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北陸3県、初の連携で海外販路開拓

石川県、富山県、福井県の北陸3県が連携し、シンガポールで県産品の共同販路開拓を進めている。3県による連携企画は2024年度から始まった初の取り組みで、対象国の一つにシンガポールを選び、各種イベントを行っている。1月からは3県の食材を使った高級レストランでのフェア開催や、小売店での県産品販売を実施。現地のバイヤーや消費者のニーズに合わせた幅広い商品を提案する。

17日には共同フェアのオープニングイベントがホワイトグラスで開かれた=シンガポール中心部(中央奥はエグゼクティブシェフの山下氏、NNA撮影)

県産品の輸出促進はこれまで3県が個別に実施していた。スケールメリットといった相乗効果が期待できるとして、23年11月に行われた3県の知事の懇談会で連携が決定。24年度から連携企画が始動し、同年度はシンガポールとフランスが対象となった。3県が持つノウハウやコネクションを相互活用し、効率的な海外販路開拓につなげるのが狙いだ。
シンガポールでは24年11月に開催された同国最大級の日本酒イベント「酒まつり」で、3県が共同で県産の日本酒をPRした。これに続き25年1月からシンガポールの高級レストラン4店舗、小売店2店舗で共同フェアを実施する。
高級レストランでの共同フェアは、1月17日から2月28日にかけて、現代風フレンチの「ホワイトグラス」、和食の「アトリエヨモ(Atelier yomo)」、アジア料理の「ウィロー」、和洋食の「モスクロス・トーキョー・シンガポール」で各店舗ごとに1週間程度、順次開催する。3県産の食材を使った特別メニューを出す。
17日には共同フェアのオープニングイベントがホワイトグラスで開かれた。ミシュラン一つ星を獲得したレストランで山下拓也氏がエグゼクティブシェフを務める。
同イベントにはレストラン関係者や現地バイヤー、インフルエンサーなどが参加し、3県の日本酒や富山県氷見の寒ブリ、福井名水サーモン、加賀野菜などを使った料理が振る舞われた。会場では能登半島地震で被災した酒蔵の日本酒が提供されたほか、同じく被災した輪島塗など伝統工芸品を扱う店舗の商品も展示された。
福井県の担当者は「北陸のおいしい魚や日本酒などを味わってもらいたい」と説明。24年3月に北陸新幹線が敦賀駅(福井県敦賀市)まで延伸したことも追い風にして、福井の魅力をさらに伝えていきたいと意気込みを示した。富山県の担当者も「北陸産食材をシンガポールの人に知ってもらい魅力が伝わればありがたい」と話した。
石川県の担当者によると、今回の取り組みは能登半島地震の復興・復旧につなげる狙いもある。地震の影響で県内の消費が減っているため県産品の海外販路拡大、県内事業者の輸出支援につなげたい考えだ。シンガポールから復興に向けた支援を受けており、被災の現状報告を行うことも目的の一つとしている。
小売店での共同フェアは1月17日~3月16日の期間、現地の中高級スーパー「HAOマート」と日本食材スーパー「いろはマート」で3県の県産品を販売するコーナーを設置する。両スーパーはいずれも富裕層が多いエリアに立地。水産加工品や日本酒、調味料、菓子類などを販売するほか、日本酒の試飲会や能登半島地震のパネル展示なども行う。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)は先ごろ、日本酒や焼酎といった日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録することを決めた。こうした動きも追い風にして、3県は今後もシンガポールを含む海外で共同フェアを展開する計画だ。

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県産品の輸出促進はこれまで3県が個別に実施していた。スケールメリットといった相乗効果が期待できるとして、23年11月に行われた3県の知事の懇談会で連携が決定。24年度から連携企画が始動し、同年度はシンガポールとフランスが対象となった。3県が持つノウハウやコネクションを相互活用し、効率的な海外販路開拓につなげるのが狙いだ。
シンガポールでは24年11月に開催された同国最大級の日本酒イベント「酒まつり」で、3県が共同で県産の日本酒をPRした。これに続き25年1月からシンガポールの高級レストラン4店舗、小売店2店舗で共同フェアを実施する。
高級レストランでの共同フェアは、1月17日から2月28日にかけて、現代風フレンチの「ホワイトグラス」、和食の「アトリエヨモ(Atelier yomo)」、アジア料理の「ウィロー」、和洋食の「モスクロス・トーキョー・シンガポール」で各店舗ごとに1週間程度、順次開催する。3県産の食材を使った特別メニューを出す。
17日には共同フェアのオープニングイベントがホワイトグラスで開かれた。ミシュラン一つ星を獲得したレストランで山下拓也氏がエグゼクティブシェフを務める。
同イベントにはレストラン関係者や現地バイヤー、インフルエンサーなどが参加し、3県の日本酒や富山県氷見の寒ブリ、福井名水サーモン、加賀野菜などを使った料理が振る舞われた。会場では能登半島地震で被災した酒蔵の日本酒が提供されたほか、同じく被災した輪島塗など伝統工芸品を扱う店舗の商品も展示された。
福井県の担当者は「北陸のおいしい魚や日本酒などを味わってもらいたい」と説明。24年3月に北陸新幹線が敦賀駅(福井県敦賀市)まで延伸したことも追い風にして、福井の魅力をさらに伝えていきたいと意気込みを示した。富山県の担当者も「北陸産食材をシンガポールの人に知ってもらい魅力が伝わればありがたい」と話した。
石川県の担当者によると、今回の取り組みは能登半島地震の復興・復旧につなげる狙いもある。地震の影響で県内の消費が減っているため県産品の海外販路拡大、県内事業者の輸出支援につなげたい考えだ。シンガポールから復興に向けた支援を受けており、被災の現状報告を行うことも目的の一つとしている。
小売店での共同フェアは1月17日~3月16日の期間、現地の中高級スーパー「HAOマート」と日本食材スーパー「いろはマート」で3県の県産品を販売するコーナーを設置する。両スーパーはいずれも富裕層が多いエリアに立地。水産加工品や日本酒、調味料、菓子類などを販売するほか、日本酒の試飲会や能登半島地震のパネル展示なども行う。
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