長野県を中心に中古車販売店などを展開するロイヤルオートサービス(同県松本市)は今年4月、ベトナム南部のホーチミン市で同社初の海外店舗となるスズキの新車ディーラー店「Royal Auto Japan(ロイヤルオートジャパン)」をオープンした。日本で培ったきめ細かい修理サービスがセールスポイントで、スズキの乗用車や商用車のファンを開拓し、3年後に年2,000台の販売を目指す。
XL7「ロイヤルブルー」の塗装バージョンと並ぶ中田忠章社長=ホーチミン市
1号店は、ホーチミン市北西部ホクモン郡の1,500平方メートルの敷地に出店した。運営会社の資本金は3億円で、ロイヤルオートサービスが全額出資する。従業員数は日本人2人を含む47人。
ロイヤルオートサービスは長野県内で中古車店や車検専門店など約15店舗を運営する。中田忠章社長によれば、ベトナムを初の海外進出先として選んだ理由は、経済が堅調に成長していることに加えて、インドネシアやタイなどと比べて自動車市場が未成熟で参入余地があると考えたため。
同社は日本でスズキの新車ディーラー店を運営している。スズキはベトナムの積載量1トン以下の小型トラック市場で30%以上のシェアを握っており、ベトナムでも一定の顧客獲得が見込めると判断し、スズキの販売代理に乗り出すことを決めた。
■日本式サービスで顧客獲得図る
中田社長は「日本で培った修理・メンテナンスの技術力が強み」と語る。日本で整備工場の工場長だった幹部をベトナムに赴任させ、修理・メンテナンスの教育に当たらせている。ベトナムスズキによるディーラー店の整備技術コンテストでもロイヤルオートジャパンのスタッフが1位と2位を受賞した。
ベトナムでも同社のメンテナンスサービスを受けた利用者のフェイスブックへの投稿などを通じて品質の良さが認知され始めているという。
開店後の販売は7対3の割合で乗用車が売れている。人気の乗用車はクロスオーバースポーツタイプ多目的車(SUV)「XL7」と5ドアミニバンの「エルティガ」。XL7については、ロイヤルオートジャパン独自の「ロイヤルブルー」の塗装バージョンも用意している。
■3年後に年商60億円目指す
中田氏は今後の目標として「3年後までにベトナムで年商60億円、年間販売2,000台」を掲げる。実現すれば23年のベトナムスズキの販売台数の約15%の規模となる。
売り上げを伸ばすには、小型トラックを購入する農家や個人事業主などの顧客開拓が欠かせない。商用車を販売できる営業マンを育成し、将来的には乗用車と商用車の販売比率を対等にすることを目指す。スズキのディーラー店の多店舗展開も進め、ベトナム市場で基盤を固めた後は、他メーカーとの提携やカンボジアなど他国への進出も検討していく方針だ。
ロイヤルオート初の海外店舗となるロイヤルオートジャパン1号店=ホーチミン市
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ロイヤルオートサービスは長野県内で中古車店や車検専門店など約15店舗を運営する。中田忠章社長によれば、ベトナムを初の海外進出先として選んだ理由は、経済が堅調に成長していることに加えて、インドネシアやタイなどと比べて自動車市場が未成熟で参入余地があると考えたため。
同社は日本でスズキの新車ディーラー店を運営している。スズキはベトナムの積載量1トン以下の小型トラック市場で30%以上のシェアを握っており、ベトナムでも一定の顧客獲得が見込めると判断し、スズキの販売代理に乗り出すことを決めた。
■日本式サービスで顧客獲得図る
中田社長は「日本で培った修理・メンテナンスの技術力が強み」と語る。日本で整備工場の工場長だった幹部をベトナムに赴任させ、修理・メンテナンスの教育に当たらせている。ベトナムスズキによるディーラー店の整備技術コンテストでもロイヤルオートジャパンのスタッフが1位と2位を受賞した。
ベトナムでも同社のメンテナンスサービスを受けた利用者のフェイスブックへの投稿などを通じて品質の良さが認知され始めているという。
開店後の販売は7対3の割合で乗用車が売れている。人気の乗用車はクロスオーバースポーツタイプ多目的車(SUV)「XL7」と5ドアミニバンの「エルティガ」。XL7については、ロイヤルオートジャパン独自の「ロイヤルブルー」の塗装バージョンも用意している。
■3年後に年商60億円目指す
中田氏は今後の目標として「3年後までにベトナムで年商60億円、年間販売2,000台」を掲げる。実現すれば23年のベトナムスズキの販売台数の約15%の規模となる。
売り上げを伸ばすには、小型トラックを購入する農家や個人事業主などの顧客開拓が欠かせない。商用車を販売できる営業マンを育成し、将来的には乗用車と商用車の販売比率を対等にすることを目指す。スズキのディーラー店の多店舗展開も進め、ベトナム市場で基盤を固めた後は、他メーカーとの提携やカンボジアなど他国への進出も検討していく方針だ。
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