通年の成長率は2%予測
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