フィリピンの不動産開発大手ダブルドラゴン・コーポレーションは、世界的な雪のリゾート地である北海道のニセコで500室超の大型ホテルを2026年にも開業する見通しだ。同社初の海外ホテルとなり、開発価値は約1億3,000万米ドル(約173億円)規模となる。観光客の需要を開拓するとともにブランド力を高め、日本進出を皮切りに40年までに世界のホテルブランドで上位5位入りを目指す。【影山未知花】
ダブルドラゴンがマニラ首都圏に構えるホテル101の外観=30日、パサイ市(NNA撮影)
ニセコでは海外企業によるリゾート開発が進む。ダブルドラゴンのハンナ・ユーロ最高投資責任者(CIO)はNNAの取材に「広大な一等地を取得できたことや外国人観光客を集客しやすいことが、ニセコを海外初展開に選んだ決め手となった」と説明した。開業時期は26年を予定していると明らかにした。
ダブルドラゴンは22年9月、ニセコの隣町である倶知安町で開発用地9,000平方メートルを購入した。今年9月までに着工し、25年中の完工を見込んでいる。投資額は明らかにしていない。フィリピンのホテルブランドは財務基盤などから国内展開が多く、世界を目指すのは珍しい。
ダブルドラゴンが建設するのは自社のホテルブランド「ホテル101」で、フィリピンでの営業形態と同じくコンドミニアムとホテルを合わせた「コンドテル」タイプとなる。客室数は518室。上位中間層をターゲットにしている。
ニセコは冬季のスキー、夏季の花畑が名物となり、1年を通して観光客が集まる。訪問者には高所得層の外国人も少なくない。ニセコ町によると、新型コロナウイルス禍前の19年4月~20年3月の外国人宿泊客は中国と香港からが51%と最も多く、オーストラリアが7%などと続く。
ダブルドラゴンは09年に設立された。国内最大の地域型商業施設「シティーモール」の運営会社や不動産投資信託(REIT)法人、ホテル101などを開発するホテル開発会社ホテル・オブ・アジア(HOA)を傘下に持つ国内大手の不動産会社に成長している。
海外展開の足場を固めるため、積極的に資金調達に乗り出している。海外事業を手がける子会社DDPCワールドワイドは今月21日、1億6,000万米ドルの固定利付債を発行すると発表した。22年2月には7,500万米ドル、同年12月には1億2,500万米ドルを調達した。計3億6,000万米ドルをホテル101の海外展開に充てる。
ダブルドラゴンのユーロ氏は、ニセコ以外の進出について「今年は米国と欧州にホテル1軒ずつの開発に着手する」と明らかにした。23年は国内外合わせて客室数を7,331室に、40年までには100カ国以上で50万室に拡大し、世界的なホテルブランドとしての地位を築きたい考えだ。
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ダブルドラゴンは22年9月、ニセコの隣町である倶知安町で開発用地9,000平方メートルを購入した。今年9月までに着工し、25年中の完工を見込んでいる。投資額は明らかにしていない。フィリピンのホテルブランドは財務基盤などから国内展開が多く、世界を目指すのは珍しい。
ダブルドラゴンが建設するのは自社のホテルブランド「ホテル101」で、フィリピンでの営業形態と同じくコンドミニアムとホテルを合わせた「コンドテル」タイプとなる。客室数は518室。上位中間層をターゲットにしている。
ニセコは冬季のスキー、夏季の花畑が名物となり、1年を通して観光客が集まる。訪問者には高所得層の外国人も少なくない。ニセコ町によると、新型コロナウイルス禍前の19年4月~20年3月の外国人宿泊客は中国と香港からが51%と最も多く、オーストラリアが7%などと続く。
ダブルドラゴンは09年に設立された。国内最大の地域型商業施設「シティーモール」の運営会社や不動産投資信託(REIT)法人、ホテル101などを開発するホテル開発会社ホテル・オブ・アジア(HOA)を傘下に持つ国内大手の不動産会社に成長している。
海外展開の足場を固めるため、積極的に資金調達に乗り出している。海外事業を手がける子会社DDPCワールドワイドは今月21日、1億6,000万米ドルの固定利付債を発行すると発表した。22年2月には7,500万米ドル、同年12月には1億2,500万米ドルを調達した。計3億6,000万米ドルをホテル101の海外展開に充てる。
ダブルドラゴンのユーロ氏は、ニセコ以外の進出について「今年は米国と欧州にホテル1軒ずつの開発に着手する」と明らかにした。23年は国内外合わせて客室数を7,331室に、40年までには100カ国以上で50万室に拡大し、世界的なホテルブランドとしての地位を築きたい考えだ。"
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