フィリピン政府は30日、マルコス政権の任期満了となる2028年までの長期経済政策を盛り込んだ「フィリピン開発計画(PDP)2023~2028年」を正式に始動した。着実に実行するため、同日に大統領令を発表した。各省庁が優先して取り組む分野を選定し、インフラ事業や産業開発を中心に今後6年でさらなる経済の底上げを目指す。
フィリピン開発計画の重要性を語るマルコス大統領=30日、マニラ首都圏パサイ市(NNA撮影)
マルコス氏は30日にマニラ首都圏パサイ市で開かれたフィリピン開発計画の関連イベントで「開発計画は雇用創出や貧困層の減少に加え、国内経済に高成長と社会変革をもたらす」と強調した。政府が一丸となって取り組んでいく姿勢を示した。
同計画の実行に関する大統領令には、マルコス氏が27日付で署名した。全ての政府機関や政府系企業、国立大学、地方自治体が開発計画に協力し、実行していくことを命じた。フィリピン開発計画はマルコス氏が昨年12月に承認していた。
開発計画を主導する国家経済開発庁(NEDA)は、各省庁が優先して取り組む「公共投資プログラム(PIP)2023—2028」を年内にまとめる。バリサカン長官は「優先事業を選定するため各機関と協力している。来年に大きな変化が起こるだろう」と述べた。
閣僚は優先事業を訴えた。ボノアン公共事業道路相は「交通渋滞により、1日当たり30億ペソ(約71億円)の損失が出ている」と指摘。高速道路の総延長は510キロメートルしかないため、28年までに北部ルソン島で700キロを追加すると表明した。
地方ではルソン島で北部カガヤン州から南部ビコール地域まで道路を敷設する。さらに、中部ビサヤ地方から南部ミンダナオの最西端にあるサンボアンガ市までの接続性を高める方針を示した。
ロティリア・エネルギー相は、再生可能エネルギーの導入強化と原子力発電所の建設に向けて取り組む意向を示した。「民間企業の協力が必要になる。電力事業は(役所の事情で)阻まれるべきではない」と話した。
貿易産業省は工場の自動化や人工知能(AI)研究センターの設置、主要産業であるビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)の拡大、データセンター市場の構築を挙げた。パスクアル貿産相は「産業開発を通じて雇用を創出することが目標だ」と説明した。
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同計画の実行に関する大統領令には、マルコス氏が27日付で署名した。全ての政府機関や政府系企業、国立大学、地方自治体が開発計画に協力し、実行していくことを命じた。フィリピン開発計画はマルコス氏が昨年12月に承認していた。
開発計画を主導する国家経済開発庁(NEDA)は、各省庁が優先して取り組む「公共投資プログラム(PIP)2023—2028」を年内にまとめる。バリサカン長官は「優先事業を選定するため各機関と協力している。来年に大きな変化が起こるだろう」と述べた。
閣僚は優先事業を訴えた。ボノアン公共事業道路相は「交通渋滞により、1日当たり30億ペソ(約71億円)の損失が出ている」と指摘。高速道路の総延長は510キロメートルしかないため、28年までに北部ルソン島で700キロを追加すると表明した。
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ロティリア・エネルギー相は、再生可能エネルギーの導入強化と原子力発電所の建設に向けて取り組む意向を示した。「民間企業の協力が必要になる。電力事業は(役所の事情で)阻まれるべきではない」と話した。
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