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コロナ後の消費取り込みへ海南の博覧会で日本ブース出展

消費活性化を目的とする見本市「第3回中国国際消費品博覧会」が10日、海南省海口市で開幕した。新型コロナウイルス規制の緩和後に初めて行われる大型国際展示会で、新型コロナ収束後の中国の消費を取り込もうと、日本企業45社以上が参加。日本貿易振興機構(ジェトロ)の展示館には19都府県の食品、高級消費品企業など38社が出展し、日本製の高品質のワイシャツや日本酒などを売り込んだ。【畠沢優子】

ジャパン・パビリオンには38社が出展。11日午前から多くの来場者でにぎわった=11日、海口市

ジェトロ広州事務所の岡田英治所長によると、ジェトロが主催する「ジャパン・パビリオン」は3回目の出展。食品企業16社、高級消費品企業22社の計38社が参加。パビリオンの展示面積は500平方メートルで、前回(900平方メートル)から縮小したものの、参加企業数は3社増えた。半分以上が初出展だという。
「鎌倉シャツ」のブランドでシャツ専門店を展開するメーカーズシャツ鎌倉(神奈川県鎌倉市)も初出展企業の1つ。上海子会社の美客思貿易(上海)の何網総経理は、「新型コロナが収束し、中国の消費は活発化し始めている。ブランドの宣伝のためにやって来た」と説明した。
何氏によると、中国の消費者にとって「メード・イン・ジャパン」は魅力的。日本の縫製による最高品質のワイシャツを良心的な価格で提供するのが同社の売りだ。ワイシャツの価格は1着400~600元(約7,700~1万1,600円)。中高所得のビジネスマンに人気があるという。現在中国では上海市に1店を展開。何氏は、「消費品博は国家レベルの博覧会なので、出展を通じてブランドの浸透を図りたい」と意気込んだ。
■持続可能な漁業アピール
マグロの養殖を手がける辻水産(愛媛県宇和島市)は、マグロの解体ショーを開き、オリジナルブランドの「だてまぐろ」を売り込んだ。同社のマグロは宇和島市の宇和海の漁場で養殖する。稚魚の仕入れから飼育、水揚げ、出荷、加工の全てを自社一貫のオペレーションで行い、通年にわたって提供できることが強み。中国でも高級日本料理店などに出荷している。
水産資源と環境に配慮し、適切に管理された漁業は持続可能な漁業として近年注目を集めている。辻水産のマグロは持続可能な漁業という点でもアピールできるとみられている。
■山形の酒造も参加
楯の川酒造(山形県酒田市)は今回、2回目の出展となる。海外営業部海外営業課のクララ・ウォン氏によると、前回は日本から来ることができずに代理店を通じて出展。今回は蔵として初めて参加する。
190年の歴史を持つ楯の川酒造は、2010年から製造する全ての日本酒を純米大吟醸に絞っている。良質な軟水と上質な酒米を使用してつくられた「楯野川」は甘みがありながらもきれいですっきりと透明感のある味が特長だ。ウォン氏は、「弊社の酒は、女性の方にも飲みやすいと思う。たくさんの方に試飲してもらいたい」と意気込みを語った。

楯の川酒造は純米大吟醸の「楯野川」を来場者に振る舞った=11日、海口市

ジェトロの岡田氏によると、中国国際消費品博は日本企業への認知度も上がっている。前回は日本からの出張者が来られなかったが、水際対策の緩和などもあり、今回は20人以上が訪中することができたという。
今回はジェトロのジャパン・パビリオンのほかに、NX国際物流(中国)、パナソニック、ローソン、資生堂などが個別にブースを出した。
■30万人超が来場見通し
同博覧会は海南国際会展中心で開催。新型コロナで低迷した消費の押し上げにつなげる大型イベントで、「海南自由貿易港」の建設に向けた対外開放をアピールする場ともなっている。
10日は開幕式のみで、11日から仕入れ業者(バイヤー)など向けに公開し、一般公開は14日からとなる。今回の展示面積は前回から2割拡大の12万平方メートルで、65カ国・地域から3,300余りのブランドが出展した。来場する仕入れ業者は5万人以上、一般の来場者は延べ30万人以上となる見通し。
消費品博は15日まで。

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「鎌倉シャツ」のブランドでシャツ専門店を展開するメーカーズシャツ鎌倉(神奈川県鎌倉市)も初出展企業の1つ。上海子会社の美客思貿易(上海)の何網総経理は、「新型コロナが収束し、中国の消費は活発化し始めている。ブランドの宣伝のためにやって来た」と説明した。
何氏によると、中国の消費者にとって「メード・イン・ジャパン」は魅力的。日本の縫製による最高品質のワイシャツを良心的な価格で提供するのが同社の売りだ。ワイシャツの価格は1着400~600元(約7,700~1万1,600円)。中高所得のビジネスマンに人気があるという。現在中国では上海市に1店を展開。何氏は、「消費品博は国家レベルの博覧会なので、出展を通じてブランドの浸透を図りたい」と意気込んだ。
■持続可能な漁業アピール
マグロの養殖を手がける辻水産(愛媛県宇和島市)は、マグロの解体ショーを開き、オリジナルブランドの「だてまぐろ」を売り込んだ。同社のマグロは宇和島市の宇和海の漁場で養殖する。稚魚の仕入れから飼育、水揚げ、出荷、加工の全てを自社一貫のオペレーションで行い、通年にわたって提供できることが強み。中国でも高級日本料理店などに出荷している。
水産資源と環境に配慮し、適切に管理された漁業は持続可能な漁業として近年注目を集めている。辻水産のマグロは持続可能な漁業という点でもアピールできるとみられている。
■山形の酒造も参加
楯の川酒造(山形県酒田市)は今回、2回目の出展となる。海外営業部海外営業課のクララ・ウォン氏によると、前回は日本から来ることができずに代理店を通じて出展。今回は蔵として初めて参加する。
190年の歴史を持つ楯の川酒造は、2010年から製造する全ての日本酒を純米大吟醸に絞っている。良質な軟水と上質な酒米を使用してつくられた「楯野川」は甘みがありながらもきれいですっきりと透明感のある味が特長だ。ウォン氏は、「弊社の酒は、女性の方にも飲みやすいと思う。たくさんの方に試飲してもらいたい」と意気込みを語った。
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ジェトロの岡田氏によると、中国国際消費品博は日本企業への認知度も上がっている。前回は日本からの出張者が来られなかったが、水際対策の緩和などもあり、今回は20人以上が訪中することができたという。
今回はジェトロのジャパン・パビリオンのほかに、NX国際物流(中国)、パナソニック、ローソン、資生堂などが個別にブースを出した。
■30万人超が来場見通し
同博覧会は海南国際会展中心で開催。新型コロナで低迷した消費の押し上げにつなげる大型イベントで、「海南自由貿易港」の建設に向けた対外開放をアピールする場ともなっている。
10日は開幕式のみで、11日から仕入れ業者(バイヤー)など向けに公開し、一般公開は14日からとなる。今回の展示面積は前回から2割拡大の12万平方メートルで、65カ国・地域から3,300余りのブランドが出展した。来場する仕入れ業者は5万人以上、一般の来場者は延べ30万人以上となる見通し。
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