新型コロナ対策として、訪中ビザ免除措置が停止されている現在、中国へ出張するにあたり、ビザ取得のため申請書類の準備や関連手続を行う必要がありますが、加えて出張期間中の中国での生活に備え、事前に特定のアプリを使ったQRコード決済の設定もしておけば便利です。
以下、中国出張におけるビザ申請、QRコード決済設定の最新状況を解説します。
1.ビザ
出張目的の場合、Mビザを取得する必要があります。2022年7月1日より、Mビザの申請については、中国の省級外事弁公室が発行する招聘状の提示が不要になりましたので、新型コロナ発生前の申請手続と同様、中国本土内の企業が発行した招聘状をもって、日本でMビザを申請することができます。
この招聘状には以下の内容の記載が必要です。
(1)申請者個人に関する情報:姓名、性別、国籍、生年月日など
(2)申請者訪中に関する情報:訪中理由、入出国予定日、訪問地など
(3)招聘企業に関する情報:企業名、電話番号、住所、社印捺印、法定代表人の署名など
駐日本中国大使館のHPにMビザの申請書類と手続の注意事項が掲載されていますので、詳細は以下のURLをご参照ください。
・中国ビザ申請についてのお知らせ(2022年8月23日更新)
http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/lszc/hzqzyw/202206/t20220627_10710327.htm
なお、有効なAPECカードを所有している場合は、APECカードで中国に入国することができますので、Mビザの申請は不要となります。
※APEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)とは、APEC域内を頻繁に出張するビジネス関係者の移動を円滑にするために、制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に外務省が発行する特別なカードです。(外務省HPより)
また、日本から中国に渡航する前に、未感染者の場合は出発の二日以内に2回のPCR検査および健康コードのオンライン申請が要求されているので、これらの対応も必要です。
詳細は以下のURLをご参照ください。
・中国渡航前検査及び健康コード申請 の最新措置について(2022年6月30日更新)
http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/tztg/202206/t20220630_10712739.htm
なお本記事執筆時点(2022年11月11日)では、上述の通り、日本から中国に渡航する前に、未感染者の場合は出発の二日以内に2回のPCR検査が要求されており、また中国入国後の防疫措置として7日間の集中隔離及び3日間の健康観察(7+3)が実施されていますが、2022年11月11日に国務院より公布された聯防聯控機制綜発[2022]101号にて、当該PCR検査は1回に、集中隔離期間は5日間(5+3)に短縮するよう国務院から関係部署に指示が出されています。
実際の開始日時など詳細は今後の細則を待つ必要がありますが、これまでの厳しい管理措置が徐々に緩和されていく方向にあります。
・更に新型コロナ防疫措置を合理化し科学的に防疫管理を実施する事に関する通知(聯防聯控機制綜発[2022]101号)
http://www.gov.cn/xinwen/2022-11/11/content_5726122.htm
2.QRコード決済設定
中国における日常生活はキャッシュレス化が進んでおり、現金を使う機会は少なくなっています。したがい、短期の出張であっても、特定のアプリを使ったQRコード決済ができれば、滞在中の生活に役立ちます。
(1)Alipay(アリペイ/支付宝)
支払設定にあたって実名認証が必要ですが、パスポートで認証を行うことが可能です。また日本で発行したVISA、Masterのクレジットカードを登録することができますので、渡航前に日本に居ながら支払設定が完了できます。
(2)WeChat Pay(ウィーチャットペイ)
支払設定にあたって実名認証が必要ですが、実名認証にあたって中国の銀行が発行する「一類銀行カード」が必要となります。※一類銀行カードとは、その銀行で発行する1枚目のキャッシュカード(デビットカード)です。
したがい、中国の銀行に口座がないと原則実名認証ができませんが、ウィーチャットペイのホットラインに確認したところ、中国銀行(BANK OF CHINA)の東京支店が発行したデビットカードは実名認証が可能とのことでした。ただし、中国工商銀行の東京支店に照会したところ、現状では日本の口座とウィーチャットペイの連動はしていないという回答がありましたので、現実的には難しい選択肢のようです。
以上
水野商務諮詢(上海)有限公司
住所:上海市長寧区仙霞路322号 鑫達大厦806室
