【人材のプロから見たアドバイス】香港人材の確保と定着について

弊社もスタッフの急な退職でお困りのお客様からお声掛け頂くことがほとんどです。スタッフの退職はいつも突然訪れるものですが、昨日までいつも通りにお仕事に励んでいた方から何の前触れもなく退職届を渡され、びっくりするという経験をされた方も少なからず居られると思います。

転職を繰り返す事で給与を上げ、更に経験値とスキルを身につけていくというのは、香港に根付いた文化であり、ローカル企業や外資企業では転職の多さが今後のキャリアにそれほど響くものではありません。ただ日系企業ではその文化は中々受け入れる事が難しく、長く安定してお仕事をしてくれる人材を探されている企業がほとんどだと思います。

そこで人材の確保と定着を図る為に、人材のプロから見たアドバイスというにはおこがましいですが、少しのヒントをお伝えしましょう。

1：福利厚生の充実

候補者が企業を選ぶ際の大きな決め手になるのが福利厚生の充実度です。

特に有給やSick Leaveの日数を転職の際の決め手にされている方は多く、雇用条例通りの日数のみ付与されている企業などは人気が無いのが正直なところです。

他の企業と比べて見劣りのしない、むしろ良い福利厚生の会社で働いていると、中々転職をしない（又はそれ以上の会社が見つからず転職が難しい）ので、定着率もぐっと高くなる傾向にあります。

また欠員募集や増員募集の際にも候補者の希望にリーチし易いので応募者が多くなり、人材募集の際に採用がスムーズに進むというメリットがあります。

2：給与について

日系企業の多くで耳にするのは「社内バランスがあるので新卒者や新たに採用する人材の給与をマーケットに応じて上げる事ができない」という事です。

長く勤務されている方々の事を考慮されるお気持ちはとても良く理解できますが、日本とは違い毎年CPIが上がっている香港では、既存スタッフと新入社員の給与が逆転したり、近い水準になるという事が多々あります。そこで従来通りの給与レンジで人材募集をしてしまうと、マーケット価格との乖離が大きく、採用にかなり時間がかかってしまったり、希望の人材が採用できないという事になってしまいます。

そこで、数年に一度、社内にて既存スタッフの大幅な給与見直しをされたり、新卒者の給与を改定されたりしてはいかがでしょう。スタッフ全体の給与を底上げすることは、既存スタッフの皆さんにとっても嬉しいニュースですし、その企業で長く働くモチベーションになります。

3：働き易い環境作り

香港人がお仕事をする上で重要なポイントを置くのが「働き易さ」です。ここでは人間関係などよりソフトな面についてお話をさせてください。

パワハラやセクハラは論外として、社内の人間関係やスタッフの様子に目を配られているでしょうか。我々日本人が社内でローカルスタッフの事情や関係性を把握するのは難しいです。言葉の壁、文化の壁、そして職位の壁もあります。ただ、スタッフ皆さんの様子を少し気にされれば、最近残業が多いスタッフに声を掛けたりと、ほんの些細なことで、何かあった時に話し易い雰囲気を作ることができます。誰しも風通しの良い職場、人間関係の良い職場のほうが働き易いと感じるはずです。ビジネスライクに私情を挟まない職場は良しとしても、スタッフ間で派閥があったり噂話が横行するような職場では、新入社員へは悪影響しかなく、人材の定着が難しい状況になります。

また新しくスタッフが入社した際は、既存スタッフの方々に引継ぎや業務の説明をきちんとするようにご指導くださると、人材の定着率がぐんと上がります。香港では引継ぎが十分行われないというのは良く耳にしますが、その状況を甘んじて受け入れている企業より、引継ぎや研修、業務の説明といった新入社員の受け入れ態勢をきちんとされている企業のほうが、人材は安定して長くお仕事をされています。

4：人材の動く時期とその準備

転職を考える時期はいつなのか？多くの方がご転職を考える一定の目安となるのが、ボーナスやダブルペイです。それらの支給後は通常、転職を考える方が多くなります。ダブルペイは旧正月前後に支給される場合が多いので、通常は旧正月後が人材の動きが1年で一番活発であると言われています。コロナ禍以降、人材の動きが鈍くなっているとはいえ、来年の旧正月頃にはコロナ規制も緩くなっていることが予想されますので、その頃にはまた以前のように多くの方がご転職を考えるようになるかもしれません。

もしスタッフの退職で人材を募集される際は、Kingswayにお声掛けくだされば、貴社のご要望に沿う方をご紹介できるよう精一杯励んで参ります。

そして欠員や人材の入れ替えで不安定になってはいけないポジション、例えば会計や給与計算はアウトソースをご検討されるのも良いと思います。

弊社グループでは、就労ビザ申請、給与計算、税務申告、月次記帳代行、決算支援等の業務も承ることができますので、人材募集のご検討と合わせまして下記NAC　Kingswayまでご連絡くださいませ。

中国アジア23拠点を広くカバーする公認会計士・専門家集団NACグループの人材紹介会社で、香港30年の実績を誇ります。企業と候補者共に寄り添い、人材のプロが誠実な人材紹介を致します。

