国家電網、猛暑で４日に負荷最高を記録

中国各地で猛烈な暑さが続く中、電力需要が急増している。中国国有送電最大手の国家電網によると、同社が管轄する地域での４日の最大電力負荷は12億2,200万キロワットとなり、過去最高を記録した。国家電網は地域間の電力を融通したり火力発電所の稼働を促したりして対応を強めている。中国国営中央テレビ（ＣＣＴＶ）系の央視新聞が伝えた。
江蘇省では７月以降、気温上昇に伴い最大電力負荷の更新が相次いでいる。同省では今年、電力需要のピークが前年の同時期より20日以上早く訪れ、最大電力負荷が１億4,000万キロワットを超える高い水準で推移しているという。
今夏は全国の最大電力負荷の更新がこれまでに４回あり、７月17日には15億800万キロワットに到達し、前年の最高を5,700万キロワット上回った。今夏は最高の最大電力負荷は15億2,000万～15億7,000万キロワットになるとみられており、今後も記録を更新することになる。
■蓄電などに効果も
ただ各地政府の対応も進んでいるようだ。例年、電力消費が増える夏場には多くの地域が電力需給を調整するため、企業に生産計画の調整を求めていた。ただ今年はそうした動きが見られず、江蘇省常州市の電池メーカー幹部は「以前は夏場の電力需給が逼迫（ひっぱく）すると生産ラインを一部停止することもあったが、ここ２年はそうしたことはほぼなくなった」と話した。
背景にあるのは一時的に電気をためる新型エネルギー貯蔵設備の普及だ。国家電網によると、江蘇省では新型エネルギー貯蔵設備の導入によって電力消費ピーク時の負荷を軽減できているという。
新型エネルギー貯蔵設備のほかにも、仮想発電所（バーチャルパワープラント＝ＶＰＰ）や揚水発電所といった電力負荷を下げることのできる施設の建設が全国的に進んでいる。四川省では現在、30のＶＰＰと295の新型エネルギー貯蔵設備の設置が完了し、調整可能容量は100万キロワットを超える。
■各地で40度超え
中央気象台は５日、四川盆地の一部地域で最高気温が40度以上になるとして、３段階の中間レベルの高温警報を発出した。四川省達州市渠県の観測地点では、５日午前11時に40.3度を観測した。重慶市では42度を超える地域もあった。
各地で厳しい暑さが続く中、中国人事社会保障省は高温環境での作業を行う企業に、労働者の熱中症対策を呼びかけている。予報最高気温が40度を超える場合は労働者の屋外作業を停止することや、最高気温37～40度では屋外作業を６時間以内にすることなどを求めている。

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■蓄電などに効果も

ただ各地政府の対応も進んでいるようだ。例年、電力消費が増える夏場には多くの地域が電力需給を調整するため、企業に生産計画の調整を求めていた。ただ今年はそうした動きが見られず、江蘇省常州市の電池メーカー幹部は「以前は夏場の電力需給が逼迫（ひっぱく）すると生産ラインを一部停止することもあったが、ここ２年はそうしたことはほぼなくなった」と話した。

背景にあるのは一時的に電気をためる新型エネルギー貯蔵設備の普及だ。国家電網によると、江蘇省では新型エネルギー貯蔵設備の導入によって電力消費ピーク時の負荷を軽減できているという。

新型エネルギー貯蔵設備のほかにも、仮想発電所（バーチャルパワープラント＝ＶＰＰ）や揚水発電所といった電力負荷を下げることのできる施設の建設が全国的に進んでいる。四川省では現在、30のＶＰＰと295の新型エネルギー貯蔵設備の設置が完了し、調整可能容量は100万キロワットを超える。

■各地で40度超え

中央気象台は５日、四川盆地の一部地域で最高気温が40度以上になるとして、３段階の中間レベルの高温警報を発出した。四川省達州市渠県の観測地点では、５日午前11時に40.3度を観測した。重慶市では42度を超える地域もあった。

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