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【個人所得税】中国個人所得税申告システム 登録情報の修正手続き(并档)実例解説

中国における個人所得税の申告においては、中国籍・外国籍を問わず、姓名や身分証番号などの個人情報を事前に税務局に登録する必要があります。

中国籍の場合、一般的に「身分証(IDカード)」の番号で登録されるため、番号が変更されることは基本的にありません。

しかしながら、外国籍の場合は通常、パスポートを身分証として使用し、パスポート番号で登録されます。外国籍の方の場合、パスポート番号だけでなく、姓の変更や、登録された姓名が英語表記ではなく漢字で記載されていたり、姓と名が逆に登録されているケースも見受けられます。これは、システム運用開始当初、登録ルールがまだ確立されていなかったために発生したものです。

本稿では、そのような場合における事前登録された個人情報の修正方法について解説します。

※本解説は「中国で就業している方」を前提としています。

1.新旧の個人情報を統一する(并档)

個人情報に変更が生じた場合や誤って登録された情報と現在有効な情報を統一することを、中国語で「并档(ビンダン)」と呼びます。 これは中国の税務局でも実際に使用されている正式な手続き名称です。

2.手続きは就業先の会社を所轄する税務局でのみ可能

この「并档」の手続きは、就労先の会社(源泉徴収義務者)を所轄する税務局でのみ実施可能です。

なお、個人情報に関連して、個人が自ら登録する個人所得税申告アプリの個人情報については、どの税務局でも登録が可能とされています。

(ただし、上海や北京など省や市をまたぐケースでは、運用に差異がある可能性があります)

3.「并档」手続きに必要な書類

  • 新旧パスポートの原本
  • 会社印(必要に応じて押印用)
  • 状況説明書(変更理由を簡潔に記載)

状況説明書については、税務局の窓口にて職員の指示を受けながら、その場で記載することも可能です。記載内容は窓口の担当者が丁寧に教えてくれますので、その指示に従って記入し、署名を行えば特に問題はありません。

4.審査および処理期間

必要書類を提出すると、税務局による内容の審査と登録作業が行われます。所要日数は各税務局により異なりますが、概ね1週間程度を目安と考えてよいでしょう。

5.システム上の更新と会社側の同期処理

審査・登録が完了すると、個人所得税の申告システムにも自動的に反映されます。

ただし、就労先の会社も、同システム内で最新情報と税務局のデータを同期させる必要があります。

会社側では、システム上で「特殊情形処理(特殊ケース処理)」をクリックし、「信息更新(情報更新)」を選択。表示された個人情報のうち、更新が必要な項目を選択し「更新ボタン」をクリックすれば、情報がアップデートされます。

これで手続きは完了です。

以下の画面は、実際の情報更新手続き画面の例です。

特殊情形処理 → 信息更新 → 更新ボタン の順に操作します。

6. 修正前/修正後の登録情報比較(実例紹介)

著者(太田早紀)自身を事例として、実際に行った登録情報の修正内容について以下にご説明いたします。

🔹 修正前の登録内容(誤登録)

項目 登録内容 問題点
身分証の種類 パスポート 正常
姓名 OTA SAKI 正常
氏名の順序 姓:OTA、名:SAKI 正常
身分証の番号 旧パスポート番号(例:XX1234567) 現在のパスポートと不一致

【参考画像:修正前の登録画面】
passport_masked(旧)

🔹 修正後の登録内容(正しい情報)

項目 登録内容 備考
身分証の種類 パスポート 変更なし
姓名 OTA SAKI(英語表記) 変更なし
氏名の順序 姓:OTA、名:SAKI 変更なし
身分証の番号 新パスポート番号(例:TT7654321) 現在有効な番号に変更

【参考画像:修正後の登録画面】

 

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しかしながら、外国籍の場合は通常、パスポートを身分証として使用し、パスポート番号で登録されます。外国籍の方の場合、パスポート番号だけでなく、姓の変更や、登録された姓名が英語表記ではなく漢字で記載されていたり、姓と名が逆に登録されているケースも見受けられます。これは、システム運用開始当初、登録ルールがまだ確立されていなかったために発生したものです。

本稿では、そのような場合における事前登録された個人情報の修正方法について解説します。

※本解説は「中国で就業している方」を前提としています。

1.新旧の個人情報を統一する(并档)

