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グラントソントン、セミナーで税改正を解説

会計事務所大手グラントソントンのマレーシア法人グラントソントン・マレーシアは5日、2026年度国家予算案に関するセミナーを開催した。同社のジャパンデスクを務める高木俊彦氏が、税制改正や最新の税務動向などについて解説した。

グラントソントン・マレーシアは26年度国家予算案に関するセミナーを開催した=5日、クアラルンプール(NNA撮影)

高木氏は、今回の予算案で提示された税制改正について、過去発表された予算案や方向性を踏襲した調整が主となっていると指摘。「事業運営的には良くも悪くも変わらない」との見方を示した。
その中で、日系企業に広く影響する項目として、◇プラント、機械、情報通信技術(ICT)機器などの現地調達に対する加速度償却◇印紙税の自己申告制度移行◇雇用契約書の印紙税免除にかかる基準値の見直し◇非居住者による不動産所有権に対する印紙税の税率引き上げ◇国外源泉所得の課税免除の更新——を挙げた。
印紙税の自己申告制度では、自己申告制に基づく罰則の見直しと標準化が実施される。高木氏は、「罰金は最大5万リンギ(約183万円)となっており、申告漏れなどに注意する必要がある」と呼びかけた。
注目すべき最新の税務動向としては、売上・サービス税(SST)の対象拡大、キャピタルゲイン税、外国人の従業員積立基金(EPF)強制加入、移転価格税制などについて解説した。
高木氏は、外国人のEPF強制加入について、「拠出率は労使ともに2%ずつとなっているが、将来的には段階的にマレーシア人労働者の水準まで引き上げられる可能性がある」との見方を示した。EPFはマレーシア人および外国人の永住者である従業員については、従業員側が11%、雇用主は12%(または13%)の拠出が義務付けられている。

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