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存在感増す電動車、投入続く五菱EV1500台受注、展示会

11日に開幕したインドネシア最大規模の自動車展示・販売会「ガイキンド・インドネシア国際オートショー(GIIAS)2022」では、電動車投入に向けた動きが一層活発にみられた。中国の上汽通用五菱汽車(SGMW)が7月に事前予約を開始した小型電気自動車(EV)「エア ev」は、受注が1,500台に上った。中韓メーカーが先行する中、日系メーカーはEVのコンセプトモデルを展示するなど、取り組み姿勢をアピールした。 [2377318_1.jpg]
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SGMWのインドネシア法人SGMWモーター・インドネシアは11日の会見で、「エア ev」の受注が10日までに1,500台に上ったことを明らかにした。同日から正式に販売を開始した。
首都ジャカルタでの税金や車両登録証の取得手数料などを含めたオンザロード(OTR)価格は、航続距離が200キロメートルの「スタンダード・レンジ」が2億3,800万ルピア(約215万円)、さらにバッテリー性能を向上させ、航続距離を300キロメートルとした上位クラス「ロング・レンジ」が2億9,500万ルピア。
SGMWモーター・インドネシアのディアン・アスマハニ取締役(ブランド・マーケティング担当)はNNAに対し、「今後、輸出計画もあるが、まずは国内市場に注力したい」との考えを述べた。現地調達率は40%と明らかにした。
同社は8日に「エア ev」の生産を開始したと発表。ディアン氏によると、西ジャワ州チカランの工場の生産能力はEV以外の車種も含めて年12万台という。
■起亜、電動車3モデル発表
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韓国・現代自動車傘下の起亜自動車の販売を手掛けるクレタ・インド・アルタ(KIA)は、スポーツタイプ多目的車(SUV)「ニロEV」「EV6 GT」のEV2モデルと、SUV「ソレント」のハイブリッド(HV)モデルを公開した。いずれも韓国から完成車(CBU)を輸入して販売する。
アリ・スリオ・マーケティング開発部長によると、HV「ソレント」は事前予約を開始した。EV2モデルの具体的な販売時期については未定。
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中国の自動車メーカー奇瑞汽車の販売を手がけるチェリー・セールス・インドネシアのハリー・カモラ副社長は、SUV「オモダ5」のEVモデルを23年7~9月に投入する計画を明らかにした。
■公共バスに小型商用EV
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中国・東風小康汽車(DFSK)のインドネシア合弁会社ソコニンド・オートモービルは、小型商用車「グロラ(Gelora)」のEVモデル「グロラE」をジャカルタ特別州の州営公共バス運営会社トランスポルタシ・ジャカルタ(トランスジャカルタ)に提供する。
ソコニンド・オートモービルのアレクサンダー・バルス最高経営責任者(CEO)は、すでにジャカルタの2路線に20台を投入したと説明。年末にも不完全組み立て生産(IKD)を開始できる見通しも明らかにした。
来年に投入を予定している小型EV「MINI EV」については、市場の動向を見極めると述べるにとどまり、具体的な発売時期については未定と説明した。
■日産はEVをマイナーチェンジ
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日産自動車ディストリビューター・インドネシア(NMDI)は、EV「リーフ」と独自のハイブリッド技術「e—POWER(イーパワー)」を搭載したSUV「キックス」2モデルでのマイナーチェンジを発表した。
両モデルともに外装を改良。「キックス」はバッテリー容量を2.06キロワット時に引き上げ、EVモードでの走行距離を推定30%改良し、馬力も向上させた。
■レクサスは電動車のみを展示
日系ではこの他、ホンダがモーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したモデルを23年に投入すると発表。スズキは6月に発売した現地生産の小型多目的車(MPV)「エルティガ」のHV「エルティガ・ハイブリッド」を出展した。
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ダイハツはインドネシアで開発したエントリー小型ハッチバック・EVコンセプトカー「アイラBEV」を披露、トヨタ自動車は日本で発売済みのバッテリー式EV「bZ4X」をインドネシアで初めて展示した。
トヨタの高級車ブランド「レクサス」は、展示車両の全てを電動車とした。SUV「RX」のプラグインハイブリッド車(PHV)モデル、HVモデルを展示し、近く発売すると発表した。
三菱自動車は国内で企業に提供して実証実験を進めている軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」を展示し、電動化への具体的な取り組みをアピールした。

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SGMWモーター・インドネシアのディアン・アスマハニ取締役(ブランド・マーケティング担当)はNNAに対し、「今後、輸出計画もあるが、まずは国内市場に注力したい」との考えを述べた。現地調達率は40%と明らかにした。
同社は8日に「エア ev」の生産を開始したと発表。ディアン氏によると、西ジャワ州チカランの工場の生産能力はEV以外の車種も含めて年12万台という。
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■公共バスに小型商用EV
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来年に投入を予定している小型EV「MINI EV」については、市場の動向を見極めると述べるにとどまり、具体的な発売時期については未定と説明した。
■日産はEVをマイナーチェンジ
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両モデルともに外装を改良。「キックス」はバッテリー容量を2.06キロワット時に引き上げ、EVモードでの走行距離を推定30%改良し、馬力も向上させた。
■レクサスは電動車のみを展示
日系ではこの他、ホンダがモーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載したモデルを23年に投入すると発表。スズキは6月に発売した現地生産の小型多目的車(MPV)「エルティガ」のHV「エルティガ・ハイブリッド」を出展した。
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