台北市南港区の南港展覧館で開かれている台湾最大のIT見本市「台北国際電脳展(コンピューテックス台北)」で、台湾のパソコン大手などのハイテク企業が最新の人工知能(AI)関連製品やソリューションなどをPRしている。AIの応用に関する需要が拡大する中、4日の開幕日から大勢の来場者が会場を訪れ、米半導体大手エヌビディアの製品を搭載した新製品などが特に注目を集めている。【安藤千晶、張成慧】
コンピューテックスは初日から多くの人が訪れた=4日、台北(NNA撮影)
台湾のパソコンブランド世界大手、宏碁(エイサー)はAIノートパソコンの新製品「Swift(スウィフト)14 AI」を展示した。同製品はエイサーにとって初の「コパイロット+PC」のモデル。コパイロット+PCはAIのために設計された新しいカテゴリーのウィンドウズパソコンで、Swift14 AIは米クアルコムの中央演算処理装置(CPU)「スナップドラゴンX」シリーズを採用している。
同製品はバッテリーが26時間維持できることなどが強みだといい、担当者は「多くの人がAIがもたらす利便性を享受しており、開幕日からAIパソコンについての問い合わせは非常に多い」と述べた。
エイサー子会社で、サーバーやソリューションサービスを手がける安図斯科技(アルトス)もブースを構え、AIサーバーやAIのトータルソリューション「Altos aiWorks」をPRした。
アルトスの李占傑総経理によると、サーバーのハードウエア部分にはエヌビディアのハイエンドな画像処理装置(GPU)などを搭載。アルトスではハードウエアだけでなく、ソフトウエアの開発も手がける。李氏は「Altos aiWorksは、統合されたAIコンピューティングプラットフォームだ」と強調した。企業や高等教育機関が主な顧客だとして、CPUやGPUは高度なカスタマイズが可能である点をメリットに挙げた。
李氏は、AIサーバー業界は今後数年間で急成長を遂げるとの見方を示した。一方で、同時にセキュリティー問題も懸念されており、独自のAIクラウドまたはAIデータセンターを構築する必要のあるエンドユーザーが、自社のターゲット層だと述べた。
エイサーはAIパソコンの体験コーナーを設けた=4日、台北(NNA撮影)
■ASUSはクリエーター向けPC
台湾のパソコンブランド世界大手、華碩電脳(ASUS)はクリエーター向けノートパソコン「ProArt(プロアート)」の最新製品などAIパソコンを展示し、来場者が実際にパソコンに触って体験できるコーナーを設けた。
プロアート「PX13」と「P16」は、米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)の新CPU「Ryzen(ライゼン)AI300」とエヌビディアのグラフィックスカード「GeForce RTX 4070」を搭載している。担当者はプロアートについて、「アウトドアシーンなど、いつでもどこでもクリエーターが制作・使用できるよう、より薄型でシンプルな外観にこだわった」とアピールした。
ASUSはノートパソコンProArtを展示した=4日、台北(NNA撮影)
ASUS傘下の雲端架構軟体中心は、繁体字中国語の大規模言語モデル「FFM」やソリューションの「AFS(AIファウンドリーサービス)」など企業向け生成AIのトータルソリューションをPRした。
同中心の陳忠誠協理は「当社のソリューションは企業のデータやシステムに基づいて回答したり、企業のライブラリに基づいてユーザーの問題を解決したりできる」と紹介。顧客がデータセンターを設置する際に、サーバーやネットワーク、全てのソフトウエアを提供できると話した。その上で、「ASUSはノートパソコンなどハードウエアだけではなく、トータルソリューションを手がけており、今回の展示を通じて、ソフトウエアやデータセンターを設置できることを知ってもらいたい」と意気込んだ。
■ギガバイトも出展
大勢の来場者でにぎわう技嘉科技のサーバーコーナー=4日、台北(NNA撮影)
マザーボード大手の技嘉科技(ギガバイト)は、エヌビディアの最新AIチップ「GB200」を搭載したコンピューター「GB200 NVL72」のデモ版「NVL36」を展示した。このほか企業のAI導入の支援に向けた、AMDや米インテル、エヌビディアのチップやGPUを搭載したAIサーバーも展示。
ネットワーク通信関連企業の研究開発(R&D)部門で働く台湾人男性(47)は「AIやデータセンターの発展に関心がある。自分の業務内容の勉強のために来場した」とコメントした。
コンピューテックスの開幕式典に頼清徳総統も参加した=4日、台北(NNA撮影)
コンピューテックス台北は、台湾政府系貿易振興機関の中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)と台北市電脳商業同業公会(TCA)が共催し、会期は7日まで。今年は「AIとつながり 未来を共創」をコンセプトとし、台湾内外の約1,500社が約4,500ブースを構える。海外と台湾のバイヤー約5万人が期間中に来場すると見込んでいる。
