日本発のアートギャラリー大手ホワイトストーン・ギャラリー(本社・香港、本店・東京都中央区)は、シンガポール中心部でアジア最大級の画廊「ホワイトストーン・ギャラリー・シンガポール」を開業した。域内のアート市場が今後盛況になるとみて、金融都市であり芸術分野への政府の取り組みなどが期待できるシンガポールへの進出を決めた。
アートの大アジア時代が来ると語るホワイトストーン・ギャラリーの白石氏=5日、シンガポール中心部(NNA撮影)
中心部タンジョンパガーのアート集積地「タンジョンパガー・ディストリパーク」の5階に、延べ床面積1万3,000平方フィート(約1,208平方メートル)のギャラリーをプレオープンした。画廊スペース、イベントホール、オフィス、作品保管庫も併設する。
入場料は徴収せず、誰でも気軽に入れる施設にした。油絵、日本画、現代アートなどを幅広く取り扱い、日本人をはじめとするさまざまな国籍、ジェンダーの同社所属作家の作品を展示・販売する。
6日に開始した同施設初の展覧会「We Love Singapore」では、所属する作家84人の作品を展示。現代アーティストの江上越氏の個展も開いている。2月半ばまで開催し、その後は5月のグランドオープンに向けて改装する。
■年内に中韓にも進出
ホワイトストーン・ギャラリーの代表取締役社長、白石幸栄氏はNNAの取材に対し「ギャラリーの仕事は芸能プロダクションと証券会社を掛け合わせたようなもの」と説明。作家を発掘・育成し、その作品の価値を高めるとともに、作品の取引も仲介する。
所属作家約100人の年齢層は20~90代と幅広く、取り扱う作品は世界2大オークションハウス「サザビーズ」「クリスティーズ」で取引されるものから、若手作家の比較的手ごろなものまである。
具体的な年間売上高などは明らかにしていないが、着実に事業を拡大しており、東京・銀座、長野・軽井沢、香港、台湾にギャラリーを持つ。シンガポールでの開廊に加え、2023年は5月に中国・北京、9月に韓国・ソウルでもギャラリーを開設する予定。シンガポールよりは小規模となるが、いずれも大型ギャラリーだ。
■メタバースギャラリーも検討
現在は香港に本社を置くが、いずれはシンガポールへの移転を視野に入れている。社員数は世界全体で約80人。シンガポールでは現在採用活動を進めており、まず10人規模を目指す。
白石氏は「アート市場は欧州で隆盛し、その後米国の時代が来た。次は米国よりもアジアの市場が大きくなる『大アジア時代』が来るとみている」と指摘。シンガポールでのギャラリー開設が、世界中のアーティストをアジアでプロモーションし、アジアのマーケットに芸術作品が集まり、発表される時代を生み出す契機になればよいと付け加えた。
シンガポール、中国、韓国でのギャラリー開設が今年に集中したことについては、「新型コロナウイルス禍で予定が遅れたため」と説明。コロナ禍ではデジタル化に力をいれていた。メタバース(仮想空間)でのギャラリー開設も検討しているという。
ホワイトストーン・ギャラリー・シンガポールがプレオープンした=6日、シンガポール中心部(NNA撮影)
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入場料は徴収せず、誰でも気軽に入れる施設にした。油絵、日本画、現代アートなどを幅広く取り扱い、日本人をはじめとするさまざまな国籍、ジェンダーの同社所属作家の作品を展示・販売する。
6日に開始した同施設初の展覧会「We Love Singapore」では、所属する作家84人の作品を展示。現代アーティストの江上越氏の個展も開いている。2月半ばまで開催し、その後は5月のグランドオープンに向けて改装する。
■年内に中韓にも進出
ホワイトストーン・ギャラリーの代表取締役社長、白石幸栄氏はNNAの取材に対し「ギャラリーの仕事は芸能プロダクションと証券会社を掛け合わせたようなもの」と説明。作家を発掘・育成し、その作品の価値を高めるとともに、作品の取引も仲介する。
所属作家約100人の年齢層は20~90代と幅広く、取り扱う作品は世界2大オークションハウス「サザビーズ」「クリスティーズ」で取引されるものから、若手作家の比較的手ごろなものまである。
具体的な年間売上高などは明らかにしていないが、着実に事業を拡大しており、東京・銀座、長野・軽井沢、香港、台湾にギャラリーを持つ。シンガポールでの開廊に加え、2023年は5月に中国・北京、9月に韓国・ソウルでもギャラリーを開設する予定。シンガポールよりは小規模となるが、いずれも大型ギャラリーだ。
■メタバースギャラリーも検討
現在は香港に本社を置くが、いずれはシンガポールへの移転を視野に入れている。社員数は世界全体で約80人。シンガポールでは現在採用活動を進めており、まず10人規模を目指す。
白石氏は「アート市場は欧州で隆盛し、その後米国の時代が来た。次は米国よりもアジアの市場が大きくなる『大アジア時代』が来るとみている」と指摘。シンガポールでのギャラリー開設が、世界中のアーティストをアジアでプロモーションし、アジアのマーケットに芸術作品が集まり、発表される時代を生み出す契機になればよいと付け加えた。
シンガポール、中国、韓国でのギャラリー開設が今年に集中したことについては、「新型コロナウイルス禍で予定が遅れたため」と説明。コロナ禍ではデジタル化に力をいれていた。メタバース(仮想空間)でのギャラリー開設も検討しているという。
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