今年のタイ正月（ソンクラーン）は、ラオスの首都ビエンチャンをタイから陸路で訪れた。ビエンチャンを初めて知ったのは、英国人作家ジョン・ル・カレのスパイ小説「スクールボーイ閣下」を読んだときだ。
小説では、パリの銀行を経てビエンチャンにある銀行に当時のソ連情報機関から定期的に金が振り込まれていたことを英情報機関が突き止める。その金は香港の銀行に移し替えられてはいるが、引き出された記録は一度もない。巨額となった資金の目的は何か。受取人は誰なのか——。英情報機関の工作活動が始まる。
しかし実際のビエンチャンは、勝手に想像していた「国際謀略都市」とはかけ離れ、のんびりした雰囲気。脳裏をよぎったのは、浜田省吾の人気曲「MONEY」の出だしの部分。わずか数百メートルのメインストリートにはさびれた映画館と数件のバーしかないという歌詞だった。（碩）

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小説では、パリの銀行を経てビエンチャンにある銀行に当時のソ連情報機関から定期的に金が振り込まれていたことを英情報機関が突き止める。その金は香港の銀行に移し替えられてはいるが、引き出された記録は一度もない。巨額となった資金の目的は何か。受取人は誰なのか——。英情報機関の工作活動が始まる。

しかし実際のビエンチャンは、勝手に想像していた「国際謀略都市」とはかけ離れ、のんびりした雰囲気。脳裏をよぎったのは、浜田省吾の人気曲「MONEY」の出だしの部分。わずか数百メートルのメインストリートにはさびれた映画館と数件のバーしかないという歌詞だった。（碩）"
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