食い物の恨みは恐ろしい。使い古された警句だがその実感が高まっている。先の中間選挙ではマルコス政権が推した上院候補が振るわなかったが、食品価格の高止まりで国民の不満が高まったことが要因に挙げられている。選挙の不振を受けて政権は一部閣僚らの交代に踏み切った。
時を同じくして、「コメは買ったことがない」と発言し国民の反感を買い、更迭された母国の農相もいる。かつては「飽食の時代」といった言葉も聞かれたが、今や国民の胃袋をいかに満たすかが重要な政治課題になりつつあるようだ。
増え続ける人口、地球温暖化による耕作可能地の減少、世界的な穀倉地帯での戦争など、人類の「食の未来」は決して明るいとはいえない。まずは食事が当たり前にできることに感謝——。「過去３カ月で『飢え』を感じた」との回答が３割に上る当地でそんな思いを強くする。（須）

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時を同じくして、「コメは買ったことがない」と発言し国民の反感を買い、更迭された母国の農相もいる。かつては「飽食の時代」といった言葉も聞かれたが、今や国民の胃袋をいかに満たすかが重要な政治課題になりつつあるようだ。

増え続ける人口、地球温暖化による耕作可能地の減少、世界的な穀倉地帯での戦争など、人類の「食の未来」は決して明るいとはいえない。まずは食事が当たり前にできることに感謝——。「過去３カ月で『飢え』を感じた」との回答が３割に上る当地でそんな思いを強くする。（須）"
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