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アリババ、4~6月期決算は77%増益

中国電子商取引(EC)大手、阿里巴巴集団(浙江省杭州市、アリババグループ)が8月29日に発表した2025年4~6月期(25年度第1四半期)決算は、純利益が前年同期比77.7%増の431億1,600万元(約8,890億円)だった。増益は4四半期連続。人工知能(AI)の普及を背景にクラウド事業が好調だったほか、投資利益の増加も寄与した。
営業利益は2.8%減の349億8,800万元。売上高営業利益率は14%で、前年同期から1ポイント下がった。即時配送分野など新規事業への投資がかさんだ。
売上高は1.8%増の2,476億5,200万元だった。事業会社別に見ると、国内EC事業を担う阿里巴巴中国電商集団は9.7%増の1,400億7,200万元。うちクイックコマース(食料品や日用品の短時間配達)の売上高は12.0%増の147億8,400万元で、4月末に始めたクイックコマースサービス「淘宝閃購」の注文数増加が寄与した。
阿里巴巴中国電商集団は傘下に通販サイトの「淘宝(タオバオ)」と「天猫(Tモール)」、フードデリバリーの「餓了麼(ウーラマ)」、企業間取引(BtoB)サイト「阿里巴巴(1688.com)」、淘宝閃購を持つ。
「ラザダ」や「全球速売通(アリエクスプレス)」など海外ECサイト事業を担う「阿里国際数字商業集団」は18.6%増の347億4,100万元だった。アリエクスプレスやトルコの通販サイト「トレンドヨル(Trendyol)」などの事業拡大が追い風。
クラウドやAIなどの事業を担う「雲智能集団」は25.8%増の333億9,800万元。うちAI製品の売り上げは8四半期連続で3桁成長となった。
物流事業の「菜鳥集団」や地図アプリ「高徳地図」を含むその他事業は28.0%減の585億9,900万元。菜鳥の減収が響いた。
呉泳銘・最高経営責任者(CEO)は決算報告の中で、「消費分野とAI・クラウドの戦略に注力し、力強い成長を実現した」と説明。今期はAI・クラウド分野に386億元を投じ、直近4四半期の累計は1,000億元を超えたと明らかにした。
アリババは今年2月、AIとクラウド向けのインフラ整備に向こう3年で3,800億元を投資する方針を発表していた。

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