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同製品はバッテリーが26時間維持できることなどが強みだといい、担当者は「多くの人がAIがもたらす利便性を享受しており、開幕日からAIパソコンについての問い合わせは非常に多い」と述べた。
エイサー子会社で、サーバーやソリューションサービスを手がける安図斯科技(アルトス)もブースを構え、AIサーバーやAIのトータルソリューション「Altos aiWorks」をPRした。
アルトスの李占傑総経理によると、サーバーのハードウエア部分にはエヌビディアのハイエンドな画像処理装置(GPU)などを搭載。アルトスではハードウエアだけでなく、ソフトウエアの開発も手がける。李氏は「Altos aiWorksは、統合されたAIコンピューティングプラットフォームだ」と強調した。企業や高等教育機関が主な顧客だとして、CPUやGPUは高度なカスタマイズが可能である点をメリットに挙げた。
李氏は、AIサーバー業界は今後数年間で急成長を遂げるとの見方を示した。一方で、同時にセキュリティー問題も懸念されており、独自のAIクラウドまたはAIデータセンターを構築する必要のあるエンドユーザーが、自社のターゲット層だと述べた。
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■ASUSはクリエーター向けPC
台湾のパソコンブランド世界大手、華碩電脳(ASUS)はクリエーター向けノートパソコン「ProArt(プロアート)」の最新製品などAIパソコンを展示し、来場者が実際にパソコンに触って体験できるコーナーを設けた。
プロアート「PX13」と「P16」は、米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)の新CPU「Ryzen(ライゼン)AI300」とエヌビディアのグラフィックスカード「GeForce RTX 4070」を搭載している。担当者はプロアートについて、「アウトドアシーンなど、いつでもどこでもクリエーターが制作・使用できるよう、より薄型でシンプルな外観にこだわった」とアピールした。[caption id="attachment_20417" align="aligncenter" width="620"]ASUSはノートパソコンProArtを展示した=4日、台北(NNA撮影)[/caption]
ASUS傘下の雲端架構軟体中心は、繁体字中国語の大規模言語モデル「FFM」やソリューションの「AFS(AIファウンドリーサービス)」など企業向け生成AIのトータルソリューションをPRした。
同中心の陳忠誠協理は「当社のソリューションは企業のデータやシステムに基づいて回答したり、企業のライブラリに基づいてユーザーの問題を解決したりできる」と紹介。顧客がデータセンターを設置する際に、サーバーやネットワーク、全てのソフトウエアを提供できると話した。その上で、「ASUSはノートパソコンなどハードウエアだけではなく、トータルソリューションを手がけており、今回の展示を通じて、ソフトウエアやデータセンターを設置できることを知ってもらいたい」と意気込んだ。
■ギガバイトも出展
[caption id="attachment_20413" align="aligncenter" width="620"]大勢の来場者でにぎわう技嘉科技のサーバーコーナー=4日、台北(NNA撮影)[/caption]
マザーボード大手の技嘉科技(ギガバイト)は、エヌビディアの最新AIチップ「GB200」を搭載したコンピューター「GB200 NVL72」のデモ版「NVL36」を展示した。このほか企業のAI導入の支援に向けた、AMDや米インテル、エヌビディアのチップやGPUを搭載したAIサーバーも展示。
ネットワーク通信関連企業の研究開発(R&D)部門で働く台湾人男性(47)は「AIやデータセンターの発展に関心がある。自分の業務内容の勉強のために来場した」とコメントした。
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コンピューテックス台北は、台湾政府系貿易振興機関の中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)と台北市電脳商業同業公会(TCA)が共催し、会期は7日まで。今年は「AIとつながり 未来を共創」をコンセプトとし、台湾内外の約1,500社が約4,500ブースを構える。海外と台湾のバイヤー約5万人が期間中に来場すると見込んでいる。"
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