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広州小鵬と急速充電で提携チャージ+のEV充電網構築(上)

シンガポールの電気自動車(EV)充電設備最大手チャージプラス(Charge+)は23日、中国の新興EVメーカー広州小鵬汽車科技(Xpeng=シャオペン)と東南アジア地域での超急速充電ポイント設置・利用に関する提携を本格化させると発表した。シャオペンEVの高性能バッテリーに対応した急速充電ポイントを設置し充電時間の短縮を図るとともに、シャオペンの携帯アプリとチャージプラスの充電網を接続することで利便性を高める。

チャージプラスとシャオペンは東南アジア4カ国での超急速充電ポイント設置・利用に関する提携を本格化させる。左から2人目がチャージプラスのゴーCEO、同3人目がシャオペン・チャージングのガオGM=23日、シンガポール南部(NNA撮影)

チャージプラスとシャオペンは23日、シンガポール南部にあるチャージプラス本社で両社の提携に関する発表会を開催。チャージプラスのゴー・チーキオン最高経営責任者(CEO)のほか、シャオペンの充電技術部門シャオペン・チャージングのガオ・シャン・ゼネラル・マネジャー(GM)、シャオペンの国内販売代理店プレミアム・オートモーティブズのリー・ホエロン・マネジング・ディレクターらが参加した。
チャージプラスは今回の提携の第1弾として、直流式(DC)充電器を使用したEV向け超急速充電ポイントを、シンガポール中央部の商業施設「ロイヤル・スクエア・ノベナ」、同国東部のレジャー施設「ダウンタウン・イースト」、マレーシア首都クアラルンプールの複合施設「KLエコ・シティー」、タイの首都バンコクの商業施設「ワン・バンコク」の4カ所に設置した。
充電器の定格出力は、最大のもので480キロワット。シャオペンの新型EVに使用される451キロワットの最大定格入力、5C(通常の5倍の速さで充電できる)超急速充電システムに対応している。バッテリー残量10%から80%まで充電する時間を12分以下に短縮することが可能だ。クアラルンプールのEV充電ステーションでは、最大定格出力350キロワットの超急速充電ポイントを6台設置。同市内で最速のEV充電が可能となる。
シャオペンは今回の提携に伴い、同社EVのオーナーがチャージプラスの充電ポイントを利用した際に割引料金を提供する。期間は3年間で、通常料金との差額はシャオペンが負担する。
両社は現在、シャオペンの携帯アプリとチャージプラスのEV充電網の接続作業を進めており、同携帯アプリを通じEV充電ポイントの利用・支払いなどをできるようにする。今年末までにシャオペン車両のダッシュボードにもアプリと同様の機能が搭載される予定だ。
シャオペン・チャージングの海外部門シャオペン・オーバーシーズ・チャージングのローレンス・リーGMは発表会のあいさつで、「今年4月に提携を発表してから、シャオペンEVのオーナーに最高の顧客経験を提供するため、両社は手を取り合いながら必死でプロジェクトに取り組んできた」と語った。
消費者がEV購入を考える際に、依然として大きな懸念事項となっているのが「充電」だ。今後、チャージプラスとシャオペンは協業を促進し、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアで計20カ所のDC超急速充電スタンドの設置を目指す。交通量の多い地域に急速充電ステーションを設置し、越境移動でも心配なくEVを使用できる環境を構築したい考えだ。
チャージプラスのゴーCEOは、「今回のシャオペンとの提携は、現在進行中のシンガポールからベトナム・ハノイまでの総延長距離5,000キロメートル区間にEV充電ステーションを設置するわれわれのプロジェクトを補完することになる」と説明した。
※来週、チャージプラスのゴー・チーキオンCEOのインタビューを掲載予定です。

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チャージプラスとシャオペンは23日、シンガポール南部にあるチャージプラス本社で両社の提携に関する発表会を開催。チャージプラスのゴー・チーキオン最高経営責任者(CEO)のほか、シャオペンの充電技術部門シャオペン・チャージングのガオ・シャン・ゼネラル・マネジャー(GM)、シャオペンの国内販売代理店プレミアム・オートモーティブズのリー・ホエロン・マネジング・ディレクターらが参加した。
チャージプラスは今回の提携の第1弾として、直流式(DC)充電器を使用したEV向け超急速充電ポイントを、シンガポール中央部の商業施設「ロイヤル・スクエア・ノベナ」、同国東部のレジャー施設「ダウンタウン・イースト」、マレーシア首都クアラルンプールの複合施設「KLエコ・シティー」、タイの首都バンコクの商業施設「ワン・バンコク」の4カ所に設置した。
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シャオペンは今回の提携に伴い、同社EVのオーナーがチャージプラスの充電ポイントを利用した際に割引料金を提供する。期間は3年間で、通常料金との差額はシャオペンが負担する。
両社は現在、シャオペンの携帯アプリとチャージプラスのEV充電網の接続作業を進めており、同携帯アプリを通じEV充電ポイントの利用・支払いなどをできるようにする。今年末までにシャオペン車両のダッシュボードにもアプリと同様の機能が搭載される予定だ。
シャオペン・チャージングの海外部門シャオペン・オーバーシーズ・チャージングのローレンス・リーGMは発表会のあいさつで、「今年4月に提携を発表してから、シャオペンEVのオーナーに最高の顧客経験を提供するため、両社は手を取り合いながら必死でプロジェクトに取り組んできた」と語った。
消費者がEV購入を考える際に、依然として大きな懸念事項となっているのが「充電」だ。今後、チャージプラスとシャオペンは協業を促進し、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアで計20カ所のDC超急速充電スタンドの設置を目指す。交通量の多い地域に急速充電ステーションを設置し、越境移動でも心配なくEVを使用できる環境を構築したい考えだ。
チャージプラスのゴーCEOは、「今回のシャオペンとの提携は、現在進行中のシンガポールからベトナム・ハノイまでの総延長距離5,000キロメートル区間にEV充電ステーションを設置するわれわれのプロジェクトを補完することになる」と説明した。
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