香港法人一括サポート
人材紹介・ビザ・給与計算
無料会計ビジネス相談室
https://www.nachrasia.com/nackingsway

お問い合わせはNAC Kingsway 中村・田中までご連絡ください。

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転職を繰り返す事で給与を上げ、更に経験値とスキルを身につけていくというのは、香港に根付いた文化であり、ローカル企業や外資企業では転職の多さが今後のキャリアにそれほど響くものではありません。ただ日系企業ではその文化は中々受け入れる事が難しく、長く安定してお仕事をしてくれる人材を探されている企業がほとんどだと思います。

そこで人材の確保と定着を図る為に、人材のプロから見たアドバイスというにはおこがましいですが、少しのヒントをお伝えしましょう。


1：福利厚生の充実


候補者が企業を選ぶ際の大きな決め手になるのが福利厚生の充実度です。

特に有給やSick Leaveの日数を転職の際の決め手にされている方は多く、雇用条例通りの日数のみ付与されている企業などは人気が無いのが正直なところです。

他の企業と比べて見劣りのしない、むしろ良い福利厚生の会社で働いていると、中々転職をしない（又はそれ以上の会社が見つからず転職が難しい）ので、定着率もぐっと高くなる傾向にあります。

また欠員募集や増員募集の際にも候補者の希望にリーチし易いので応募者が多くなり、人材募集の際に採用がスムーズに進むというメリットがあります。


2：給与について


日系企業の多くで耳にするのは「社内バランスがあるので新卒者や新たに採用する人材の給与をマーケットに応じて上げる事ができない」という事です。

長く勤務されている方々の事を考慮されるお気持ちはとても良く理解できますが、日本とは違い毎年CPIが上がっている香港では、既存スタッフと新入社員の給与が逆転したり、近い水準になるという事が多々あります。そこで従来通りの給与レンジで人材募集をしてしまうと、マーケット価格との乖離が大きく、採用にかなり時間がかかってしまったり、希望の人材が採用できないという事になってしまいます。

そこで、数年に一度、社内にて既存スタッフの大幅な給与見直しをされたり、新卒者の給与を改定されたりしてはいかがでしょう。スタッフ全体の給与を底上げすることは、既存スタッフの皆さんにとっても嬉しいニュースですし、その企業で長く働くモチベーションになります。


3：働き易い環境作り


香港人がお仕事をする上で重要なポイントを置くのが「働き易さ」です。ここでは人間関係などよりソフトな面についてお話をさせてください。

パワハラやセクハラは論外として、社内の人間関係やスタッフの様子に目を配られているでしょうか。我々日本人が社内でローカルスタッフの事情や関係性を把握するのは難しいです。言葉の壁、文化の壁、そして職位の壁もあります。ただ、スタッフ皆さんの様子を少し気にされれば、最近残業が多いスタッフに声を掛けたりと、ほんの些細なことで、何かあった時に話し易い雰囲気を作ることができます。誰しも風通しの良い職場、人間関係の良い職場のほうが働き易いと感じるはずです。ビジネスライクに私情を挟まない職場は良しとしても、スタッフ間で派閥があったり噂話が横行するような職場では、新入社員へは悪影響しかなく、人材の定着が難しい状況になります。

また新しくスタッフが入社した際は、既存スタッフの方々に引継ぎや業務の説明をきちんとするようにご指導くださると、人材の定着率がぐんと上がります。香港では引継ぎが十分行われないというのは良く耳にしますが、その状況を甘んじて受け入れている企業より、引継ぎや研修、業務の説明といった新入社員の受け入れ態勢をきちんとされている企業のほうが、人材は安定して長くお仕事をされています。


4：人材の動く時期とその準備


転職を考える時期はいつなのか？多くの方がご転職を考える一定の目安となるのが、ボーナスやダブルペイです。それらの支給後は通常、転職を考える方が多くなります。ダブルペイは旧正月前後に支給される場合が多いので、通常は旧正月後が人材の動きが1年で一番活発であると言われています。コロナ禍以降、人材の動きが鈍くなっているとはいえ、来年の旧正月頃にはコロナ規制も緩くなっていることが予想されますので、その頃にはまた以前のように多くの方がご転職を考えるようになるかもしれません。

もしスタッフの退職で人材を募集される際は、Kingswayにお声掛けくだされば、貴社のご要望に沿う方をご紹介できるよう精一杯励んで参ります。

そして欠員や人材の入れ替えで不安定になってはいけないポジション、例えば会計や給与計算はアウトソースをご検討されるのも良いと思います。

 

弊社グループでは、就労ビザ申請、給与計算、税務申告、月次記帳代行、決算支援等の業務も承ることができますので、人材募集のご検討と合わせまして下記NAC　Kingswayまでご連絡くださいませ。

中国アジア23拠点を広くカバーする公認会計士・専門家集団NACグループの人材紹介会社で、香港30年の実績を誇ります。企業と候補者共に寄り添い、人材のプロが誠実な人材紹介を致します。

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