個人情報に変更が生じた場合や誤って登録された情報と現在有効な情報を統一することを、中国語で「并档(ビンダン)」と呼びます。 これは中国の税務局でも実際に使用されている正式な手続き名称です。

2.手続きは就業先の会社を所轄する税務局でのみ可能

この「并档」の手続きは、就労先の会社(源泉徴収義務者)を所轄する税務局でのみ実施可能です。 なお、個人情報に関連して、個人が自ら登録する個人所得税申告アプリの個人情報については、どの税務局でも登録が可能とされています。 (ただし、上海や北京など省や市をまたぐケースでは、運用に差異がある可能性があります)

3.「并档」手続きに必要な書類

  • 新旧パスポートの原本
  • 会社印(必要に応じて押印用)
  • 状況説明書(変更理由を簡潔に記載)
状況説明書については、税務局の窓口にて職員の指示を受けながら、その場で記載することも可能です。記載内容は窓口の担当者が丁寧に教えてくれますので、その指示に従って記入し、署名を行えば特に問題はありません。

4.審査および処理期間

必要書類を提出すると、税務局による内容の審査と登録作業が行われます。所要日数は各税務局により異なりますが、概ね1週間程度を目安と考えてよいでしょう。

5.システム上の更新と会社側の同期処理

審査・登録が完了すると、個人所得税の申告システムにも自動的に反映されます。 ただし、就労先の会社も、同システム内で最新情報と税務局のデータを同期させる必要があります。 会社側では、システム上で「特殊情形処理(特殊ケース処理)」をクリックし、「信息更新(情報更新)」を選択。表示された個人情報のうち、更新が必要な項目を選択し「更新ボタン」をクリックすれば、情報がアップデートされます。 これで手続きは完了です。 以下の画面は、実際の情報更新手続き画面の例です。 特殊情形処理 → 信息更新 → 更新ボタン の順に操作します。

6. 修正前/修正後の登録情報比較(実例紹介)

著者(太田早紀)自身を事例として、実際に行った登録情報の修正内容について以下にご説明いたします。 🔹 修正前の登録内容(誤登録)
項目 登録内容 問題点
身分証の種類 パスポート 正常
姓名 OTA SAKI 正常
氏名の順序 姓:OTA、名:SAKI 正常
身分証の番号 旧パスポート番号(例:XX1234567) 現在のパスポートと不一致
【参考画像:修正前の登録画面】 passport_masked(旧) 🔹 修正後の登録内容(正しい情報)
項目 登録内容 備考
身分証の種類 パスポート 変更なし
姓名 OTA SAKI(英語表記) 変更なし
氏名の順序 姓:OTA、名:SAKI 変更なし
身分証の番号 新パスポート番号(例:TT7654321) 現在有効な番号に変更
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 上海MTAC企業管理諮詢有限公司
シャンハイ エムタック キギョウカンリシジュンユウゲンコウシ 上海MTAC企業管理諮詢有限公司
中国進出を行う日系企業向けに会計・税務に特化したコンサルティングの提供。現地法人の設立や清算等に伴う各種行政手続きの代行。

上海MTAC企業管理諮詢有限公司は、中国に進出する日系企業を対象に、会計・税務の実務に特化したコンサルティングサービスを提供しています。日本人専門家が現地制度に即した帳簿作成や税務申告、法人設立・清算などを代行し、中国ビジネスの現場を支えます。

私たちの強みは、現場主義と実行力です。制度の概要やFAQはAIでも検索できますが、「今この地区の税務官がどう判断しているか」といった現場情報は、ネット上では得られません。そのため、私たちは日本人専門家が自ら税務局や銀行、監督管理局を訪れ、担当者と直接やり取りを行うことで、現場でのリアルな情報に基づいた提案を行っています。

また、近年ニーズが高まっている「現地に人員やオフィスを置かずに法人を維持するノンプレゼンス運営」にも対応し、低コストでの法人維持と法令遵守の両立をサポートします。

AIや自動化が進む今だからこそ、人の力でしか拾えない“現場の温度感”があります。情報をつなぎ、判断し、責任をもって動く。それが私たち上海MTACの使命です。

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日本:愛知県豊橋市花田二番町68番地1

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●連絡先:ohta.shmtac@gmail.com
●電話:日本 090-4237-2937

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内容別
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