インドのスマートウオッチの2025年4~6月期の出荷台数(輸入品含む)は前年同期比27%減だった。減少は5四半期連続。市場シェアが最も大きい3,000ルピー(約5,000円)未満の低価格帯製品の出荷台数が急激に減少し、全体の出荷台数の減少に影響した。メーカー別の出荷台数シェアは、5四半期連続で地場ノイズが首位だった。
香港の調査会社カウンターポイント・リサーチが9月2日発表したリポートによると、4~6月期のブランド別シェアは、地場ノイズが首位で、前年同期比5ポイント上昇の34%と過去最高を記録した。出荷台数は14%減少したものの、実店舗といったオフラインでのプレゼンス強化を進め、中間価格帯の製品や健康志向機能の拡充をはじめとする多様な消費者層のニーズに沿った商品の投入で差別化を図った。2位は地場ボートで、3ポイント上昇の14%。機能性が高く手ごろな価格の製品投入で4位だった前年同期から順位を上げた。
3位は地場タイタンで、1ポイント増の13%だった。高級時計とアナログ時計の分野に注力したことで、出荷台数は21%減少した。4位は地場ゴーボウルト(旧ボウルト)で、4ポイント増の9%。若者向けのデザインや1,000~2,500ルピーの手ごろな価格帯製品への注力で出荷台数は50%増と急成長した。5位は地場ファイヤー・ボルトで、15ポイント減の9%。出荷台数は73%減と大きく数字を落とした。
■消費者、高機能性製品にシフト
カウンターポイントによると、消費者の購買意欲の減退を背景にセールイベントや新製品の投入が減少したことで出荷台数が減少した。特に市場シェアが最も大きい3,000ルピー未満の低価格帯製品が急激に減少したことが影響した。
一方、1万5,000~3万ルピーのプレミアムモデルの出荷台数は前年同期から倍増しており、カウンターポイントのシニアサーチアナリスト、アンシカ・ジェイン氏は、「調整局面と在庫調整を経て、業界は安定を取り戻しつつある」と指摘し、消費者の需要は機能性の高い製品に移行しつつあるとした。特に健康機能の高い製品に対する消費者の関心は高まっており、ブランドはセンサーアルゴリズムを改良し、医療機関との提携などを通じた信頼度の高い情報が提供できる機能を搭載する必要があると言及した。
今後の展望について、業界関係者は、NNAに対し、「出荷台数が低調なのは、初期モデルの商品に不満を抱いた消費者の買い控えも背景にある。機能性の高い新製品が投入され顧客満足度の向上につながれば、再び成長軌道に乗るだろう」と述べた。
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3位は地場タイタンで、1ポイント増の13%だった。高級時計とアナログ時計の分野に注力したことで、出荷台数は21%減少した。4位は地場ゴーボウルト(旧ボウルト)で、4ポイント増の9%。若者向けのデザインや1,000~2,500ルピーの手ごろな価格帯製品への注力で出荷台数は50%増と急成長した。5位は地場ファイヤー・ボルトで、15ポイント減の9%。出荷台数は73%減と大きく数字を落とした。
■消費者、高機能性製品にシフト
カウンターポイントによると、消費者の購買意欲の減退を背景にセールイベントや新製品の投入が減少したことで出荷台数が減少した。特に市場シェアが最も大きい3,000ルピー未満の低価格帯製品が急激に減少したことが影響した。
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