古い楽曲をきっかけに、昔の記憶がよみがえることが増えた。幼少期の無邪気な暴走から、中年以降の加齢臭漂う痴態まで。微妙な思い出が多めなのはさておき、聴覚が記憶と深く結びついていることの表れなのだろう。
先ごろ中華圏で再ブレークし、話題になっている女性歌手がいる。20年近く前の持ち歌が再び注目を集め、東京近辺の華人の間でも流行中。ただ甘い声で歌われるサビを耳にするたび、当時の中国沿海部における自身の暮らしぶりを思い出して気恥ずかしくなる。
既に若くはなかったが、経済成長による浮かれムードに乗って痛飲と失態を繰り返した時期。くだんの歌は千鳥足を彩るＢＧＭだった。次々とよみがえる困った記憶をもてあましながら、リバイバルヒットの功罪と、中華圏の時代の移り変わりを考える。幼少期から変わらず自分が悪い、という結論はひとまず据え置きたい。（潮）

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先ごろ中華圏で再ブレークし、話題になっている女性歌手がいる。20年近く前の持ち歌が再び注目を集め、東京近辺の華人の間でも流行中。ただ甘い声で歌われるサビを耳にするたび、当時の中国沿海部における自身の暮らしぶりを思い出して気恥ずかしくなる。

既に若くはなかったが、経済成長による浮かれムードに乗って痛飲と失態を繰り返した時期。くだんの歌は千鳥足を彩るＢＧＭだった。次々とよみがえる困った記憶をもてあましながら、リバイバルヒットの功罪と、中華圏の時代の移り変わりを考える。幼少期から変わらず自分が悪い、という結論はひとまず据え置きたい。（潮）"
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