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マンダム、薬局で販売強化へ27年まで毎年2桁増収目指す

マンダムのマレーシア法人マンダム・マレーシアは、電子商取引(EC)や薬局での販売強化を図る。新型コロナウイルスの感染拡大以降、薬局では医薬品とともにヘアケアやスキンケア製品など日用品の需要が伸びているからだ。マンダムグループ全体の海外売上高比率を引き上げるため、2027年まで毎年、売上高を前年比2桁増にすることを目指す。【笹沼帆奈望】

マンダム・マレーシアが国内で展開する商品(マンダム提供)

マンダム・マレーシアによると、マレーシアでは新型コロナの感染拡大以降、日々の健康管理や軽度の不調を市販の薬を服用して治療する「セルフメディケーション」の意識が国民の間で高まっている。それに伴い、薬局では薬やサプリメントと合わせて、日用品やパーソナルケア用品などを購入する消費者が増加。薬局はこれらの製品の品ぞろえを充実させている。
マンダム・マレーシアの小林寛エグゼクティブディレクターは、「これまでも薬局やスーパーマーケットなどで販売していた製品に加え、ヘアスタイリング剤やボディーケア用品といったパーソナルケア商品の品ぞろえを拡充している」と説明。「今後も薬局の市場は伸びていくことが見込まれることから、薬局での販売強化を進めていく」と述べた。
ドイツの市場調査会社スタティスタは、今年のマレーシアの薬局市場は24年に前年比6.8%増の50億3,000万米ドル(約7,436億円)規模に達すると予測。28年まで年平均成長率(CAGR)5.87%が見込まれるという。
また、コロナ禍では、シャンプーやスキンケア商品などエッセンシャル商品の売上高が伸長したことから、投入を強化していく方針だ。小林氏は、「ブランドそれぞれの製品の種類を増やすほか、これまでマレーシアでの取り扱いがなかった製品も市場のニーズに応じて投入する」と説明した。
薬局での販売強化や取扱商品の拡充のほか、ECでの販売も強化する。昨年には、男性用化粧品「ギャツビー」のプロモーションのために、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」でアカウントを開設し、直接商品を販売できるショップ機能を導入した。小林氏は、マレーシアでは若者を中心にティックトックが盛んに使われていると指摘。「店舗に商品を並べてもらうことと同じくらい、商品の良さを認知してもらうことは重要だ」と述べた。
マンダムは27年までにグループ全体の海外売上高比率を65%に引き上げることを目指している。24年度第2四半期(23年7~9月)は46.3%だった。達成に向け、マンダム・マレーシアでは、27年まで毎年の売上高を前年比2桁増にすることを目標に掲げる。
■価格に課題も商品の独自性で勝負
小林氏は、事業拡大に当たっての課題として価格を挙げる。マンダム・マレーシアが販売する製品はインドネシア、日本、中国から輸入しており、中でも日本製の製品はマレーシアの化粧品の平均価格よりも高くなることがある。
小林氏は、日本とマレーシアでは所得格差もあるため、マレーシアの消費者にとっては少し高い買い物になる可能性があると説明。「価格が高くても購入してもらえるよう、日本製の製品においては、商品をマレーシア市場に投入する際に、独自性や差別化できる点があるかを踏まえて選定する。また、商品と顧客が接触するための活動であるマーケティングコミュニケーションをしっかり行うことを重要視している」と話す。
一方、インドネシア製の製品では、「手頃感のある価格帯にすることで、幅広い消費者の手に届く製品展開を目指す」と述べた。
マンダム・マレーシアは、1985年の設立。ギャツビーのほか、女性向けではヘアケア製品「ルシードエル」、インドネシアのハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証を持つスキンケアやコスメ製品「ピクシー」などを展開する。幅広い価格帯の製品を取り扱っており、ギャツビーはへアスタリング市場において、国内トップシェアを誇る。

マンダム・マレーシアの小林エグゼクティブディレクター(マンダム提供)
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マンダム・マレーシアによると、マレーシアでは新型コロナの感染拡大以降、日々の健康管理や軽度の不調を市販の薬を服用して治療する「セルフメディケーション」の意識が国民の間で高まっている。それに伴い、薬局では薬やサプリメントと合わせて、日用品やパーソナルケア用品などを購入する消費者が増加。薬局はこれらの製品の品ぞろえを充実させている。
マンダム・マレーシアの小林寛エグゼクティブディレクターは、「これまでも薬局やスーパーマーケットなどで販売していた製品に加え、ヘアスタイリング剤やボディーケア用品といったパーソナルケア商品の品ぞろえを拡充している」と説明。「今後も薬局の市場は伸びていくことが見込まれることから、薬局での販売強化を進めていく」と述べた。
ドイツの市場調査会社スタティスタは、今年のマレーシアの薬局市場は24年に前年比6.8%増の50億3,000万米ドル(約7,436億円)規模に達すると予測。28年まで年平均成長率(CAGR)5.87%が見込まれるという。
また、コロナ禍では、シャンプーやスキンケア商品などエッセンシャル商品の売上高が伸長したことから、投入を強化していく方針だ。小林氏は、「ブランドそれぞれの製品の種類を増やすほか、これまでマレーシアでの取り扱いがなかった製品も市場のニーズに応じて投入する」と説明した。
薬局での販売強化や取扱商品の拡充のほか、ECでの販売も強化する。昨年には、男性用化粧品「ギャツビー」のプロモーションのために、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」でアカウントを開設し、直接商品を販売できるショップ機能を導入した。小林氏は、マレーシアでは若者を中心にティックトックが盛んに使われていると指摘。「店舗に商品を並べてもらうことと同じくらい、商品の良さを認知してもらうことは重要だ」と述べた。
マンダムは27年までにグループ全体の海外売上高比率を65%に引き上げることを目指している。24年度第2四半期(23年7~9月)は46.3%だった。達成に向け、マンダム・マレーシアでは、27年まで毎年の売上高を前年比2桁増にすることを目標に掲げる。
■価格に課題も商品の独自性で勝負
小林氏は、事業拡大に当たっての課題として価格を挙げる。マンダム・マレーシアが販売する製品はインドネシア、日本、中国から輸入しており、中でも日本製の製品はマレーシアの化粧品の平均価格よりも高くなることがある。
小林氏は、日本とマレーシアでは所得格差もあるため、マレーシアの消費者にとっては少し高い買い物になる可能性があると説明。「価格が高くても購入してもらえるよう、日本製の製品においては、商品をマレーシア市場に投入する際に、独自性や差別化できる点があるかを踏まえて選定する。また、商品と顧客が接触するための活動であるマーケティングコミュニケーションをしっかり行うことを重要視している」と話す。
一方、インドネシア製の製品では、「手頃感のある価格帯にすることで、幅広い消費者の手に届く製品展開を目指す」と述べた。
マンダム・マレーシアは、1985年の設立。ギャツビーのほか、女性向けではヘアケア製品「ルシードエル」、インドネシアのハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証を持つスキンケアやコスメ製品「ピクシー」などを展開する。幅広い価格帯の製品を取り扱っており、ギャツビーはへアスタリング市場において、国内トップシェアを誇る。
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