TEL (86) 21-6167-1310 FAX (86) 21-6167-1326
水野商務諮詢(広州)有限公司
住所:広州市天河北路233号 中信広場38楼 3806D室
TEL (86) 20-3877-1275/3877-2350 FAX (86) 20-3877-1275
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以下、中国出張におけるビザ申請、QRコード決済設定の最新状況を解説します。
1.ビザ
出張目的の場合、Mビザを取得する必要があります。2022年7月1日より、Mビザの申請については、中国の省級外事弁公室が発行する招聘状の提示が不要になりましたので、新型コロナ発生前の申請手続と同様、中国本土内の企業が発行した招聘状をもって、日本でMビザを申請することができます。
この招聘状には以下の内容の記載が必要です。
(1)申請者個人に関する情報:姓名、性別、国籍、生年月日など
(2)申請者訪中に関する情報:訪中理由、入出国予定日、訪問地など
(3)招聘企業に関する情報:企業名、電話番号、住所、社印捺印、法定代表人の署名など
駐日本中国大使館のHPにMビザの申請書類と手続の注意事項が掲載されていますので、詳細は以下のURLをご参照ください。
・中国ビザ申請についてのお知らせ(2022年8月23日更新)
http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/lszc/hzqzyw/202206/t20220627_10710327.htm
なお、有効なAPECカードを所有している場合は、APECカードで中国に入国することができますので、Mビザの申請は不要となります。
※APEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)とは、APEC域内を頻繁に出張するビジネス関係者の移動を円滑にするために、制度参加国・地域の政府が自国・地域のビジネス関係者に外務省が発行する特別なカードです。(外務省HPより)
また、日本から中国に渡航する前に、未感染者の場合は出発の二日以内に2回のPCR検査および健康コードのオンライン申請が要求されているので、これらの対応も必要です。
詳細は以下のURLをご参照ください。
・中国渡航前検査及び健康コード申請 の最新措置について(2022年6月30日更新)
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なお本記事執筆時点(2022年11月11日)では、上述の通り、日本から中国に渡航する前に、未感染者の場合は出発の二日以内に2回のPCR検査が要求されており、また中国入国後の防疫措置として7日間の集中隔離及び3日間の健康観察(7+3)が実施されていますが、2022年11月11日に国務院より公布された聯防聯控機制綜発[2022]101号にて、当該PCR検査は1回に、集中隔離期間は5日間(5+3)に短縮するよう国務院から関係部署に指示が出されています。
実際の開始日時など詳細は今後の細則を待つ必要がありますが、これまでの厳しい管理措置が徐々に緩和されていく方向にあります。
・更に新型コロナ防疫措置を合理化し科学的に防疫管理を実施する事に関する通知(聯防聯控機制綜発[2022]101号)
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2.QRコード決済設定
中国における日常生活はキャッシュレス化が進んでおり、現金を使う機会は少なくなっています。したがい、短期の出張であっても、特定のアプリを使ったQRコード決済ができれば、滞在中の生活に役立ちます。
(1)Alipay(アリペイ/支付宝)
支払設定にあたって実名認証が必要ですが、パスポートで認証を行うことが可能です。また日本で発行したVISA、Masterのクレジットカードを登録することができますので、渡航前に日本に居ながら支払設定が完了できます。
(2)WeChat Pay(ウィーチャットペイ)
支払設定にあたって実名認証が必要ですが、実名認証にあたって中国の銀行が発行する「一類銀行カード」が必要となります。※一類銀行カードとは、その銀行で発行する1枚目のキャッシュカード(デビットカード)です。
したがい、中国の銀行に口座がないと原則実名認証ができませんが、ウィーチャットペイのホットラインに確認したところ、中国銀行(BANK OF CHINA)の東京支店が発行したデビットカードは実名認証が可能とのことでした。ただし、中国工商銀行の東京支店に照会したところ、現状では日本の口座とウィーチャットペイの連動はしていないという回答がありましたので、現実的には難しい選択肢のようです。
以上
水野商務諮詢(上海)有限公司
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ビザ・入出届ビジネス全般進出設立