第307回
山田さん:みらい先生、こんにちは。来月からベトナム子会社への出向が始まるのですが、海外での生活に備えていろいろと調べていたら、NISAや新NISAのことが気になってきました。海外赴任開始に際して、NISAに関連して気を付けるべきことはありますか?
みらい:こんにちは、山田さん。そうですね、海外赴任中のNISAの取り扱いには注意が必要です。海外にお住まいの方は基本的にNISAの非課税措置の対象外となってしまうのです。
山田さん:なるほど。となると、今までNISA口座で運用してきた資産はどうすればいいのでしょうか?
みらい:今の制度では、給与の支払者から転任の命令を受けて出国する等の一定の場合には、非課税口座が開設されている金融機関に「継続適用届出書」を提出することで、提出後5年間は引き続き非課税措置を受けることができます。よって、現在保有の資産は処分されるか、継続保有されるか、どちらでも選択できます。なお、継続適用届出書を提出した場合、帰国後には「帰国届出書」を提出する必要があるので注意が必要です。
山田さん:なるほど。ちなみに、私は毎月一定額の株式を購入してNISA口座に受け入れているのですが、継続措置を適用した場合、海外赴任中にも新たにNISA口座で株式を取得することはできますか?
みらい:いいえ、継続適用届出書を提出した日から帰国届出書を提出する日までに取得した上場株式等は、非課税口座に受け入れることはできません。出国前からNISA口座において保有する株式等にかかる配当と譲渡益のみが非課税となります。ただし、譲渡益に対してはベトナムの所得税が課される場合もありますので、売却の際は専門家に相談いただくことをお勧めします。
山田さん:なるほど。海外赴任時は必要な手続きをしてNISA口座を継続することで、配当や運用益に税金がかからない状態を継続できるということですね。ただし、赴任前に取得した株式を売却する際には、ベトナムの居住者に課される税に関して、申告手続きなどが必要かどうかは確認しておく必要がありますね。ところで、2024年から新NISAが始まりましたが、非課税措置の継続の制度については同様でしょうか?
みらい:はい、新NISAについても同様の制度となっています。新NISAの手続きについても、NISAとの違いがないかどうかを含めて、ご契約中の金融機関に確認しておく必要がありますね。
山田さん:わかりました。赴任前にしっかり準備を進めようと思います。ありがとうございました!
筆者:みらいコンサルティンググループ/提供:NNA(先行連載)
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山田さん:みらい先生、こんにちは。来月からベトナム子会社への出向が始まるのですが、海外での生活に備えていろいろと調べていたら、NISAや新NISAのことが気になってきました。海外赴任開始に際して、NISAに関連して気を付けるべきことはありますか?
みらい:こんにちは、山田さん。そうですね、海外赴任中のNISAの取り扱いには注意が必要です。海外にお住まいの方は基本的にNISAの非課税措置の対象外となってしまうのです。
山田さん:なるほど。となると、今までNISA口座で運用してきた資産はどうすればいいのでしょうか?
みらい:今の制度では、給与の支払者から転任の命令を受けて出国する等の一定の場合には、非課税口座が開設されている金融機関に「継続適用届出書」を提出することで、提出後5年間は引き続き非課税措置を受けることができます。よって、現在保有の資産は処分されるか、継続保有されるか、どちらでも選択できます。なお、継続適用届出書を提出した場合、帰国後には「帰国届出書」を提出する必要があるので注意が必要です。
山田さん:なるほど。ちなみに、私は毎月一定額の株式を購入してNISA口座に受け入れているのですが、継続措置を適用した場合、海外赴任中にも新たにNISA口座で株式を取得することはできますか?
みらい:いいえ、継続適用届出書を提出した日から帰国届出書を提出する日までに取得した上場株式等は、非課税口座に受け入れることはできません。出国前からNISA口座において保有する株式等にかかる配当と譲渡益のみが非課税となります。ただし、譲渡益に対してはベトナムの所得税が課される場合もありますので、売却の際は専門家に相談いただくことをお勧めします。
山田さん:なるほど。海外赴任時は必要な手続きをしてNISA口座を継続することで、配当や運用益に税金がかからない状態を継続できるということですね。ただし、赴任前に取得した株式を売却する際には、ベトナムの居住者に課される税に関して、申告手続きなどが必要かどうかは確認しておく必要がありますね。ところで、2024年から新NISAが始まりましたが、非課税措置の継続の制度については同様でしょうか?
みらい:はい、新NISAについても同様の制度となっています。新NISAの手続きについても、NISAとの違いがないかどうかを含めて、ご契約中の金融機関に確認しておく必要がありますね。
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